小泉進次郎の“安倍家臣”化が酷い! 結婚報告の仕掛人・菅義偉との対談で改憲に全面賛成、分断批判でも安倍を擁護

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”安倍家臣化”丸出しの進次郎(オフィシャルサイトより)


 滝川クリステルとの結婚発表を官邸でおこなうという“公私混同”会見をおこない、メディア総動員の「おめでたムード」をつくり上げた小泉進次郎議員。その官邸で結婚報告を受けた安倍首相と菅義偉官房長官は“寝耳に水だった”とすっとぼけていたが、本サイトでもお伝えしたように、安倍官邸が進次郞に接近し、進次郞もそれに応じ、結婚発表を安倍政権のPRにすべく協力した結果だ。

 進次郞の取り込みに動いたのは菅官房長官だと言われており、実際、10日発売の「文藝春秋」9月号では、“安倍官邸の広報官”である田崎史郎氏を司会に、進次郞と菅官房長官が対談をおこなっている。そして、すでに一部メディアでも報じられているように、この対談では進次郞の閣僚入りについて、菅官房長官が「私はいいと思います」と太鼓判を押している。

 結婚発表の直後に発売された雑誌で、官房長官が閣僚に推薦する──。あまりにタイミングが良すぎるが、ようするに安倍官邸は、人気の高い進次郞の結婚発表でおめでたムードをつくり、そこに閣僚入りにお墨付きを与えることでさらに報道を過熱させ、新たな話題で内閣支持率を上げようという“メディア展開”を、田崎氏を巻き込むかたちでずいぶん前から練っていたというわけだ。

 しかも、この対談で進次郞と菅官房長官は、社会保障制度の改革で一致。さらに官邸が官僚の人事権を掌握している 問題でも、進次郞は「官僚主導から官邸主導へ、この方向性は間違いなく正しい」と肯定するなど、石破茂支持から安倍支持へ乗り換えたのがありあり。

 対談では、進次郎が参院選で「忖度」発言によって落選した塚田一郎・前国交副大臣の応援演説に入ったときの話として、「「私は忖度しません」と演説したんです」と語っているのだが、対談を読むと、忖度どころか“安倍官邸の家臣”感さえ漂っている。

 それを象徴するのが、この対談で繰り広げられている「憲法改正」についての問題だ。

 まず、菅官房長官が「憲法改正は自民党の党是です」と述べると、進次郞も「改憲にはもちろん賛成です」と呼応。こう続けるのだ。

「九条二項の「陸海空その他の戦力は、これを保持しない」はどう考えてもおかしい。こんなの建前だし、国際社会でも通用しないですよ。この一点をもっても、憲法改正すべきです」

 安倍首相は現在、憲法改正を進めるために、憲法9条1項2項を残して自衛隊を明記する案を押し出しているが、進次郞は“2項改正”を主張しているのだ。

 進次郞はそのあと、一応、「ただ、現実に憲法改正を進めるには大事な点が二つあります」と付け加え、「一つ目は、社会を分断しないというアプローチ。例えば、国民投票の時に改憲派と護憲派が街宣車に乗って互いが互いを攻撃するような光景を生んではいけない。憲法改正によって、分断を大きくするような事態は絶対に避けなければいけません」などと、抑制的なセリフを吐いていたが、これがお得意の好感度上げポーズでしかないことは明らかだ。

 なぜなら、その後、田崎氏が珍しく、安倍首相の「こんな人たちに負けるわけにはいかない」発言を取り上げ、「総理こそ、社会の分断を招いているとの声も一部にありますが」と踏み込んだ質問したのだが、進次郞は「僕は別に安倍総理のことを言っているのではなく」と即座に否定。「日本に限らず、いま世界中で社会の分断が深刻化している。アメリカもEUもそうでしょう」とごまかしてしまったのだ。

進次郎が「憲法改正が神格化され過ぎない環境」と、お試し改憲論を主張

 分断を避けるというなら、世論調査で国民のほとんどが喫緊の課題に「憲法改正」を挙げていないことを指摘し、石破茂などと同様、「国民の深い理解なくしてやってはならない」と主張すべきだが、そんな言及はまったくなし。しかも、「分断とどう向かい合うか。日本も無縁ではないことが参院選の結果でもハッキリしてきた。「分断しない政治」は今後の一つのテーマです」と述べるのだが、どうすれば分断を生まないか、その具体策については一言も発さない。

 神目線でいかにも公正そうなことや改革派っぽいことを語るものの、実際に耳を傾けると話の中身はすっからかん……。これは以前から指摘されてきたことだが、ここでも進次郞は雰囲気だけの公正中立な改革派を気取って、結局、何も言っていないのだ。

 しかも、うんざりしたのはこのあと。“憲法改正を進めるにあたっての大事な点”の2つ目として、こんな話をはじめたことだった。

「二つ目は、総理も最近「(九条に自衛隊の設置根拠を明示する)自民党案にとらわれない」と仰っていますが、野党を含めて「どんな案だったら賛成できますか」と虚心坦懐に聞いてみること。最終的にはこの令和の時代に、憲法改正が神格化され過ぎない環境を作るべきです。同じ敗戦国のドイツは戦後六十回以上、憲法を改正しているのに、日本はゼロ。これはどう考えても不利益の方が大きいと思う」

「令和の時代に、憲法改正が神格化され過ぎない環境を作るべき」って、ようするに“一回、お試し改憲をやって、改憲に対する国民のハードルを下げていこう”ということではないか。

 しかも、これはいま安倍政権が考えていることと完全に一致する詭弁だ。本サイトでは以前にも紹介したが、安倍首相に近い自民党の木原稔議員は2018年1月におこなわれた櫻井よしこ氏が理事長を務めるシンクタンク「国家基本問題研究所」の月例研究会で、“私の理想は2012年の自民党改憲草案、二項を削除する改憲案”だと述べた上で、こう話している。

「もし、憲法改正は一回しかできないという法律なら、二項削除で戦うしかないと思っています。しかし、憲法改正は何回でもできる。一度、改正に成功したら、国民のハードルはグッと下がると思います。そして、一回目の改正を成功させたあとに、二回目の改正、三回目の改正と、積み重ねていけばいいと思っています。最終的には前文も当然、改正しなければいけない」

 つまり、進次郞が言う「憲法改正が神格化され過ぎない環境」をつくることによって、安倍政権は、進次郞が求める憲法9条2項改正も、さらには前文さえも変えてしまう算段なのである。

進次郎の入閣、改憲のスポークスマン化で安倍の改憲は一気に進む

 進次郎が今回の菅義偉との対談でこの“お試し改憲”を口にしたのは偶然ではないだろう。今回の結婚発表からはじまる「進次郞フィーバー」を安倍官邸がつくり出した裏には、一気に憲法改正に弾みをつけるという目論見があるからだ。

 このまま進次郎が入閣すれば、安倍政権の内閣支持率は急上昇するのは確実。そうしたなかで、もともと9条改憲に積極的な進次郎議員が安倍改憲のスポークスマンとして前面に出てくれば、国民世論も一気に改憲に傾く。安倍政権の極右思想や戦前回帰志向への警戒感が薄れ、進次郎によって“改憲=新時代”というイメージにロンダリングされてしまうだろう。

 そして、実際に進次郞は「令和の時代に、憲法改正が神格化され過ぎない環境を」などと言い出した。この進次郞の主張の物騒さを、結婚のおめでたムードを煽るメディアが指摘することはないだろうし、国民もそれに流されてしまう可能性は非常に高い。

 対談では、田崎氏が「次の総裁選で、進次郞さんはポスト安倍の有資格者だと思いますか?」と訊くと、菅官房長官は「ええ、私はそう思いますよ。早すぎるということはない。本人がやる気があれば別に構いません」と回答している。メディアがしきりに演出する「次期総理大臣」という期待感とあいまって、進次郞の発言の影響度は今後、どんどん増してゆくだろう。

 憲法改正に向け、安倍官邸が味方につけた最強の広告塔──。これまでにない警戒が必要だ。

最終更新:2019.08.11 06:59

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