海外メディアも財務省・福田次官セクハラを報道!“女性活躍”を謳いながら、次官をかばう麻生財相、安倍首相を批判

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
times_01_20180418.png
イギリスのTIMES紙も報道

 財務省の福田淳一事務次官による、記者へのセクハラ問題。月曜日の財務省の完全否定コメントに続き、昨日、麻生太郎財務相は記者団に対し、「(女性記者)本人が申し出てこなければどうしようもない」「こちら側も言われている人の立場も考えないと。福田の人権はなしってわけですか」などと述べた。

 セクハラの加害者を徹底して守り、被害者は出てこいと恫喝する大臣の姿は、もはや正気の沙汰とは思えない。政権へのダメージ分散を目的とした時間稼ぎはミエミエだが、連中がどう言い繕おうとも、すでにこの問題は海外でも一斉に報じられている。

 たとえば、イギリスのロイター通信、タイムズ紙、フィナンシャル・タイムズ紙、アメリカのワシントン・ポスト紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、フランスのAFP通信などが大々的に報道。なかには、福田氏本人のセクハラ問題だけでなく、それをかばう麻生大臣、安倍政権の問題に疑問を呈す海外報道もあった。

 代表的なのが、13日電子版で「I won’t discipline mandarin over sex claim, says Japan minister」(性被害を告発された官僚を更迭するつもりはない。日本の大臣が発言)との見出しを打った英紙タイムズだろう。

 冒頭から麻生太郎財務相を主語に、〈女性記者へのセクハラが告発された事務次官の更迭を拒否したのち、今日、新たな批判を巻き起こした〉と辛辣に書いた。同紙は「週刊新潮」の報道をもとに「Can I touch your breasts?」などの福田次官の破廉恥発言や、その後の政府対応を紹介しながら、麻生財務相が福田次官の更迭やさらなる調査をしない考えを示したことを取り上げている。

 記事では、公明党・井上義久幹事長や希望の党・泉健太国対委員長の批判コメントも取り上げており、また見出しの立て方からもわかるとおり、福田次官のセクハラだけでなく、それをかばっている日本の大臣を問題視する書き方だ。

“女性活躍”を謳いながら、福田次官のセクハラをかばう麻生財相、安倍首相の責任

 また、福田次官のセクハラ問題をとりあげながら、日本における#MeTooの盛り上がりのなさ、あるいは安倍政権が女性の活躍を掲げるわりに、日本で女性の社会進出が進んでいない実態を論評した海外報道も目立つ。

 たとえば、前述の英紙タイムズは〈多くの日本の女性はセクハラを告発することに抑圧を感じている〉と指摘。日本において#MeToo運動が欧米や隣国の韓国よりも巻き起こっていないとしながら、一方で〈多数の著名な男性がハラスメントや暴言の告発によって公に恥をかいている〉として伊藤詩織さんによる山口敬之氏からのレイプ被害の告発や、元NHKの登坂淳一アナウンサーが女性の胸を触るなどのセクハラを告発されたことを例示した。そのうえで、安倍首相は女性の活躍政策を謳うが、西欧と比較し、官僚機構や会社の上級役職や政治の世界において女性の起用が乏しいと断じている。

 同じくイギリスのフィナンシャル・タイムズ紙もまた、福田次官のセクハラ問題を顔写真入りで大きく報じ、〈アメリカやヨーロッパと比べて、人目を引く男性からのセクハラを主張するために名乗り出る女性が少ない日本では、まれな#MeTooのケース。日本の女性は告発したときの批難とスティグマを恐れている〉と分析した。

 ロイター通信も福田次官の問題を#MeToo運動に絡めている。福田次官のセクハラを明かした女性記者の素性が明確にされていない件については、〈日本では、公人を含め、セクハラについての#MeTooのケースはほとんど伝えられない。日本においては非難されることを恐れ、被害者はしばしば告発に消極的となる〉と擁護的に事情を説明。その一方で、安倍首相は成長戦略の一環として女性の労働力に期待する「ウーマノミクス」を唱えながらも〈政治や企業においてジェンダーの格差は大きい〉と現状を伝える。

 フランスのAFP通信もまた、「週刊新潮」(新潮社)の報道と財務省のコメントを伝えたうえで、〈日本は、女性の政治参加状況が世界で最も悪い国の一つであり、ジェンダー意識の固定化が根深い。2017年の日本政府の調査によると、警察に行ったレイプ被害者はわずかに2.8%で、世界的にセクハラに対する意識を高めた#MeTooのムーブメントは、日本では比較的に抑えられている〉と指摘した。

財務省の対応は異常!背景に日本社会の差別意識、#MeToo運動も広がらず…

 アメリカでも福田次官のセクハラ問題は大きく扱われている。ワシントン・ポスト紙は、森友問題などによって安倍政権の支持率・求心力が低下していることを伝える比較的長い記事の冒頭に、国会前の抗議デモの動画を入れている。そのなかで福田次官の問題に触れ、〈現在、財務省はさらなる窮地(hot water)に置かれている。音声も録音されていた事務次官が女性記者へ日常的にセクハラをしていた問題だ〉などと言及した。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙も、安倍政権の支持率低下を伝えるとともに、福田次官のセクハラ問題を解説。WSJは、16日になって財務省が弁護士に調査を依頼し、福田氏から同じようなセクハラ被害を受けた女性の申し出を求めたことを〈異常な措置〉と表現した。12日に一度は麻生財務相が事実関係の確認をしない旨を述べたことが〈日本の政府当局は性的被害の告発を十分真剣に受け止めないという一般認識を強めた〉とみて、政府はこうした手立てを打ったように見えると分析。また、〈各国での#MeTooの動きは、女性が強権的な男性からのセクハラや性的搾取について声を上げることを後押ししてきたが、日本では同じ現象は起こっていない〉と問題視している。

 このように、多くの海外メディアは、福田次官のセクハラ問題を昨年からの世界的な#MeToo運動と比較、あるいはその文脈なかに位置付けている。また、安倍政権が掲げる“女性の活躍”などの政策にふれて、実際には日本では女性の社会進出が進んでいないこと、男性からのセクハラ等の被害を告発しようにも攻撃を恐れて萎縮してしまうという状況を併記しているのも興味深い。

 いずれにしても、福田次官をかばう財務省と安倍政権の姿勢は、国際社会の常識からかけ離れていることは明らかだ。福田次官の更迭は当然だが、政府ぐるみでセクハラを隠蔽する政権の体質も徹底追及しなければ、日本はさらに国際社会から置いていかれることになるだろう。

最終更新:2018.04.18 12:42

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

海外メディアも財務省・福田次官セクハラを報道!“女性活躍”を謳いながら、次官をかばう麻生財相、安倍首相を批判のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。セクハラ福田淳一編集部財務省麻生太郎の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 安倍政権が拉致被害者の生存情報を隠し
2 渡辺謙が東京五輪の東北無視を批判!五輪の人命軽視がひどい
3 自民党・田畑毅議員の離党は女性への暴行が原因か
4 蓮池透氏が著書で安倍の冷血を批判!
5 データ不正、元厚労次官の村木厚子が「何かの圧力」発言
6 安倍がトランプ「ノーベル賞に推薦された」で世界に恥
7 ネトウヨ局アナがテレ朝のお昼の顔に
8 安倍首相にマッチョ批判
9 桜田五輪担当相「がっかり」発言は安倍政権の五輪至上主義のせい
10 厚労省に圧力をかけた首相秘書官は安倍首相の子飼い官僚
11 ブレる松岡修造語録を読み解く
12 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
13 森友学園が麻生財務相側近に口利き依頼
14 沖縄2紙の記者を警察が拘束する暴挙
15 安倍が『委員会』でネトウヨトーク!
16 ヒラリーが尖閣の原因は日本の国粋主義
17 青山繁晴が前川氏に論破されてボロボロ
18 日露首脳会談大失敗を御用メディアが必死のフォロー!田崎は…
19 『スキャンダル専門弁護士』が伊藤詩織さんやはあちゅうを揶揄
20 東山紀之が“反ヘイト本”を出版
1 嫌韓批判で炎上も…石田純一はブレない
2 玉川徹が中国人のマナーをあげつらう自番組を批判!
3 勤労統計不正で厚労省委員が官邸と菅長官の圧力を証言
4 安倍首相「自衛隊募集に6割以上の自治体が協力拒否」は嘘だった
5 小川彩佳アナが『NEWS23』キャスター就任か!
6 青山繁晴議員が「僕と握手したらガンが治った」と吹聴
7 「子ども産まないのが問題」麻生が「金がないなら結婚するな」
9 統計不正は安倍政権ぐるみの偽装だった証拠が!安倍に合わせ…
10 安倍「私は森羅万象を担当」発言の背景
11 厚労省に圧力をかけた首相秘書官は安倍首相の子飼い官僚
12 安倍政権が拉致被害者の生存情報を隠し
13 北方領土の日、「日本固有の領土」の主張が消えた! 
14 首相官邸の望月記者排除に新聞労連が抗議声明
15 国家公務員と利害関係者の「ゴルフ解禁」の背後に安倍
16 小川彩佳アナ退社の要因はテレビ朝日の安倍政権忖度か
17 安倍首相「サンゴは移した」の嘘に琉球新報編集局長が痛烈批判
18 辻元清美の外国人献金に大騒ぎする夕刊フジの愚劣
19 不適切動画バイトを血祭りにあげるマスコミとネットの異常
20 安倍がトランプ「ノーベル賞に推薦された」で世界に恥

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄