菅官房長官のウソ強弁、謀略人格攻撃が下劣すぎる! 前川証言にも「そんな事実ない」と“スガ話法”炸裂

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
菅官房長官のウソ強弁、謀略人格攻撃が下劣すぎる! 前川証言にも「そんな事実ない」とスガ話法炸裂の画像1
菅義偉ホームページより


 25日、渦中の元文科省事務次官・前川喜平氏が会見を開き、獣医学部新設をめぐる一連の内部文書について「文科省のなかで作成され幹部のあいだで共有された文書で間違いない」と断言。「赤信号を青信号だと考えろと言われて赤を青にさせられて、実際にある文書をないものにする。いわば黒を白にしろと言われているようなもの」と語った。

 文科省では官僚のなかの最高責任者にあった人物による、じつに堂々とした会見。それに対し、平気で真っ赤な嘘と卑劣な人格攻撃を撒き散らしたのが、菅義偉官房長官だ。

 菅官房長官は26日の会見で「(文科省からは)該当する文書の存在は確認できなかったと聞いている」「(文書は)出所不明で信憑性も欠けている」「文書に書かれたような事実はない」と、これまでと同じ発言を繰り返し、前川氏が「行政がゆがめられた」と語ったことについても、「法律に基づいて行っていることで、ゆがめられたということはまったくない」と反論した。

 しかも、菅官房長官は前川氏への「人格攻撃」を開始。前川氏は会見で、出会い系バー通いについて「事実」と認め、「こういうバーでお金をもらう女性がいると知り、実態を見たかった」と言い女性の貧困問題の視察調査だったと告白。「食事をして一定の小遣いを渡し、話を聞いた。いろんなことがわかり、文科行政のなかの課題を見いだせた。役に立った」と話したが、これを菅官房長官は「さすがに強い違和感を覚えた。多くの方もそうだったのでは」と言い、こうつづけた。

「常識的に言って教育行政の最高の責任者がそうした店に出入りして小遣いを渡すようなことは、到底考えられない」

 まったくよく言うよ、である。前川氏には違法行為が確認されてなどいないが、他方、高木毅元復興相にパンツを盗むために女性宅に侵入し現行犯逮捕されていた過去が問題になった際、菅官房長官は「しっかり説明責任を果たした」などと言って不問に付している。さらに、2013年に西村康稔内閣府副大臣(当時)がベトナムで女性3人を買春していた疑惑が報じられたときも、「本人は事実関係を否定している」と言い張って辞任の必要なしと見解を示した。パンツ泥棒や他国で違法の買春に耽る大臣のほうこそ「常識的に到底考えられない」だろう。

というか、このタイミングでわざわざ出会い系バー通いを持ち出したことじたい、読売にリークして口封じ謀略を仕掛けたのが自分たちだと認めたようなものではないか。

会見で菅官房長官が口にした前川氏へのメチャクチャな反論と真っ赤な嘘

 菅官房長官は一昨日の会見でも、「文科省を辞めた経緯について、記事には『自分に責任があるので自ら考えて辞任を申し出た』とあったが、私の認識とはまったく異なる」などと言い、「前川氏は当初は責任者として自ら辞める意向をまったく示さず、地位にレンメン(編集部注・おそらく「恋々」の間違い)としがみついていた。その後、天下り問題に対する世論の極めて厳しい批判に晒されて、最終的に辞任した人物」とこき下ろしたのだった。

 この「地位に恋々としがみついていた」とする発言に対しては、前川氏本人のみならず、文科省の職員や教育関係者などの前川氏を知る多くの人びとが否定しているが、いかに人格攻撃によって官邸が話をすり替えようとしているかがよくわかるというものだ。

 しかも、菅官房長官は人格攻撃にくわえ、「民進党の責任」まで口にしはじめた。たとえば、一昨日の会見では、獣医学部の新設について「民主党政権下でも7回要望があり、それまで対応不可とされてきた措置を平成21年度の要望以降は実現に向けて検討としている。それを安倍政権が前進させて実現させた」と発言。昨日も同じ話を繰り返した。

 そう言われても「だから何なの?」と返すほかない。いま、問題になっているのは、第二次安倍政権がスタートさせた国家戦略特区によって獣医学部新設が規制緩和されたことであり、さらには発覚した内部文書によって行政が「総理のご意向」のもと「加計学園ありき」で邁進していたことが明らかになったことについてなのだ。

 だが、菅官房長官はその文書自体を決して認めない。17日の朝刊で朝日新聞が内部文書の存在を取り上げると、「作成日時だとか作成部局だとか、そんなものが明確になってない」と言い、記者に集中審議を求める声が野党から上がっていることについて質問されると「何を根拠に。まったく怪文書みたいな文書。出所も明確になっていない」と回答。そして、いつもの「決め台詞」をこう吐いた。

「この国家戦略特区の会議、その議論を得て策定しているわけです。それについてはみなさんご存じの通りオープンにされるわけで、お友だち人脈だとか、そういう批判はまったくあたらない」

 何をか言わんや。オープンになっている情報からでさえも、加計学園と同様に獣医学部新設に名乗りを上げていた京都産業大学のほうは万全の準備と実績を重ねながらも、なぜか加計学園に有利な条件が再三加えられたせいで最終的に特区の事業者公募に手を挙げられなかったことが判明している。「総理のご意向」という文書は極めて重要な証拠だが、それ以前に誰しもが「安倍首相のお友だち人脈だからでは?」と勘繰らざるを得ない不自然な経緯だったのだ。それを菅官房長官は「批判はまったくあたらない」という常套句でシャットアウトしてしまうのだ。

想田和弘監督が指摘した「‎菅官房長官語」が加計、森友問題でも

 安保法制が審議されていたとき、映画監督の想田和弘氏がこれを「‎菅官房長官語」と名付け、〈木で鼻を括ったような定型句を繰り出す。するとコミュニケーションがそこで遮断される。議論にならない。なりようがない〉と分析していたが、菅官房長官はこうしたまったく話が成り立たない回答で、前川氏が証言した事実に蓋をしようとしたのだ。

 これは森友学園問題でも同様だった。安倍昭恵夫人と籠池泰典理事長の関係が取り沙汰されても、安倍首相と足並みを揃えて「首相夫人は私人」と言い張り、昭恵夫人の塚本幼稚園での講演活動には「私的行為」、稲田朋美防衛相が森友学園の原告側代理人弁護士として出廷していたにもかかわらず「裁判を行ったこともない」と虚偽の答弁をしていたことが発覚しても、「稲田氏の個人的な活動に関すること」「まったく問題ない」などと取り合わなかった。

 だが、籠池理事長の証人喚問で総理夫人付・谷査恵子氏が財務省へ掛け合った後の報告FAXの存在を明かし、一気に劣勢に立たされた菅官房長官は「事実関係は籠池氏の国会証言とは異なる」として、異例にもFAXのコピーを記者に配布。「ゼロ回答」「夫人は中身には関わっていない」と言い募り、その後も「職員個人がやったこと」とミエミエの嘘で責任転嫁したのである。

 一方、与党が籠池理事長を偽証罪での告発に向けて動き出すと、「政府として必要な協力は行っていきたい」「証拠のない言い合いを続けるよりは、客観的な証拠を示し、事実を解明することが大事だ」と積極的な姿勢を見せたのだ。

 財務省が交渉や面会記録を破棄したとすることには「問題ない」などと言い、財務省と籠池夫妻のやりとりがおさめられた音声データが出てくると「承知していない」と逃げ、「不動産鑑定書などに基づいて理財局長が国会でていねいに答弁されている」と現実とはかけ離れた回答を繰り返す──。そうして加計学園問題でも、内部文書を「出所不明で信憑性も定かでない」「文書の存在は確認できなかった」と断言しつづけ、「そういう事実はない」「指摘はあたらない」を連発。つまり、森友でも加計でも、菅官房長官は“スガ話法”によって同じことを反復しているにすぎない。

 いや、森友・加計学園疑惑だけにとどまらない。先日、河野克俊統合幕僚長が、憲法に自衛隊を明記しようと提唱した安倍首相の発言について「一自衛官として申し上げるなら」と前置きして「非常にありがたい」と述べた件でも、菅官房長官は「あくまで個人の見解として述べたもので、まったく問題ない」と回答。河野幕僚長は「一自衛官」として語っており「個人」などでは全然ないのだが、いくら追加で質問を受けても「申し上げた通り」で済ませてしまったのだ。

 さらに唖然とさせられたのは、国連特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏から送付された共謀罪に懸念を示す書簡に対し、「この特別報告者という立場ですけども、これは独立した個人の資格で人権状況の調査・報告を行う立場であって国連の立場を反映するものではない」と、今度は「個人」という言葉で故意に信頼性を貶め、「政府が直接説明する機会を得られることもなく、公開書簡のかたちで一方的に発出した。さらに内容は明らかに不適切なものであり、強く抗議を行っている」「プライバシーの権利や表現の自由を不当に制約する恣意的運用がなされるということは、まったくあたらない」と、何の根拠も示すことなく猛批判だけ行った。

共謀罪批判の国連報告者に対しては「何か背景がある」の陰謀論攻撃

 しかも、ケナタッチ氏がこうした菅官房長官の声明に対し、「私が日本政府から受け取った『強い抗議』は、ただ怒りの言葉が並べられているだけで、まったく中身のあるものではありませんでした。その抗議は、私の書簡の実質的内容について、1つの点においても反論するものではありませんでした」と反論文を発表すると、ついに菅官房長官はこんなことまで言い出したのだ。

「日本政府は国連の正規のルートを含めて反論文を受け取っていない。何か背景があるのではないかと思わざるを得ない」

 国連の特別報告者という人物に対し、「国連は反日左翼」などと恥ずかしげもなく書き綴るネトウヨと何も変わらない陰謀論を、よりにもよって記者会見で語る──。もはや「フェイクニュース」や「ポスト・トゥルース」以下の、分別の底が抜けた状態だ。

 しかし、輪をかけて問題なのは、NHKをはじめとする“忖度メディア”が、この菅官房長官の言い分にもなっていない発言を紹介することで、あたかもそれが真実であるかのようなお墨付きを与え、問題点がどこにあるのかを国民の目からごまかしていることだろう。はっきり言ってメディアも同罪だ。

 たとえば、今回発覚した内部文書について、菅官房長官は「文書の存在は確認できなかった」と言い張り、昨日の会見でも、再調査について尋ねられても「1回調査したが文書の存在は確認できなかったと大臣も言っているから、それ以上でもそれ以下のことでもない」と発言。もうこの回答以外、口にするつもりがないのだろうが、この国民を舐めきった菅官房長官の対応に、ジャパンタイムズの記者は強い口調でこのように迫った。

「政府の説明責任を果たすときに『これこれこういうことしましたからなかったです』と、ちゃんとロジックを立てて言わないと、『大臣が言われているからそうなんです』と言われてもそれは説明になっていない。個人のパソコン等を調べもしないでなぜ断定ができるのか」

 この追及に、菅官房長官は「文部省として大臣のもとで調査をしたと。その結果、確認できなかったから、ないということ。それに尽きるんじゃないですか?」とややキレ気味に話し、会見を終わらせた。だが、たとえ暖簾に腕押しだったとしても、こうして記者が食い下がらないからこそ、菅官房長官を増長させてしまうのだ。

 この調子だと、前川氏の勇気ある告発も、菅官房長官の不条理な妄言に潰されてしまうだろう。いまこそ記者は“スガ話法”に対峙し、「何の回答にもなっていない!」とごく当たり前の指摘を行うべきだ。

最終更新:2017.12.04 03:30

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

菅官房長官のウソ強弁、謀略人格攻撃が下劣すぎる! 前川証言にも「そんな事実ない」と“スガ話法”炸裂のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。前川喜平森友学園編集部菅義偉の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 宮迫引退報道の一方、NEWS手越の“金塊写真”はなぜスルー?
2 NHKが民放テレビ局関係者の“ジャニーズ圧力証言”を報道
3 山本太郎と久米宏が安倍政権、原発タブー、杉田水脈を斬る!
4 安倍首相が「忖度発言」候補を大応援!
5 「安倍やめろ」のヤジを警察が「選挙妨害」拡大解釈で取締り!
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 松尾貴史「日本を壊しているのは安倍さん」
8 安倍昭恵が和田政宗をトンデモ応援演説!公選法違反の呼びかけ
9 秋篠宮家の料理番がブラック告発
10 『モーニングショー』「緊急事態」を特集で羽鳥が田崎をツッコミ
11 くりぃむ上田晋也が“政権批判NG”に敢然と反論
12 吉本が芸人に強要する共同確認書にSNS制限
13 東山紀之が“反ヘイト本”を出版
14 ジャニー喜多川社長の性的虐待問題を一切報じないマスコミ
15 太田光が右翼の抗議で転向していた?
16 マツコ「安倍首相は馬鹿」にネトウヨが
17 松尾貴史が語るテレビで芸人が権力批判できない理由
18 長嶋一茂が家族断絶状態を証言
19 グッディ!土田マジギレ真の原因
20 対韓国輸出規制でマスコミが合唱「北朝鮮への横流し」はフェイク
1 安倍首相と省庁幹部の面談記録が一切作成されなくなった!
2 くりぃむ上田晋也が“政権批判NG”に敢然と反論
3 金融庁報告書で厚労省年金局課長の驚愕無責任発言
4 産経新聞コラムが「引きこもりは自衛隊に入隊させて鍛え直せ」
5 安倍首相が「老後2000万円」追及に逆ギレ!
6 菅官房長官が望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活
7 金融庁「年金下がるから資産運用」報告書で麻生太郎が開き直り!
8 F35捜索打ち切りと大量購入続行でNHKが「背景に政治性」と報道
9 金融庁炎上の裏で安倍政権が「年金」の“不都合な事実”を隠蔽!
10 防衛省イージス・アショア失態 、玉川徹が原因を喝破!
11 長谷川豊が部落差別発言「謝罪文は馬場幹事長が作った」
12 講談社「ViVi」の自民党広告は公選法違反か!
13 映画『主戦場』上映中止要求の右派論客に監督が徹底反論!
14 渡辺謙が語った『ゴジラ』出演と震災、原発、戦争
15 マンガ『スシローと不愉快な仲間たち』第1話
16 田崎史郎「65歳から年金もらってます」
17 川崎殺傷事件「不良品」発言こそ松本人志の本質だ!
18 香港市民はデモの力示したが、日本は…
19 松本人志が「不良品」発言問題で謝罪も説明もなし!
20 農水元次官子ども殺害正当化は、橋下徹、竹田恒泰、坂上忍も

カテゴリ別ランキング


人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄