豊洲新市場問題“最大の闇”は都職員の天下りだ! 責任者の幹部職員が土地購入先の東京ガス、工事受注ゼネコンに

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
tokyogas_161013_top.jpg
東京ガスHPより


 6日に開かれた東京都議会での豊洲新市場問題の集中審議は、結局、東京都庁の“隠蔽体質”が露わになっただけだった。盛り土なしの決定にかかわった担当幹部名を訊かれれば「資料がない」、設計会社とのやりとりを問われれば「記憶が定かでない」。さらに、都は検証報告書で“地下に作業空間を確保する必要がある”と専門家による技術会議が提案したとしていたが、実際は都が提案していたことが発覚。都が会議録を改ざんしていた疑いも浮上している。

 もちろん、豊洲新市場問題の最大の“戦犯”は、言うまでもなく石原慎太郎元知事だろう。だが、そうした親分の下で、都職員たちもまた同じように利権にありついていたのではないかという疑惑も出ている。

 そのひとつが、都責任者の“東京ガス天下り”問題だ。

 豊洲の移転および東京ガス工場跡地の土地購入にかんしては、石原元都知事が「浜渦氏が過剰な権限を行使するに至ったのであれば、強く反省しています」とコメントし、責任を石原氏の懐刀ともいわれた浜渦武生元副知事に押し付けようとし、一方の浜渦副知事も「おっさん(石原氏)が勝手に自己弁護で言ってるだけでしょう。実際はものすごく感謝されたんだから」などと反論。みっともない泥仕合に発展しているが、じつは都側の責任者のひとりにも疑惑の目が向けられている。それは、現在、練馬区長を務める前川燿男氏だ。

「週刊朝日」(朝日新聞出版)2016年10月14日号の報道によると、前川氏は東京都庁に34年間勤め、知事本部長、知事本局長(現・政策企画局長)などを歴任。前川氏は2005年7月に退職したが、その後、同年9月には東京ガス執行役員に“天下り”しているのだ。しかも、退職した05年は〈東京都が東京ガスと豊洲の用地買収について話し合いをしていた時期〉であり、〈前川氏はその責任者の一人〉だった。

 そもそも、豊洲新市場の土地は東京ガスのガス製造工場の跡地であり、2001年1月には土壌から基準値を大きく上回る猛毒のシアンなどが検出されていた。にもかかわらず東京都は同年12月に築地市場の豊洲移転を決定。02年には都と東京ガスなどの地権者らが豊洲移転を最終合意し、東京ガスと購入価格などの協議をはじめている。

 石原都知事や浜渦副知事が豊洲移転で話を進めるなかで、直接、東京ガスと交渉を行っていた都の責任者のひとりだった前川氏が、偶然にも都を退職するや否や東京ガスに天下り。──これでは、東京ガスに利益を与えた見返りに、執行役員として天下ったのだと見られてもおかしくはないだろう。

 だが、こうした都職員の“癒着”の疑いは、前川氏だけに限らない。実際、豊洲新市場の工事を受注した企業17社に、東京都職員のOBがなんと64人も在籍していることを、しんぶん赤旗(14年5月14日付)が報道。同紙によれば、〈局長級は9社・19人(約3割)で、その大多数がいったん外郭団体に天下りした後に、ゼネコンに再度天下り〉していたといい、しかも10~13年の4年間に限っても、清水建設に3人、大成建設と大林組に各2人、鹿島建設、竹中工務店に各1人など、豊洲の工事受注ゼネコンに東京都幹部17人が直接天下りしていたのだ。

 豊洲新市場の工事入札をめぐっては、都とゼネコンの談合があったのではないかといわれている。事実、清水建設などのジョイントベンチャー(JV)が落札した水産仲卸売場棟の落札率は99.87%、大成建設などのJVが落札した水産卸売場棟は99.79%、鹿島建設などのJVが落札した青果棟にいたっては99.95%という談合があったとしか考えられないような落札率となっている。こうした問題とゼネコンへの都職員OB天下りの実態は、無関係であるはずがない。

 そして、同様の問題は東京五輪の施設建設工事でも発覚している。建設見直しで揺れる「海の森水上競技場」は、大成建設のJVが落札率99.99%という異常な数字で落札したが、先日もお伝えしたとおり、大成は“五輪のドン”とも呼ばれている森喜朗氏ともっとも近いゼネコンともいわれている。だが、森氏のみならず、大成には前述したように東京都職員OBがわんさといるのだ。こんな状況で、談合はなかったなどと言えるだろうか。

 現在、批判を受けている都職員幹部たちにしてみれば、豊洲の責任を石原元都知事にすべて押し付けて決着を図りたいとでも思っているのかもしれないが、絶対的権力の下で都職員たちが天下り利権を手にしてきた構造に切り込まない限り、問題は今後も繰り返されていくことだろう。
(編集部)

最終更新:2017.11.12 02:33

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

豊洲新市場問題“最大の闇”は都職員の天下りだ! 責任者の幹部職員が土地購入先の東京ガス、工事受注ゼネコンにのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。東京ガス石原慎太郎編集部豊洲週刊朝日の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 吉村洋文知事「命の選別」発言は事実! “治療を高齢者から若者に”
2 『スシローと不愉快な仲間たち』12 安倍首相の寒すぎるポエム
3 安倍が宇野教授を任命拒否したのは宇野教授の父から批判された逆恨みか
4 検察がつかんだ「桜」前夜祭の公選法違反証拠!費用補填800万円の明細
5 小田嶋隆・武田砂鉄対談 後編 糸井重里と松本人志をあらためて語る
6 中居がすべらない話でJのタブーに!
7 小田嶋隆・武田砂鉄対談 前編 ツイッターで安倍政権とどう向き合うか?
8 菅首相に飛ばされた元総務官僚が語った恐怖支配!「あそこまでひどい人は…」
9 学術会議任命拒否 宇野重規教授が書評「暴君」論で菅首相批判か
10 安倍政権御用ジャーナリスト5位〜大賞発表!
11 『あさが来た』は籾井の機嫌取り企画
12 葵つかさが「松潤とは終わった」と
13 植村隆の名誉毀損裁判で不当判決!櫻井よしこの捏造を無視
14 橋下徹がコロナ対策過剰論を主張するため「熱中症ではそんな対策してない」
15 大阪都構想住民投票に58億円 吉村知事「イソジン会見」の裏側も発覚
16 大統領選不正デマを拡散した日本のトランプ応援団の妄言総まくり!
17 大阪のコロナおざなり対策が酷すぎる!重症病床使用率もごまかし
18 乃木坂46橋本奈々未が背負った貧困
19 トランプ的どっちもどっち論横行の日本
20 THE MANZAIウーマン村本のもう一つの凄さ
1 菅首相が生出演『ニュースウオッチ9』めぐり内閣広報官がNHKに圧力
2 安倍晋三が調子に乗っている! 極右集団「創生日本」再始動
3 菅首相の遅すぎる「GoTo見直し」はキャンセル料補填しないためか!
4 大阪のコロナおざなり対策が酷すぎる!重症病床使用率もごまかし
5 菅、安倍、森がバッハ来日で…コロナ隠しにGoTo続行、NHKに圧力
6 吉村洋文知事「命の選別」発言は事実! “治療を高齢者から若者に”
7 コロナ再拡大の最大の戦犯は菅首相!専門家の指摘無視「静かなマスク会食」
8 検察がつかんだ「桜」前夜祭の公選法違反証拠!費用補填800万円の明細
9 大統領選不正デマを拡散した日本のトランプ応援団の妄言総まくり!
10 安倍が宇野教授を任命拒否したのは宇野教授の父から批判された逆恨みか
11 学術会議任命拒否 宇野重規教授が書評「暴君」論で菅首相批判か
12 『スシローと不愉快な仲間たち』12 安倍首相の寒すぎるポエム
13 小田嶋隆・武田砂鉄対談 後編 糸井重里と松本人志をあらためて語る
14 小田嶋隆・武田砂鉄対談 前編 ツイッターで安倍政権とどう向き合うか?
15 「桜を見る会」安倍前首相の大嘘答弁・醜態総まくり

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄