もはや北朝鮮、安倍首相の所信表明「自民党議員の起立・拍手」の裏側! 見た目の異様さ以上に恐ろしい事態が

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
abe_01_160927.jpg
所信表明中に起立と拍手を促した安倍首相(首相官邸HPより)


 こいつはヒトラーか、金正恩にでもなったつもりなのか。昨日、衆院本会議で行われた安倍首相による所信表明演説をみて恐怖で鳥肌がたった。それくらい、あの光景は不気味なものだった。

 国会中継を見ていない人のために、改めて経緯を振り返っておこう。それは、安倍首相が演説で北朝鮮の核実験問題を取り上げた後のことだった。いきなり陶酔的な口調で「我が国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く。強い決意を持って守り抜くことを、お誓い申し上げます」と宣言した後、こう続けた。

「現場では夜を徹して、そして、いまこの瞬間も海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が任務に当たっています。極度の緊張感に耐えながら強い責任感と誇りをもって任務を全うする。その彼らに対し、いまこの場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」

 安倍首相がそう言うと、自民党議員らが次々に立ち上がり、拍手を始めたのである。途中で安倍首相自身も拍手をはじめ、じつに10秒近く、拍手は続いた。途中で大島理森衆議院議長が「ご着席下さい」と注意しても、拍手は鳴り止まなかった。

 首相の所信表明演説でこんなパフォーマンスが繰り広げられたのは、おそらく戦後の日本でははじめてだろう。ファシズムを想起させるこの異様な光景には、野党や一部メディアからもさすがに「まるで北朝鮮や中国共産党の党大会だ」「言論の府にふさわしくない」という批判の声が上がった。

 しかし、このパフォーマンスには見た目の異様さ以上にもっと恐ろしい問題が隠されている。

 そのひとつが、安倍首相が今回、“起立して拍手”を促す際、「海上保安庁、警察、自衛隊に敬意を表す」という大義名分を掲げていたことだ。これは明らかに、今後、起きる事態を想定したものだと考えられる。

「海保や警察のこともふれていましたが、安倍首相の演説の目的が自衛隊にあったことは明白です。これから先、自衛隊に『命をかけさせる』事態が起きるのは確実ですから、そのための地ならしをしたということでしょう」(全国紙政治部デスク)

「命をかけさせる」事態というのはもちろん、安保関連法に基づく「駆けつけ警護」の開始だ。自衛隊は、PKO派遣先の南スーダンでその新任務に初めてつく可能性が高いが、南スーダンは今、武力紛争状態にあり、自衛隊宿営地の目と鼻の先でも銃撃戦が繰り返されている。今月17日、稲田朋美防衛相はマラリア薬のアレルギー症状が出たという理由で直前になって南スーダン視察を“ドタキャン”したが、これも戦闘に巻き込まれる懸念があったためではないかとも言われているほどだ。当然、そのような場所で駆けつけ警護を行うことは、自衛隊員の命を奪う可能性が非常に高くなる。

 安倍首相は今回の演説で、駆けつけ警護については一言も語らなかった。つまり、実際の危機が間近に迫っていることを巧妙に隠しながら、あらかじめ自衛隊員の“英雄化”をはかっておくことで、殉職者が出た場合の反発を最小限に押さえ込もうとしたのではないか、というのだ。

「他にも、安倍首相は将来、尖閣諸島をめぐる武力衝突や朝鮮半島への派兵なども念頭に入れているはずです。そのために、自衛隊員に敬意を表するポーズをとりながら、『国のために命を捧げるのは当然』という空気をつくりだそうとしているのでしょう」(前出・全国紙政治部デスク)

 いずれにしても、今国会の所信表明演説で繰り広げられた事態は、まさに安倍政権による「戦争のできる国」「国民が国家のために命を投げ出す国」づくりの一環だった、そう考えるべきだろう。

 さらにもうひとつ、今回のパフォーマンスで露わになったヤバいことがある。それは、安倍首相の呼びかけにほとんどの自民党議員が立ち上がり、一斉に拍手を送ったことだ。

「今回のパフォーマンスは、安倍さんの側近幹部や閣僚が手下の若手議員に事前に指令を出し、リードさせたものらしいですが、最終的にはほぼ自民党議員全員が立ち上がって拍手を送っていた。これは、今の自民党の状況をそのまま物語っているといえるでしょう。安倍首相の独裁体制が完全にできあがっていて、誰も逆らえない。若手議員はむしろ、政権中枢に取り入るために、率先してタカ派的姿勢、歴史修正主義的姿勢をアピールしている状態です」(政治評論家)

 日本が戦後、ずっと自民党政権による一党支配が続いていたにもかかわらず、民主主義をかろうじて守れてきたのは、自民党内に保守からリベラルまで多様な意見があり、それがある種のバランス装置として機能してきたからだった。ところが、安倍政権下でそのバランス機能は完全に失われ、いまや自民党は“安倍サマの党”になってしまったのだという。

「この流れは、小選挙区比例代表制によって総裁が人事と金を握ることになったことから始まったもので、小泉政権時代にもあった。しかし、安倍首相はその流れをさらに陰湿なかたちでエスカレートさせています。とにかく自分たちに逆らう非主流を徹底的に干し上げ、ときには謀略で陥れ、党内の抵抗勢力を一掃してしまった。一方で、選挙では、自分たちに逆らわない議員、同じ極右的思想をもつ新人に率先して公認を出していった。こうした結果、二階(俊博)幹事長はじめ、かつては“面従腹背”といわれていた幹部も次々に安倍さんの軍門に下って、独裁体制ができあがったというわけです」(前出・政治評論家)

 ようするに、いまの自民党は、安倍が自衛隊を戦地に送れと言えば、すぐに戦地に送る、憲法改正とをやると言えば、党を挙げてやる、そんな体制ができあがってしまっているということらしい。

 しかも、恐ろしいのは、自民党でいま、この独裁状況を「総裁任期延長」によってさらに固めようという動きがあることだ。自民党の総裁任期は、連続2期6年までとなっているが、二階幹事長を中心に、それを連続3期9年あるいは無期限に変更する議論が始まっているのだ。

 もちろん、この総裁任期延長も安倍首相の意向によるものだ。安倍は2013年、五輪の東京招致が決まった直後、側近記者に「東京五輪はオレが呼んだんだから、オレがやるのが当然だろう」と語っていたというが(「週刊ポスト」2016年9月16・23日号/小学館)、リオデジャネイロ五輪の閉会式では「東京で会いましょう」と堂々と宣言し、任期延長の野望を隠さなかった。

 しかし、総裁任期が長期に及ぶことは、必ず党の私物化や専横、腐敗をうむ。だからこそ、多くの民主主義国家では、政権を担う政党の総裁任期に制限をもうけてきたし、自民党でもこの任期だけは厳格に守られてきた。支持率の高かった中曽根首相や小泉首相の時代ですら、任期延長は実現しなかった。ところが、安倍首相はそのタブーを破って、本当の独裁体制を築こうとしているのだ。

 しかも、いまの自民党をみていると、これに反対している有力議員は石破茂、小泉進次郞、岸田文雄外相くらいしかおらず、延長は確実な情勢だ。「任期無期限」になりそうな気配さえ漂っている。

 ヒトラーというのはさすがにオーバーかもしれないが、このままいけば、安倍首相がロシアのプーチン大統領並みの独裁者になる可能性は極めて高い。その意味でも、昨日国会で繰り広げられたものは、たんなるパフォーマンスではない。明日の日本の政治を先取りした光景なのだ。
(編集部)

最終更新:2017.11.12 02:42

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

もはや北朝鮮、安倍首相の所信表明「自民党議員の起立・拍手」の裏側! 見た目の異様さ以上に恐ろしい事態がのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍晋三編集部自民党自衛隊の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 安倍の諮問機関が「消費税増税」を検討
2 毎日記者が“ぶら下がり”で安倍首相に「逃げないで下さい」
3 田崎とケントに自民党からカネが!
4 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
5 山下智久“女子高生と飲酒・ホテル”でジャニーズ事務所が報道封じ
6 「ヨードうがい薬」吉村知事に「言いたいことも言えなくなる」“ポイズン吉村”と失笑の声
7 高畑勲監督が「日本の侵略戦争」を問うた幻の映画企画
8 安倍首相の“原爆の日”会見で暴力的な質問封じ! 朝日新聞記者の挙げた腕を
9 内閣不支持62%、国会開くべき8割…それでも国会から逃げる安倍首相!
10 葵つかさが「松潤とは終わった」と
11 安倍政権がコロナ増税の動き! 新会議に震災で復興税導入を主張した経済学者
12 菅官房長官のコロナ沖縄イジメに非難
13 吉村洋文知事がコロナワクチン開発でもペテン手口!
14 白鵬・モンゴル力士バッシングとヘイト
15 三浦瑠麗の〈#検察庁法改正案に抗議します〉攻撃の間違いを徹底検証
16 核廃絶やる気ない安倍首相 ICANは防衛予算でPCRセンター設置できると
17 『進撃の巨人』のシキシマはリヴァイ?
18 安倍昭恵夫人のウズハウスに出資者がIR汚職に絡んで特捜部に逮捕
19 吉村府知事の眉唾発表「うがい薬でコロナに勝てる!」にツッコミの嵐
20 上念司もケントと同様、加計の客員教授
1 また打ち上げ失敗 ホリエモンのロケット事業に経産省が巨額の血税投入
2 Go Toのせいで軽症者用ホテル確保が困難に、でも菅官房長官は
3 自民党員の東京都医師会会長もブチ切れ「一刻も早く国会を開け」
4 安倍政権の“国会拒否”を田崎史郎と八代英輝がフェイク丸出しで擁護
5 内閣不支持62%、国会開くべき8割…それでも国会から逃げる安倍首相!
6 安倍昭恵夫人のウズハウスに出資者がIR汚職に絡んで特捜部に逮捕
7 首相諮問会議入りした三浦瑠麗のトンデモコロナ言説
8 韓国の“首相謝罪”像が意外な展開に…「安倍首相は日本国民に謝れ」の声
9 吉村府知事の眉唾発表「うがい薬でコロナに勝てる!」にツッコミの嵐
10 安倍の諮問機関が「消費税増税」を検討
11 菅官房長官のコロナ沖縄イジメに非難
12 安倍首相の“原爆の日”会見で暴力的な質問封じ! 朝日新聞記者の挙げた腕を
13 「布マスク、さらに8千万枚」に国民の不満が殺到、小泉今日子も疑問の声!
14 大阪のコロナ陽性率は東京の倍…それでも吉村知事は自粛呼びかけず
15 「ヨードうがい薬」吉村知事に「言いたいことも言えなくなる」“ポイズン吉村”と失笑の声
16 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
17 毎日記者が“ぶら下がり”で安倍首相に「逃げないで下さい」
18 専門家の意提案を拒否する安倍政権、政権のいいなりになる尾身茂会長
19 日本のPCR検査数は世界158位、死亡率もアジアで最悪レベル
20 小学館で新たに3人がコロナ感染も外部には公表せず!

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄