赤とんぼ博士の事件めぐり…『Mr.サンデー』で木村太郎が学歴差別発言、宮根も同調

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
Mr.sunday_150318.jpg
フジテレビ『Mr.サンデー』番組サイトより


 福井県勝山市で大学院生の菅原みわさん(25)が殺害された事件は大きな波紋を呼んでいる。それは逮捕された前園泰徳容疑者(42)が福井大学院の特命准教授であり、菅原さんがその教え子だったからだ。

“赤とんぼ博士”と呼ばれ地元では有名だったという前園容疑者は、2年前まで千葉県の東邦大学で非常勤講師を務めており、その際に研究チームに参加したのが殺された菅原さんだった。菅原さんは同大の大学院に進んだが、福井大で教鞭を取る前園容疑者についていく形で勝山市に移り前園容疑者をサポートしていたという。

 しかしこの事件に関し、トンデモない差別的発言が飛び出した。それが3月15日に放映された『Mr.サンデー』(司会・宮根誠司/フジテレビ系)に出演している木村太郎だ。

 番組ではこの事件を取り上げ、前園容疑者と菅原さんの関係を「菅原さんはFacebookで前園容疑者のことを「魔王様」と呼んでいた」「よくケンカをしていたっていうのは聞いていました」(菅原さんの幼なじみ)などの証言を報道している。

 その後、司会の宮根が「木村さん、まだ動機ははっきりしていないんですけれども、どう思われます?」と木村太郎にコメントを求めると、こんな仰天コメントが木村の口から放たれたのだ。

「一般論としてですよ、高学歴のほうが犯罪が少ない」

 一体、何を言いたいのか。木村はさらにこう続ける。

「これはよく言われているが、統計もあるんですよ。殺人事件の場合、だいたい高学歴のほうが低学歴より5分の1ほど少ない。ということは教育が犯罪の抑止力になっているということなんです。もしこの人が犯人だとするとですよ、なんか教育が足りないものがあった。そういうことじゃないですか。これだけの高学歴でね、著書もある人がこういうことをすると…」

 このコメントを受けて宮根は「いろいろ原因は考えられる」とした上で、「これだけの高学歴の人なのに、事故を起こして病院に連れて行くという非常にわかりやすい嘘をついている。短絡的なところがあるんですよね」と木村の発言をさらに強調するよう相乗りしたのだ。

 高学歴の容疑者が犯罪を犯すのはレアケース。その逆に低学歴者は犯罪者が多い。これは事件とは全く関係のない、学歴に対する差別ではないのか。

 前園容疑者は日本の最高学府である東京大学院を修了した農学博士でもある。優秀だと周囲も評判もよく「日本のいきもの図鑑」の編集に関わり、容疑者の妻もまた、東大大学院時代の研究パートナーだった。いわばアカデミズムの世界で生きる知識人だ。だがそれと殺人事件を起こしたこととは一体どんな関係があるのか。

 確かに法務省の矯正統計の平成25年度版を見ると、総犯罪者数約2万2700人に対し、中高卒は中退を含め半数以上を占めており、大卒は1149人、中退でも700人と割合は少ない。

 しかしその背景には、現在日本が抱える数々の問題がある。ここ10年来、社会の格差とともに子どもの貧困、格差が大きな社会問題となっている。またシングルマザー世帯の貧困も増大している。それは当然、子どもたちの教育格差に結びつくものだ。

 それを指摘しないまま、犯罪を犯したに人間が高学歴だったことを驚くだけの2人の発言は、その背景を無視し学歴を単なる個人の資質に落とし込め、さらにそれを短絡的に犯罪と結びつけたもので、単なる学歴差別そのものだ。そこには社会的弱者への眼差しや理解など皆無といっていい。

 でも、おそらくこんなことをいくら指摘しても彼らには届かないだろう。宮根は元朝日放送、木村も元NHKのエリート社員で、体制派べったり。メディアはタカ派のフジテレビ系。きっとこれが彼らの本音なのだ。
(伊勢崎馨)

最終更新:2017.12.19 10:20

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

教育問題はなぜまちがって語られるのか?―「わかったつもり」からの脱却 (どう考える?ニッポンの教育問題)

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

赤とんぼ博士の事件めぐり…『Mr.サンデー』で木村太郎が学歴差別発言、宮根も同調のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。フジテレビ伊勢崎馨学歴宮根誠司木村太郎の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 共産党議員の不可解書類送検の裏に安倍の元秘書官の埼玉県警本部長就任
2 駐豪大使が「旭日旗が見られて喜ばしい」とツイート、豪でも批判が殺到!
3 防衛省が予算増PRのためインフルエンサー100人に接触計画、一体誰が?
4 山口敬之の逮捕をツブした中村格の警察庁長官就任に広がる抗議!
5 高市早苗の最側近は「生産性がない」杉田水脈でテレビ局にも同行!
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 八代の降板なし『ひるおび!』のダブスタ 室井佑月と上地雄輔で対応の差
8 倉持仁院長の総裁選をめぐる正論に橋下徹やネトウヨがいちゃもん
9 安倍晋三が「統一教会」イベントでトランプと演説!同性婚や夫婦別姓を攻撃
10 高市早苗が右翼隠しに躍起! 反ワクチン極右活動家が高市支持デモ計画も
11 八代の共産党攻撃の根拠「公安調査庁」がまるで共産党PRの“失笑”報告書
12 高市推薦、自民党ヒトラー本が怖すぎ
13 河野太郎に実は「コロナわかってない」説! 今頃、パルスオキシメーター解説
14 総裁選に騙されるな、政府のコロナ対策の酷さは全く変わってない! 
15 安倍「徴用工でなく労働者」と言い換えも麻生家の炭鉱は「朝鮮人地獄」
16 安倍晋三の総裁選支配に今井尚哉、北村滋の二大側近がまたぞろ暗躍か!
17 BTSの『Mステ』締め出しは原爆を口実にした韓国ヘイト
18 森友再調査問われ河野、岸田が呆れた忖度発言! 高市は桜で大嘘
19 室井佑月の『ひるおび!』降板で麻木久仁子が滝川クリステルに疑問
20 八代英輝弁護士が「共産党は党綱領に暴力的革命」とデマ、維新の政治家も丸乗り!
1 安倍晋三が「統一教会」イベントでトランプと演説!同性婚や夫婦別姓を攻撃
2 山口敬之の逮捕をツブした中村格の警察庁長官就任に広がる抗議!
3 八代英輝弁護士が「共産党は党綱領に暴力的革命」とデマ、維新の政治家も丸乗り!
4 八代の降板なし『ひるおび!』のダブスタ 室井佑月と上地雄輔で対応の差
5 八代の共産党攻撃の根拠「公安調査庁」がまるで共産党PRの“失笑”報告書
6 総裁選に騙されるな、政府のコロナ対策の酷さは全く変わってない! 
7 共産党議員の不可解書類送検の裏に安倍の元秘書官の埼玉県警本部長就任
8 河野太郎に実は「コロナわかってない」説! 今頃、パルスオキシメーター解説
9 高市早苗が右翼隠しに躍起! 反ワクチン極右活動家が高市支持デモ計画も
10 森友再調査問われ河野、岸田が呆れた忖度発言! 高市は桜で大嘘
11 倉持仁院長の総裁選をめぐる正論に橋下徹やネトウヨがいちゃもん
12 高市早苗の最側近は「生産性がない」杉田水脈でテレビ局にも同行!
13 防衛省が予算増PRのためインフルエンサー100人に接触計画、一体誰が?
14 DHCテレビが敗訴判決!辛淑玉が語る「犬笛によるヘイト」と判決 
15 駐豪大使が「旭日旗が見られて喜ばしい」とツイート、豪でも批判が殺到!

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄