秋元康の五輪演出にあの小説家がNO!「AKBは児童ポルノ」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
akimotogorin_140702.jpeg
『AKB48の戦略! 秋元康の仕事術』(アスコム)

 2020年、東京で開催される予定のオリンピック・パラリンピック。しかし、誘致時に大きくぶち上げた会場の建設計画は見直しを迫られるなど、開催が決定したときの歓喜と狂騒もいまは昔といった状態だ。

 だが、げに恐ろしいのは、世界が注目する五輪の総合演出に、あの秋元康が選ばれるのでは?と見られていることだ。3月にはネット上で「秋元康氏の『五輪組織委員会理事』の起用を中止して下さい。」と訴える〈NO TO AKIMOTO YASUSHI〉キャンペーンが巻き起こったが、これに参戦したのが作家の中原昌也だ。

 中原といえば、エッジのきいた小説が高い評価を得ているのはもちろん、ミュージシャンや映画評論の分野でも活躍し、カルチャーへの洞察力やセンスも一目置かれている存在。その中原が、「新潮45」(新潮社)5月号に「五輪総合演出「秋元康」という悪夢」という文章を寄せたのだ。

 このなかで中原はまず、件の理事起用中止のキャンペーンに賛同し署名を行ったことを告白し、〈ほとんど冗談としか思えない。日本人は政府に舐められているのだろうか〉と、秋元が東京五輪の組織委員会メンバーに選出されたことを痛烈に批判。五輪開催が決定した直後に村上隆がキャラクターデザインを担当するのではないかと噂が上がったことを取り上げ、〈村上隆も微妙な存在であるのは確かだが、やはり日本の何かを代表する芸術家だと思う。しかし、いくら何でもAKBが日本代表では困らないか〉と、村上を巻き添えにしながら秋元をディスっている。

 中原は〈仮にジャニーズ事務所のメリー喜多川さんが選ばれたとしても、ここまで腹が立つことはなかっただろう〉と綴っているように、大衆音楽を毛嫌いしているということではない。とにかく秋元康という存在が許せないらしい。何しろ、秋元やAKBのことを〈野望に充ちた女の子を使い、「握手会」やら「総選挙」やら、悪趣味としか形容しようのない「喜び組」を組織した腕前は、たとえ海外で「児童ポルノ」と分類されているとしても、すばらしいのかもしれない〉とまで書いているのだ。

 そして〈秋元康という存在にはまったく関心がない〉といいつつ、〈唯一覚えているのは、昔、タモリのオールナイトニッポンで放送作家をやっていて、何かを忘れたとかでネチネチ苛められて、オンエア中に泣かされたことだけである〉と、マニアックな黒歴史をわざわざ披露する。何か個人的な恨みでもあるのか、と、疑いたくなる舌鋒の鋭さだが、しかし、〈「国策」として文化の幼稚化の道を選択しているとしか思えない〉と政府を批判し、〈日本は秋元康が儲かる仕組みにできているらしい〉と嘆く中原の嫌悪感はわからなくもない。

 忘れてはならないのは、五輪は日本のイベントではなく、世界中の視線が集まるということだ。だからこそ、北京五輪ではチャン・イーモウ、ロンドン五輪ではダニー・ボイルと、世界的に有名な映画監督が総合演出をつとめてきた。

 しかし、秋元康はどうだろう。日本のファンは「COOL JAPANの象徴」と勘違いしているかもしれないが、アニメやマンガとちがってAKBは海外単独ツアーの経験さえなく、世界ではまったく相手にされていない。それどころか、中原が指摘するように、欧米のメディアから「性的搾取に関与」「児童ポルノ」と批判されたことさえあるのだ。

 そんな人物に五輪の総合演出をやらせても、それこそ都議会のセクハラ野次と同じで、またぞろ国際感覚のなさを世界にさらすことになるだけではないか。場合によっては、海外メディアから「児童ポルノの仕掛人が東京五輪の総合演出に」と集中砲火を浴びせられる事態にもなりかねない。

 そんなことにならないためにも、ぜひ、対抗馬が出てきてほしいところだが、難しいのは、では誰が適任か、という問題だ。中原も何人か候補を挙げているのだが、坂本龍一は〈脱原発文化人だからダメか〉、演出家の野田秀樹も〈オリンピック・スタジアムは広すぎるのでは〉、ビートたけしについても〈引き受けることはないだろうが、年齢もちょっとひっかかる〉、サザンオールスターズに対しては〈ぜひ歌ってもらいたいけど、総合演出はない〉と考えあぐねている。〈後は宮崎駿という名前ぐらいしか出てこない〉と書いているが、それこそ、たけし以上に宮崎が引き受けることはないだろう。

 そう考えると、現実にはやはり、秋元が総合演出に抜擢される可能性が極めて高い。秋元は周知のように安倍晋三首相と頻繁に会食するほどべったりなうえ、政府がらみの権威のあるイベントにはことごとく関係しているからだ。天皇在位20周年の奉祝式典でオリジナル奉祝曲の作詞を担当して、EXILEに歌わせたのもの、秋元だった。

 また、秋元自身にとっても、東京五輪は下降線に入ったAKB人気を取り戻す格好の機会であり、総合演出は喉から手が出るほどほしいポジションだろう。

 〈秋元康がよりのさばる「ビジネス・チャンス」になるぐらいなら、今からでも遅くない、「東京オリンピック2020」は即刻辞退すべきだ〉と中原は締めているが、はたしてこの声は届くのだろうか。
(田岡 尼)

最終更新:2017.12.07 06:19

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

AKB48の戦略! 秋元康の仕事術 (田原総一朗責任編集)

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

秋元康の五輪演出にあの小説家がNO!「AKBは児童ポルノ」のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。AKB48EXILE中原昌也五輪秋元康の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 『いだてん』が関東大震災「朝鮮人虐殺」を示唆!
2 マンガ『スシローと不愉快な仲間たち』第1話
3 香港市民はデモの力示したが、日本は…
4 くりぃむ上田晋也が“政権批判NG”に敢然と反論
5 安倍イラン訪問でNHK岩田明子記者がまた安倍フェイクPR
6 F35捜索打ち切りと大量購入続行でNHKが「背景に政治性」と報道
7 田崎史郎「65歳から年金もらってます」
8 安倍政権が関東大震災・朝鮮人虐殺を
9 黒澤明も関東大震災の朝鮮人虐殺を証言
10 秋篠宮家の料理番がブラック告発
11 橋下徹に恫喝された女子高生が告白!
12 『朝生』で百田尚樹が徹底論破され大恥
13 『クロ現』降板の国谷裕子が圧力を語る
14 防衛省イージス・アショア失態 、玉川徹が原因を喝破!
15 産経新聞コラムが「引きこもりは自衛隊に入隊させて鍛え直せ」
16 藤田孝典「一人で死ねと言わないで」に古舘伊知郎、ニッチェ江上が賛同
17 拍手・起立を井筒監督と松尾貴史が批判
18 長谷川豊が部落差別発言「謝罪文は馬場幹事長が作った」
19 維新応援団・野村弁護士が懲戒、橋下徹にも請求が
20 安倍が甘利明を党三役に起用、改憲の旗振り役に
1 安倍首相と省庁幹部の面談記録が一切作成されなくなった!
2 くりぃむ上田晋也が“政権批判NG”に敢然と反論
3 金融庁報告書で厚労省年金局課長の驚愕無責任発言
4 産経新聞コラムが「引きこもりは自衛隊に入隊させて鍛え直せ」
5 安倍首相が「老後2000万円」追及に逆ギレ!
6 菅官房長官が望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活
7 金融庁「年金下がるから資産運用」報告書で麻生太郎が開き直り!
8 F35捜索打ち切りと大量購入続行でNHKが「背景に政治性」と報道
9 金融庁炎上の裏で安倍政権が「年金」の“不都合な事実”を隠蔽!
10 防衛省イージス・アショア失態 、玉川徹が原因を喝破!
11 長谷川豊が部落差別発言「謝罪文は馬場幹事長が作った」
12 講談社「ViVi」の自民党広告は公選法違反か!
13 映画『主戦場』上映中止要求の右派論客に監督が徹底反論!
14 渡辺謙が語った『ゴジラ』出演と震災、原発、戦争
15 マンガ『スシローと不愉快な仲間たち』第1話
16 田崎史郎「65歳から年金もらってます」
17 川崎殺傷事件「不良品」発言こそ松本人志の本質だ!
18 香港市民はデモの力示したが、日本は…
19 松本人志が「不良品」発言問題で謝罪も説明もなし!
20 農水元次官子ども殺害正当化は、橋下徹、竹田恒泰、坂上忍も

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄