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つるの剛士が「桜を見る会」問題で台風被災者をダシに安倍擁護の悪質! 辛坊治郎、三浦瑠麗も森友加計のときと同じ手口で
つるの剛士Twitterより
公私混同・税金の私物化が大問題になった安倍首相主催の「桜を見る会」。その「前夜祭」でも公職選挙法違反疑惑が濃くなっていることは連日お伝えしているとおり。しかし、政権が強引に幕引きを図ろうとするなか、案の定、安倍応援団タレントや文化人たちがなりふり構わぬ醜悪なアシストを始めた。
その一人が、つるの剛士だろう。つるのといえば、テレビでは“おバカだけで誠実なパパキャラ”のイメージで売り出しているが、実は安倍政権が批判されるたびに政権を擁護するゴリゴリの“応援団タレント”。2014年にちゃっかり「桜を見る会」にも参加している。そんなつるのが16日、Twitterにこんな投稿をしたのだ。
〈政治家の皆さんお願いします。
台風の被害で被災された地域の方々が大変な生活を強いられています。
くだらないことに大切な時間を使ってないで
来年の春に桜を見せてあげてください。
本当にお願いします〉
ようするに、つるのは「桜を見る会」問題を「くだらないこと」と表現して、国会での野党の追及を批判しているのだ。言っておくが、この問題は、政権が血税を使って支援者や応援団文化人たちを“接待”しているという私物化の問題であり、さらには公選法違反の疑いもある。「政治の公正性」という政権の根本が問われる重大問題だ。それを「くだらないこと」などと言うのは、矮小化もいいところである。
しかも、愕然とするのは「台風で被害を受けた被災地」をダシに使っていること。それなら、10月に台風15号が直撃するなか、内閣改造に夢中で、非常災害対策本部はおろか関係閣僚会議すら開かずに放置し、甚大な被害が出ているにもかかわらず改造を強行、対応が後手に回っていた時に言うべきだろう。しかし、つるのはあの時はそんなことは一言も言わなかった。それを今になって、“野党が国会で追及するせいで被災地が困っている”というふうにミスリードするとは……。
だいたい、被災者に「来年の春に桜を見せてあげてください」とか、よくこんな無神経なことが言えるものだ。被災者が今、一番求めているのは、壊れた家屋やインフラの復旧であって、桜なんて何の関係もない。政権が「桜を見る会」を中止にしたことことかけてうまいこと言ったつもりなのだろうが、被災者をバカにしているとしか言いようがない。
しかし、つるののこうしたスリカエはいつもの手口とも言える。この男はこれまでも、安倍政権が不祥事を起こして、批判を受けるたびに、安倍政権に都合が悪いことを一切ネグり、野党や政権批判への攻撃にすり替えてきた。しかも、つるのが悪質なのは、こういう安倍政権擁護のためのスリカエを“おバカだけど誠実なパパキャラ”として発信することで、巧妙にカモフラージュしていることだ。
たとえば2015年7月には、安保法制の衆院通過をめぐり〈「反対反対」ばかりで「賛成」の意見や声も聞きたいなぁって報道やニュース観ていていつも思う。賛成派だって反対派だって平和への想い、戦争反対の想いは同じ〉〈強行採決。。いや、民主主義に則った多数決だとおもいます〉などとツイート。2016年にはユーキャン新語・流行語大賞の「保育園落ちた日本死ね」をめぐり〈こんな汚い言葉に国会議員が満面の笑みで登壇、授与って。なんだか日本人としても親としても僕はとても悲しい気持ちになりました〉と批判した。加計問題が閉会中審査で追及されていた2017年7月には〈そんな間に、現実に毎日のように外国船が領海侵入してきたり、ミサイルが飛んで来たりしてるのにね。。どっちが大切な審議や議論なんだか〉とツイートしたこともあった。
しかし、その本質は、ネトウヨ安倍応援団と変わりはない。実際、昨年にはフェイクだらけのネトウヨ番組『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)にも出演し、「別に愛国心がある人を、足引っ張る必要ないんじゃないかと。ほっといてほしいし」などと発言していた。
そう考えると、今回の「台風被災者」をダシにした安倍政権追及封じ込めは、まさに予想通りの行動と言えるだろう。
辛坊治郎も高橋洋一もおきまりの「野党批判」で疑惑を封じ込め
しかし、同じような論法で疑惑封じ込めを図っているのは、つるのだけではない。たとえば、フリーアナウンサーの辛坊治郎氏は、16日放送の『ウェークアップ!ぷらす』(読売テレビ)で「これを連日追及している野党の人たちはバカなんじゃないか」などと発言。同じ16日午後のラジオ『週刊ニュース解説 辛坊治郎のズバリ&どうよ!』(ABCラジオ)でも、こんな露骨な“野党ディス”を展開した。
「今回のことでよくわかったのは、例のモリカケ問題であれだけ騒いだのも同じ構図。もともとそんなに大した話じゃない問題を、とにかく騒ぐことで国会の審議を止め、なおかつ支持率を下げるという一点で国会の活動が行われている。本質的な議論がされずに時間だけが浪費されている。その国会の維持費に、お前ら一体いくらかかっていると思っているんだ」
あの、だからね、「桜を見る会」問題はまさに税金の使い道として妥当かどうかという話であって、行政の長が国会で追及されるのは当たり前なのだよ。
むしろ、国会で追及されなければ、総理大臣はいくらでも血税を私物化できてしまうだろう。辛坊は森友・加計問題を持ち出して「野党が騒ぐことで他の審議ができない」などと言っているが、それこそ、モリカケのときに安倍応援団は同じ論法で疑惑の矮小化しようとしていた。「同じ構図」などというのは、まさに辛坊のような権力にべったりの腰巾着たちにこそふさわしいだろう。なお、辛坊のもとにも毎年、安倍首相主催の「桜を見る会」の招待状が届いているという。
ようするに、安倍応援団たちは森友・加計学園問題のときと全く同じように、「野党のせいで他の審議が遅れている」「行政がやらなきゃいけないことは他にあるのに!」と叫ぶことで、政権のための“幕引きムード”に誘導しようとしているのだ。
ほかにも、近年、急激に安倍御用っぷりが高まっている経済学者の高橋洋一氏は、18日、ウェブメディア「現代ビジネス」に「「桜を見る会」批判があまりに的外れな理由」と題して寄稿。〈どこまでも「疑惑あり」という野党の印象操作の感がある〉〈筆者のように数字ばかり見る人間にとって、5500万円の予算を野党が一斉に「税金の無駄遣い」と非難するのは、会計の重要性原則からみれば的外れだ〉と野党を批判したうえで、〈質問通告の時間厳守を維新の会のようにルール化すれば、国会会期が150日とすると、こちらのほうが100倍以上も有益だ〉などと問題を露骨にすり替えている。
また、上念司氏も13日、ツイッターへ〈新しい顧客は政策論争を望んでおり、カツカレーや桜を観る会なんてハッキリ言ってどーでもいいと思っています。でも、古い野党は古い演目しか演じられないんです。そして、最初から主役を張る気もなし。これじゃ永久にやられメカですよ。頼むからザクとは違うところ見せてくれ〉と投稿した。
自分も「参加者」のくせに「どーでもいい」などとごまかし、税金の私物化を追及することを「古い演目」などという。自分たちこそ独裁権力が何でもやり放題の「古い国家」復活を目指しているくせに、何を言っているのか。
銀座久兵衛の出店問題は本質と関係なし 「1人1万1000円」にはもともと含まれず
今年娘とともに「桜を見る会」に参加していた三浦瑠麗氏も、14日ツイッターで〈桜を見る会が中止に。おそらく「国民感情」への配慮。時の権力者が催す宴には「なぜあいつが呼ばれた」になりがち。全ては国民感情次第ということなのでしょう。〉と「呼ばれていない人の嫉妬」に矮小化。さらに三浦は、今朝の『とくダネ!』(フジテレビ)では「野党の攻め方がまずい」「収支報告のルールを統一されていない」「(前夜祭の)収支は報告書に書いたほうがいいと思うが、おそらく野党もやっている」などと、論点をすり替えた挙句、問題の張本人である安倍首相や自民党でなく野党のほうを攻撃していた。
他にも“安倍御用評論家”の加藤清隆氏は〈野党が騒いでいた「桜を見る会」前夜祭について、会費5000円でできたことがホテル側が出した領収書が発見され、一件落着〉と16日にツイート。〈野党側が入手したという1人1万1000円の見積もりはホテル側が否定。また高級寿司店の久兵衛が出店していたという野党側の主張も店側が完全否定。見事なくらい嘘だらけ〉と勝どきをあげているが、これこそフェイクだ。
昨日の記事でも指摘したように、ホテル名義の領収証は、パーティが特定されないように主催者名を外すサービスで、招待客が5000円しか払っていないという証拠に過ぎない。主催者が精算して領収証の発行総額を超えるパーティ総額を払っているのだ。しかも、「1万1000円をホテル側が否定」とか、ホテル側は「最低1万1千円」であると公知しているのに、いったい何を寝言を言っているのか。
また、寿司店・銀座久兵衛が「桜を見る会」前夜祭に提供していないことについては、加藤だけでなく、いま、ネトウヨたちが一斉に「野党のデマ」「安倍首相の無実が証明された」として吹き上がっているが、コレ、問題の本質には1ミリも関係ない。
というのも、本サイトでもお伝えしているように、「安倍晋三後援会 桜を見る会前夜祭」の会費は5000円であり、これで会の費用を賄えず補填がおこなわれていた場合、公選法違反にあたる。そして、本サイトが会場であるホテルニューオータニに取材し、会場費と料理代を含めて「もっとも安くていくらからか」と尋ねると「1万1000円のプラン」と回答し、「5000円のプラン」の存在をはっきりと否定した。久兵衛の寿司は「4貫2000円」との金額のオプションになるという。
ようするに、たとえ「4貫2000円」の久兵衛寿司オプションをつけていなかったとしても、ニューオータニが公知しているパーティプランでは最低1人あたり「1万1000円」はかかるわけで、参加費の「5000円」では足りないことには変わりはない。つまり、久兵衛の寿司が出ていようが出ていなかろうが、公職選挙法違反の疑惑はまったく晴れないのである。また一般客には応じられないとしている値引きを大幅にしていたとすれば、事実上の政治献金に当たる可能性も出てくる。
結局のところ、つるの剛士ら安倍応援団が言っているのは、「他の審議をしろ!」と野党批判にすり替えたり、久兵衛の寿司の件のように針小棒大に「野党のデマ」と騒ぎ立てることで、問題の矮小化をしているのだ。まさに、森友・加計問題でもまったく関係のない野党議員の「スキャンダル」を持ち出したり、北朝鮮問題などをあげて「モリカケやってる場合か!」などと叫んでいたことがフラッシュバックするかのようではないか。
だが、何度も同じ手口が通用すると思ったら大間違いだ。繰り返すが、「桜を見る会」をめぐる一連の問題は、総理大臣による私物化と税金の無駄遣い、そして後援会など一部の支援者だけに“ご褒美”を与えていることに他ならない。政治の大きな役割の一つが納税者から集めた税金をどう分配するのか、ということを考えれば、これは決して「くだらない」ではすまない。むしろ、安倍政権で何度も表面化している“お友だち優遇”問題と地続きの疑惑なのだ。
あらためて言っておく。日頃から政権を擁護することで本を売ったりメディアに出演している連中こそ、「桜を見る会」を私物化している総理大臣と一蓮托生。“同じ穴のムジナ”であって、どう詭弁を弄しても信用性など皆無だ。国民は怒っている。絶対に幕引きにさせてはいけない。
(編集部)
最終更新:2020.10.28 03:03
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