さんま・中居のSMAP問題トークでマスコミが触れなかった最もヤバい部分とは? キムタクとの仲、SMAP復活が…

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中居と木村の溝は想像以上に深い?


 昨晩の『FNS27時間テレビフェスティバル!』(フジテレビ)で、明石家さんまが中居正広に「SMAP解散騒動」をツッコんだことが話題になっている。しかも、そのツッコミの鋭さは予想以上。たんに騒動を振り返って、当時のメンバーのギクシャクぶりを暴露しただけでなく、SMAPの不自然な現在の状態を指摘し、最後はあの飯島三智マネージャーの名前まで口にしていたのだ。

 また、ツッコミを受けた中居正広の様子も興味深かった。答えに窮してタジタジになっただけと感じた人も多かったかもしれないが、注意深く見てみると、SMAPのこれからについて、中居は重要なメッセージを発していた。

 もっとも、このテレビではめったにお目にかかれないタブーに踏み込んだやりとりも、芸能マスコミはジャニーズに遠慮してかほとんど報じなかった。テレビはもちろん、スポーツ新聞もウェブニュースにしたのはスポーツニッポンくらい。Yahoo!トピックスもなぜかこのニュースは取り上げなかった。他のネットニュースも、さんまのツッコミの様子を面白おかしくクローズアップしただけで、一番大事な部分を伝えていない。

 ならば、リテラが2人のやりとりの問題部分をあらためて紹介しながら、それがどういう意味をもっていたのか、解説しよう。

「もう世間も、SMAP騒動のことここでちょっと、もうぶっちゃけた話するわ。もうぶっちゃけた話、ごめん。もう黙って聞け。俺もな、野暮じゃない」

 こんな前置きをした後、さんまがまず切り込んだのは、SMAPが各民放の夏の音楽特番をすべて辞退したことだった。

「だからな、中居、俺もどうなってんねんとは訊かへん。ただ、ただな。中居、ファンのために、な、お前、歌番組になんで出えへんねん!」

 たしかに、SMAPが今年、例年出演していた『音楽の日』(TBS)や『FNSうたの夏まつり2016 ~海の日スペシャル~』(フジテレビ)といった音楽特番を軒並み出演辞退したのは、不自然だった。とくに『音楽の日』は中居がMCにもかかわらず、SMAPの出演はなし。辞退理由は「新曲を出していないから」と発表されたが、昨年9月に発売された最新曲はこれらの番組ではまだ披露していないし、そもそも最新曲でなく「世界に一つだけの花」や「夜空ノムコウ」などの代表曲を歌うことも多いので、この理由が建前でしかないことは明らかだった。

 もう、SMAP5人でいっしょに歌うつもりはないのか。その問題をさんまは、ファンに代わって追及しはじめたのだ。

 これに対し、中居は「もうダメー!」とさんまの顔面をメガホンで叩いて止めようとするが、さんまは「俺は引き下がらへん! 俺はホンマに引き下がらへん!」と追及をやめない。

 中居はしようがなく「調子が悪かった。体調。俺ちょっとそのとき声ちょっととばしちゃってて」と言い訳しはじめるのだが、さんまは「とばしちゃってて、FNS出れなかったの? 日テレの歌の番組のほうは?」「いやいや、そんなんで片づけられへん」とさらに追い込んでいく。

 そして、「中居な、もうな、しつこいようやけどな。お前、俺がどんだけ迷惑こうむったか。知ってるよね? 去年の年末から、なあ?」と、今度は年末に番組収録で共演したときのことをもち出しはじめた。

 これは、毎年、年末に放映される『さんま&SMAP!美女と野獣のクリスマススペシャル』(日本テレビ)のこと。昨年末、この番組の収録が行われたときは、SMAP独立、解散の動きはまだ報道されていなかったが、噂は業界に広まっており、さんまの耳にも入っていた。さんまは後に、ラジオで番組の収録のときの様子を「雰囲気が最悪で、1秒でも早く終われと思っていた」と語っていたが、中居に対してそのことを蒸し返したのだ。

「あの放送、俺、再放送でも見てほしくない。あんなおもしろくない俺初めてやわ」
「誰かがしゃべったらいつもならな、かぶせていくのにやな、誰がしゃべってもかぶせていかへん。俺がかぶせとこ思てやな、変なかぶせ方してやな、なんかトークへたくそみたいに見えたよね、俺が」

 さらにさんまは、CM中の凍りついた空気まで暴露する。

「ほいで、CM中のあの空気。いやいや中居、俺はもう言う!」
「こうして1分間のCM待ってる。みんな顔も合わせず、まっすぐ見たまま。なあ」

 中居がこれに「バタバタはしましたけど、いまもう全然円滑にいってますから」と反論すると、さんまはわざと「んー?」ととぼけて笑いを誘い、「この表情でウケるっておかしいやろ」とさらに混ぜ返す。そして、今度は「曲つくってないやん。お前25周年やろ、お前。わかってるか?」と、SMAPが25周年なのにグループとしてまったく活動していないことを責めはじめる。

「25周年やからコンサートをやると思って、それなりに期待してました。また観に行かしてもらおうと思ってました。そしたらコンサートもない。曲も出さない。書いたろか? 曲」

 また、さんまはこんなことも言っていた。

「あのね、ディレクターもみんな一生懸命ネタ考えてやってはんねん。な? もう世間も知ってることやから言うわ。みんなもうフジテレビの社員なったはいいけど、SMAPと仕事できました。あー嬉しいな。それがここにきてや……」

 これはおそらく『SMAP×SMAP』(フジテレビ)のことだろう。唯一5人が番組収録で揃うといわれる『スマスマ』だが、5人一緒なのは「BISTRO SMAP」と歌のコーナーだけで、それもギクシャクした雰囲気ややる気のなさが伝わってくる。さんまはそのことをチクリと言ったのだ。ただ、中居の反応を見てまずいと思ったのか、さんまは途中でギャグに話を変えていたが。

 さらに、さんまは、みんなが見て見ぬふりをしている中居と木村拓哉の対立にまで踏み込んだ。最初は、さんまが12月くらいから騒動を聞いていたことを明かして、中居から「誰から聞いたんですか?」と質問されたときだった。「それは言えない。もう、知ってるくせに。いや、知ってるくせに、って、ちゃうちゃう。アイツからとは違う。アイツからとは違うホンマに」と、自分がキムタク派だと思われていることを逆手にとって、ノリツッコミで、キムタクのことをもちだした。

 そして、自分とSMAPの付き合いが20年以上に及ぶと言ったうえで、いきなり「お前はなんか俺を木村派みたいな目で見てるやん?」「俺は木村派でもなんでもないねん。SMAP派!」とぶっこんだのである。

 中居が慌てて「派なんかないですよ。考えたことないですし、僕ら5人も派閥もなんもないです」と弁明すると、さんまも「ないないない。俺が間違うてた」とフォローしたが、しかし、そこはさんまである。「でも、俺この件に関してはアイツからは一切聞いてないぞ。言うとくけど。怖いから、いろんなこと聞くの」と言い訳をするふりをして、中居と木村の溝を明らかにして、2人を和解させたいとギャグまじりに言いはじめた。

「なんか、なんかね。『さんまが大活躍!和解!』とかなんか、そういうの。なんかねー、そういうポジションでいたいな」

 和解させたいというのがギャグか本気かはわからないが、いずれにしても、テレビというメディアで、木村と中居の対立にふれたのは、これが初めてだろう。

 いや、木村のことだけじゃない。さんまは中居のつれない態度に「そんなこと言うたらお前、俺、嵐に乗り換えるよ」と言い出し、中居が「嵐も嵐で応援してくださいよ」と答えると、「嵐も嵐で……ややこしーな、お前んとこ」とつぶやいてもいた。これは明らかに、ジャニーズ内の派閥抗争を指したものだろう。

 そして、きわめつきが、SMAP産みの親である飯島マネージャーとメリー喜多川副社長への言及だ。さんまは、「最後に一つだけ聞かしてくれ」と言って、こう語りはじめた。

「な? 中居もう、いい? いい? 飯島さんはどうしてはんの? それだけ言うてくれたら俺引き下がる。もうそれだけ。ともに歩んできた、まあ戦友みたいなもんや。俺からしても。せやろ? どうしてはるかだけ言うとけ。元気でやってますでもいいし」

 そのうえで「俺はメリーさん派やからな、どっちかというたら。あの、ホンマに。俺イタリアンレストランでごちそうになったことあんねん」と混ぜ返した。

 深夜とはいえ全国ネットで、騒動の根っこ、ジャニーズ事務所が公式に否定している飯島氏VSメリー副社長の派閥抗争があることを公言したのだ。

 このように、さんまはすべてギャグにしつつも、SMAP解散騒動のもっとも本質の部分に踏み込み、ファンがいちばん知りたい疑問や求めていることを中居にぶつけた。まさに、さんましかできない芸当だと言えよう。

 ただ、このさんまのツッコミは、SMAPファンにとってはちょっと残酷な現実を突きつけることになったかもしれない。というのも、さんまにツッコまれた中居の反応から、SMAP復活がほぼ絶望的であることが、明らかに読み取れたからだ。

 中居はさんまから、「なんで歌番組出えへんねん」「歌なんで歌わへんねん」「ファンのために、歌だけは歌ってやってくれ」「いついつレコード出すって言うまで(言い続けるぞ)」と執拗に迫られ続けたが、結局、中居は歌番組も、コンサートも、新曲も、「やる」とは一度たりとも明言しなかった。いつとは言えないけれどいつかは、とすら言わなかった。「大丈夫です」「僕らで相談して決めます」とだけ。ウソでもいいからファンを安心させろと言われても、何一つ先のことを語らなかった。

 中居と木村の対立の深刻さも浮き彫りになった。実は、中居はこのさんまとのやりとりで、たった一回だけ、木村の名前を口にしている。それはこんなセリフだった

「なんで僕……僕じゃなくて木村に聞けばいいじゃないですか」

 これは、中居たちの立場からすれば解散の危機をつくり出したのはキムタクであって、自分が問われるのは違うという気持ちが出たものではないだろうか。

 中居は明らかに、SMAPに対して後ろ向きだった。騒動の際、ファンや国民の反発で事務所はSMAPを解散させられなくなったが、実際はもうSMAPは死んでいること、もとには戻れないことを中居がいちばんわかっているのではないか。そして、本音ではジャニーズに残る意味ももてず、けれども解散しないでほしいというファンの気持ちのためだけに、身動きとれなくなっている、ということではないか。

 そして、もっとも気になったのは、飯島マネージャーに話が及んだときのことだ。さんまから「最後に一つだけ聞かせてくれ、飯島さんはどうしてはんの?」と聞かれた中居は、この夜いちばん困ったような顔を見せ、慎重に言葉を選びながら、こう答えた。

「うーん、えー、いま見てるでしょ」

 ジャニーズ事務所の手前、はっきりとは言えなかったが、これはいまも「連絡をとっている」ということだろう。これをもって、中居独立の可能性はまだ消えていない、と考えるのは穿ちすぎだろうか。
(時田章広)

最終更新:2016.08.05 01:38

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