志村けんや阪神・藤浪選手が証明した「検査不要論」の嘘! それでも検査しない日本、安倍首相「死亡者が少ないから」は本当か

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首相官邸HPより


 25日41人、26日47人、27日40人、28日63人、29日68人と急増してきた東京都の新型コロナ感染確認数。きのう30日は検体数が少なかったため13人と減少したが、きょう31日は78人とまた1日の最多を更新した。潜伏期間は約2週間とされており先の3連休での感染が数字に出てくるのは、まだこれから。そう考えると、まだ数字にあらわれていないだけで、感染爆発の危機はもうすぐそこに迫っているといえる。

 この事態を引き起こしている最大の要因のひとつは、やはり検査数が圧倒的に少なく、検査体制の整備もほとんど進んでいないことだ。

 安倍首相は1日8000件のPCR検査ができる体制を整えるとぶち上げ、28日の会見でも検査を増やすように指示していると言っていたが、この10日間の日本全体の検査人数を見ると、3月20日と24日の2日だけは3000人を超えていたが、21〜23日は1日100人前後。26〜28日は戻したが、それでも2000人に届いていない。そして、29日は300人弱、昨日30日は200人強。1日2万件以上の検査を実施していた韓国や週50万件の検査を行っているドイツとは雲泥の差だ。

 しかし、こうした数になるのも当然だろう。安倍首相の説明とは全く違って、日本政府の検査を抑制する方針は全く変わっていないのだ。厚労省が「帰国者・接触者相談センター」に相談できる目安として「感染風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いたり、強い倦怠感や息苦しさがある場合(高齢者や基礎疾患がある人、妊婦はこれらが2日以上つづいた場合)」という厳しすぎるハードルを打ち出したのは、2月17日のことだったが、それから1カ月以上たったいまもこの条件は生きている。それどころか、上記の条件に該当し、医師が検査すべきと判断した場合でも、保健所が検査不要として拒否する事案が相変わらず続発している。

 また当初、海外渡航歴や感染者との接触歴の有無が条件とされており、とちゅう変更されたが、いまだに渡航歴や接触歴が重視されている自治体も少なくない。クラスター潰しに力を入れる一方、症状のある人の検査が十分に行われていない。

 この結果、起きているのがいまの日本の状況なのだ。ここにきて、日本では感染を抑え込むどころか、感染者経路不明の感染者が増大し、感染爆発目前まで追い詰められているが、検査数を低く抑え込んできたことがその大きな要因になっていることは間違いない。

 それを逆説的に証明したのが、阪神タイガースの藤浪晋太郎選手らのケースだ。彼らは厚労省のガイドラインにあるような発熱などがあったわけではなく、症状は臭覚障害・味覚障害だけだった。しかし、藤浪選手や診察に当たった医師はコロナ感染を疑い、検査を求めた。一旦は拒否されたが、再度交渉した結果、検査を受けることができたのだという。

 なぜ条件に合致しないのに検査できたのかは不明だが、もし、このとき、保健所があくまで検査を拒否していたら、藤浪選手や食事会の参加者は隔離入院することも感染の自覚もなくそのまま日常生活を送り、感染をどんどん拡大させていただろう。チーム全体や球界全体にまで感染が広がった可能性もある。

 そう考えると、藤浪選手らが検査を受けたおかげで、クラスター拡大が未然に防げたのである。藤浪選手らが陽性だと判明した結果、食事会という感染経路が浮かび上がり、他の感染者が多数見つかり、彼らの行動を制限することができた。また藤浪選手の報道をきっかけに同じ症状の人の、感染もいくつか確認されている。その結果、新たな感染の芽をつむことができたのだ。

 しかし、現実には、藤浪選手のようなケースで検査はほとんど行われてこなかった。保健所に拒否されるか、あるいは軽症者が最初から検査を諦めてしまうケースが大半だ。その結果、感染に気づかないまま、日常生活を送り、どんどん感染を拡大させているのだ。感染が拡大すれば、当然重症者も増える。なかには、高齢者に接触し、重症、あるいは死に至ったケースもあるはずだ。

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