“検査不要”“4日間自宅”はやはり政府の都合! 政府専門家会議副座長が「PCR検査のキャパの問題」「個人的には初日でいい」

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10日の公聴会で発言する尾身氏(参議院インターネット審議中継より)


 新型コロナをめぐって、日本のPCR検査件数が他国に比べて著しく少ないことに対し、「検査を拡大すべき」という声が多くの専門家、国民から上がっているにもかかわらず、一向に改善する気配がない。日本の厚労省は「1日6000件の検査能力がある」と言い、6日からはPCR検査が保険適用となったが、12日発表のPCR検査数はたったの181件。10日発表の検査数は1314件と増えたが、それ以外は数百件以下にとどまり6000件にはほど遠い。累計の検査実施数も10205件(12日発表時点)でしかない。

 これは結局、約1カ月前に厚労省が打ち出した方針がいまも生きているからだ。2月17日に発表した「帰国者・接触者相談センター」に相談できる目安では、風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いたり、強い倦怠感や息苦しさがある場合としてきた。

 こうした現状に対し、検査を拡大すべきという真っ当な批判の声はかなり早くから上がっていたが、訳知り顔(実際はこの“冷静”気取りも正常性バイアスというパニックの表れだと思うが)の連中は、「検査は不要」「むやみに検査しない政府の方針は正しい」などと政府の方針を擁護、批判意見を封じ込めてきたのだ。

 ところが、ここに来て、「検査は不要だから」「医療崩壊を防ぐため」検査をしていないのではなく、「検査できないから」検査をしていなかったにすぎないことが、当の政府専門家会議の尾身茂・副座長の発言によって明らかになった。

 尾身副座長が真相を明らかにしたのは、3月10日の参院予算委員会公聴会でのこと。日本共産党の小池晃参院議員からの質疑に応じたなかで飛び出たものだ。

 小池議員は、「37.5度以上の発熱があった患者は4割程度にとどまる」というイギリスの医学雑誌に掲載された中国のデータや、「重症化する患者さんは普通の風邪症状が出てから約5日から7日程度で急激に悪化して肺炎に至っている」という専門家見解に触れながら、「37.5度4日間は自宅で経過観察」という政府の基本方針について、こう疑問を呈した。

「とくに高齢者にですね、『37.5度4日間は自宅で経過観察』、これは、肺炎に移行するような重症の患者さんを見落とす危険性はないんだろうか。こういう対応でいいんだろうか」

 尾身副座長は、政府の基本方針にも一応「高齢者や基礎疾患のある人については2日」とあることを説明したうえで、「それは我々も政府も説明すべきだったと思います」と説明不足を認め、さらにこんな見解を示した。

「もっと言えば、私個人的にはもう初日でもいいと思います」
「高齢者対策は肝ですので、高齢者については4日じゃなくてもっと前にして。さらに症状でとくに『だるさ』というのが今回の特徴と、初日から『息切れ』だとか『息の速さ』、こういうものについては初日から」
「高齢者はほっといたらもっと悪くなる、早めにやるというのは、大賛成です」

 専門家会議の副座長を務める尾身氏が、高齢者については、政府の基本方針にある「4日」あるいは「2日」ではなく、初日から受診・検査するべきだと明言したのである。

 さらに小池議員は、元臨床医の視点からも、「4日あるいは2日、自宅で経過観察」という基本方針は撤回すべきだと提案した。

「公衆衛生と臨床医の発想はちょっと違うのかなという感じがして。やっぱり私は、1日でも、熱発したら高齢者は受診すると。あるいはその、このケースでいうと、熱発していなくても、肺炎に移行するような危険性のある症例もかなりあるといわれているわけですから。僕はやっぱりね、37.5度4日、まあ高齢者には2日にしているとおっしゃるけれども、やっぱりこういう基準ははっきり撤回したほうがいいんじゃないか」

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