“安倍最側近”萩生田光一が批判されるべきは消費税延期論でなく「ワイルド」改憲発言と『虎ノ門ニュース』の身内化だ

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『真相深入り!虎ノ門ニュース』に出演した萩生田氏


 やっぱり出たか──。昨日、自民党の萩生田光一幹事長代行がフェイクデマ拡散ネトウヨ番組である『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)に出演。「消費増税の延期」に言及し、波紋を広げている。本日午後に萩生田氏は「政治家としての私個人の見解を申し上げた」と釈明したが、これはそんなレベルの話ではない。

 というのも、本サイトが先週、伝えたように、5月20日に公表される四半期別のGDP速報値がマイナスになる公算が強まっていることから、安倍政権では参院選に対する危機感が大きくなり、消費増税延期と衆院解散の「衆参ダブル選挙」を検討する動きが起きていたからだ(https://lite-ra.com/2019/04/post-4660.html)。

 今回、安倍首相の最側近である萩生田氏が消費増税延期の可能性を口にしたのだ。これは単なる「個人の見解」などではなく、安倍首相に代わって観測気球を上げたということではないのか。

 もっとも、消費税については、そもそも実質賃金が上がらないこんな状況下で逆進性の高い増税を実施しようとしていること自体がおかしいのであって、延期は当然とも言える(消費増税を前提にした予算を強行した政権が、いまさら選挙目的で、それをひっくり返そうという無節操さには呆れるが)。

 むしろ、問題なのは、萩生田氏のもうひとつの発言、憲法改正についてふれた部分のほうだろう。

 まず、萩生田氏は、今国会で憲法審査会がまだ1度も開かれていないことについて、「国会の一部の人たちが国民の主権を奪っている」「誰も国民は望んでいない」と憲法審査会の開催に反対する野党を批判した。

 あたかも国民が憲法改正に前向きであるかのような言い方をしているが、1月におこなわれたNHKの世論調査でも、国会での憲法改正に向けた議論について「早く進めるべき」と回答したのは23%にすぎず、「急いで進める必要はない」が50%、「憲法改正の議論をする必要はない」が14%という結果だった。つまり、国民は憲法改正の議論について喫緊の必要性をほとんど感じていないのだ。

 にもかかわらず、萩生田氏はこう明言したのである。

「ここまで丁寧に我慢してきた。令和になったらキャンペーンを張るしかない」
「ご譲位が終わって新しい時代になったら、少しワイルドな憲法審査を自民党は進めていかなければならない」

 国民から不信感が高まっている「忖度道路」をはじめとする問題についての予算委員会の開催を拒否しながら、国民から強い要請も緊急性もない憲法審査会を「ワイルドに」進めると明言するとは──。これは看過できない大暴言だ。

 憲法審査会はその名の通り、憲法という国の基礎となる最高法規を議論する場であるため、他の委員会とは違い与野党協調を重視し、与党と野党の合意の上で開催してきた。だが、与党は憲法審査会の開催を強引に迫り、野党がこれを拒否したところ、昨年には自民党の憲法改正推進本部長であり憲法審査会の幹事に就任する予定だった下村博文・元文科相が「職場放棄だ」とテレビ番組で暴言を吐くという問題が勃発。これを受けて自民党は下村元文科相を幹事と委員から辞退させた。さらに、同じく昨年には、衆院憲法審査会の開催を野党の合意なく自民党・森英介会長の職権を濫用して強行するという掟破りに出た。今国会でも、与野党の合意がないまま森会長が職権での幹事懇談会開催を決定するなど、自民党の暴走はつづいている。

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