朝ドラ『まんぷく』への「憲兵を悪く描くな」攻撃は異常! 首絞め、逆さ吊るし…本当の憲兵や特高の拷問はもっとヒドい

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NHKオンラインより

 10月1日から放送が始まった、NHK連続テレビ小説『まんぷく』。日清食品創業者の安藤百福と妻・仁子をモデルにその半生を描くドラマだが(役名は立花萬平と福子に改称されている)、ツイッターを中心に、この内容に対して驚くような声が出ている。

 10月15日から放送された第3週「そんなん絶対ウソ!」では、軍事物資を横領した罪で萬平が逮捕され、憲兵から執拗な拷問を受けるシーンが流された。萬平は無実のため、獄中では食事もとらず、ひたすら「僕はやっていない」「僕は知らない」と訴えるのだが、憲兵たちは聞く耳をもたない。さらに、罪を認めさせるために、素手で殴るのはもちろん、蹴り飛ばす、壁に叩き付ける、竹刀で叩くといった暴力行為を行った。

 結果的に、福子たちの必死の根回しにより萬平の無実が証明され、命からがら釈放される。釈放直後の萬平は自力では立つことができないぐらいボロボロの状態で、福子の姿を見るや「生きて会えるとは思いませんでした」と呟いて涙を流す。

 こういった一連の描写に対して、ツイッターではこんな投稿が飛び交った。

〈朝ドラ「まんぷく」乱暴な憲兵の拷問シーンでもう見る気が失せた。昭和30年代40年代の戦争ドラマの見過ぎだよ。いつも悪者に描かれて、憲兵が気の毒だ〉
〈朝ドラ。また日本兵が拷問しているところです。「やったといえー」と。優しい兵隊さんのエピソードは全く出てこないTV。日本人をどこまで貶めるのか〉
〈全くひどい。NHKは、戦時を描くのに必ずこのパターンを使用しますね。庶民は、軍部に苦しめられたというGHQが70年前に東京裁判で使ったロジックをそのまま使い続けています。NHKを潰しましょう〉

『まんぷく』の拷問シーンは別に過激なものでもなんでもない。せいぜい、萬平を演じた長谷川博己の口の端に血が滲んでいたり、顔の一部に痣らしきメイクが施されていたり、着ている白いシャツが汚れたり破れたりしているぐらい。

 血しぶきが飛んだわけではないし、殴られ過ぎて誰か判別できないぐらい顔が腫れあがっていたり、痣で身体がどす黒く変色しているわけでもない。非常に抑えた表現であったといえるだろう。

 この拷問エピソードは安藤百福が実際に受けた紛れもない史実である。そして、もちろん、現実は『まんぷく』の描写ほど甘いものではなかった。

 安藤百福による自伝『魔法のラーメン発明物語 私の履歴書』(日本経済新聞出版社)には、彼が憲兵から受けた拷問の詳細が綴られている。

 戦時中の安藤百福は軍用機のエンジンを製造する会社を共同経営していた。製造のための資材は軍から支給されたもので、毎月、軍が厳しい点検をしている。

 そんななか、資材担当の社員が「数が合いません」と報告を入れてきた。社員の誰かが資材を横流ししていたのである。彼はすぐさま憲兵に訴え出るが、なぜか安藤百福が犯人扱いされて取り調べを受けることになってしまう。資材を横流しした社員と憲兵は親戚同士であり、裏でつながっていたからだ。

 留置場に入れられた安藤百福はまるでデタラメの自白調書に判を押すように強要されるも、拒否。その結果、無実の罪で留置場に入れられ続けることになる。そして、罪を認めるよう脅され、〈いつ果てるともなく続いた〉という〈暴行〉を受け続けた。

 殴り殺されてもおかしくない状況下で安藤百福が考えたのは、敢えて食事をとらずに自ら身体を衰弱させ、暴力を伴う尋問を回避することだった。それほどまでに追い詰められていたということである。

〈憲兵隊の追及は、私が頑固な分、さらに厳しくなった。どうしたらこの状況から逃れられるのかと考えた。生きるために、不潔な食事に耐えたとしても、殴られ続けて死んでしまうかもしれない。私は再び絶食を決意した。なまじ健康なために拷問を受けるより、食べることをやめて病気になる方がよほど心が安らぐだろう、と考えたのである。
 食事はすべて同房の人に分けた。食を絶ってしばらくすると、下痢が始まった。体力は目に見えて衰え、今度は間違いなく死と直面していると感じた。あまりの衰弱ぶりに、同房の人たちもいたく同情してくれた〉

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