横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」40

“文春砲デマ”発言、花角英世・新潟県知事の選対幹部が公選法違反で刑事告発された! 県警・地検の動きは

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 6月25日の参院予算委員会で安倍晋三首相は、共産党が独自入手した森友関連の政府側内部文書について「どのようなものか私は全く承知していない」と答えた。佐川宣寿前理財局長らの刑事処分について「官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている」と記されていたのに、具体的答弁を拒否したのだ。

 都合の悪い事実(不都合な真実)を無視する安倍首相の隠蔽体質は、「新潟県知事選」(6月10日投開票)で初当選した自公支持の元国交官僚の花角英世・新知事も瓜二つ。選対幹部が“文春砲”の名前を使って相手候補者である池田千賀子元県議の下半身ネタをデッチ上げたのに花角知事は「事実関係を承知していない」と繰り返していたからだ。さらに投開票日の当確が出た直後の囲み取材で「事実関係を確認させてください」と調査を約束した(6月12日の本連載39「新潟県知事選で花角新知事陣営がデマ攻撃! 選対幹部が『文春砲が池田候補の下半身スキャンダル』と嘘を拡散」で紹介)が、しかし、この約束も選挙後に簡単に反故にされた。

 花角知事は事実解明どころか「事実関係を承知していない」とだけしか言わなくなったからだ。知事就任翌日の13日に上京し、二階俊博幹事長や安倍首相や菅義偉官房長官との面会を終えた後の囲み取材での筆者の質問に、花角知事は次のように発言を後退させたのだ。

――選対幹部の文春下半身記事化発言、三條新聞に載ったが、選挙違反ではないか。

花角知事 事実関係を承知しておりません。

――日大アメフト部と同じで「選挙違反をしても当選する」という考えなのか。

花角知事 事実関係を承知しておりません。

当確直後に見せた「不都合な真実を直視して説明責任を果たそう」とする姿勢はわずか3日で消え去り、21日の就任後初の定例会見でも皆無だった。筆者は指されなかったので会見終了が告げられた瞬間に同じ質問をした。

――知事、選挙中の文春の下半身ネタデマ発言について一言、お願いしたい。(投開票日の10日に)事実関係を調べると仰いましたが。

花角知事 事実関係を承知しておりません。

――調べるつもりはないのですか。日大アメフト部と同じ「ルール違反をしても当選する」という考えか。

花角知事(無言のまま立ち去る)

 花角知事の正体が浮彫りになっていく。「ルール違反をしてでも勝つ」という日大アメフト部流選挙を展開し、知事ポストを奪取した後は「勝てば官軍」と言わんばかりに知らぬ存ぜぬの姿勢を貫く。そして「新潟では文春砲下半身ネタ絡みの“ハレンチ知事”が二代連続で誕生した」という皮肉な現実も突きつけられた。女子大生買春の文春砲直撃で“初代ハレンチ知事”が辞任したのに続いて、選対幹部が文春砲下半身ネタをデッチ上げた“二代目ハレンチ知事”が汚れた知事ポストに居座り始めたように見ええたからだ。

 県知事選で池田千賀子候補の応援演説をした立憲民主党の辻元清美衆院議員(国対委員長)は、中央とのパイプの太さをアピールした花角陣営に対して、「中央の膿が新潟に還流してくる」と警告を発したが、まさに隠蔽・改竄・嘘八百の安倍首相(政権)の腐敗体質が新潟に流れ込み、県庁内から腐臭を発し始めたといえるのではないか。

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