憲法審査会で自民党議員が「天皇の地位は神勅」「国民が議論するな」の戦前回帰主張! 実は安倍首相も過去に同様の発言

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 だが、それに輪をかけておかしいのは、今回、この安藤議員の戦前回帰丸出しの発言をマスコミが無視していることだ。新聞メディアでは朝日新聞が報じたぐらいで、他の全国紙4紙は完全にスルー。テレビのニュース番組でもいっこうに取り上げられる気配がないのだ。

 繰り返すが、これは、極右議員が自分の支援者に向かって言った「リップサービス」でも、囲み取材のなかでこぼした「失言」でもない。法の合憲性や憲法改正などの議論をする国会の憲法審査会でごく当たり前のように出てきたものだ。

 実際、安藤議員は「生前退位」の議論にからめて、憲法第2条《皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する》の早急な改正を訴えていた。一般法である皇室典範を改正せよと言っているわけではない、というのがミソだ。その真意は、安藤議員が“天皇が国会の下に位置付けられているのはおかしい”と主張しているように、皇室典範を明治のように憲法と同格にし、天皇の地位を現憲法に基づく民主的な地位から独立させることにあると考えられる。

 安倍政権のこの明治憲法へのイカれた回帰願望は、どんどん現実化しているのだ。国民はそのことを強く自覚しなければならない。そして、メディアがこうした安倍政権の危険な皇国史観に沈黙し続けるのならば、私たちは彼らを焚きつけて、その危険性を周知させていく必要がある。
(宮島みつや)

最終更新:2017.11.12 02:05

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