スペシャルインタビュー

サウンドデモ、反原発デモから、SEALDsへ──ラッパーECDが語る「デモの新しい可能性」

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新しいかたちのデモに深くかかわってきたミュージシャンのECD

「言うこと聞かせる番だ俺たちが」──SEALDsのシュプレヒコールとして一躍有名になったこのフレーズ。昨年夏、国会前の熱狂を伝える報道で人々がこの言葉を叫ぶ姿を見たことがある方も多いだろう。

 実はこの「言うこと聞かせる番だ俺たちが」というフレーズは元々、ミュージシャンのECDが2012年、ラッパー・田我流の楽曲「Straight Outta 138 feat. ECD」にゲスト参加した際、ラップした歌詞の一部だった。それをSEALDs の前身であるSASPLのメンバーが引用し、定番のシュプレヒコールとして定着したものだ。

 しかし、ECDが影響を与えたのは、SEALDsだけではない。サウンドデモ、反原発デモなど、2000年代以降、日本に生まれた新しいかたちのデモに、深くかかわってきた。

 そんなECDが写真家の島崎ろでぃー氏とともに、デモをテーマにした『ひきがね 抵抗する写真×抵抗する声』(ころから)という写真集を出版した。そこで、リテラはECDにインタビュー。これまで見聞きし、体験してきたデモの功績と限界、そして、これからのデモの可能性について話を聞いてみた。

 まず聞きたいのは、やはり、昨夏大きな社会現象を巻き起こしたSEALDsのことだ。ECDの目に彼らはどう映ったのだろうか?

「SEALDsは、もうそれ自体がひとつの『文化』になっていると思います。昨年秋、ハチ公前のSEALDs街宣の時にゲスト出演したスチャダラパーのBOSEが言っていた『(SEALDsの若者は)昔だったらバンドやったり、アイドルになったりしてる人たちだよね』という言葉がそのものズバリで、それこそ、77年にイギリスの各地でみんなギター持ってパンクバンド始めたというのと同じように、今の日本では各地にSEALDsができて若者たちが活動してるっていう。SEALDsは、政治運動であるのみならず、その活動を通じてひとつのカルチャーをつくったんだと思っています」

 ECDは、SEALDsのデモ活動そのものが「文化」であり「作品」となっており、そこがSEALDsの新しいところであったと評価する。その一例としてECDは、ラッパーの立場からこう語る。

「僕みたいなラップをやっている立場の人間からすると、近年『民主主義ってなんだ?』といったSEALDsのシュプレヒコールで使われるフレーズほど有名になったラップの歌詞はないわけですよ。CDの音源として流通はしていないけれども、今やSEALDsのコールが最先端のラップになっている。これまで行ってきた『サウンドデモ』や反原発のデモでも、ああいったお茶の間にまで届く『文化の発信』はできなかった。そこがSEALDsの新しいところで、だからこそみんなに注目されたんだと思います。SEALDsのデモが報道される時、必ず『ラップ調の』って言葉がつくじゃないですか? なかには、スピーチまでラップでやってるって言う人までいて。そんなことあるわけないんですけど(笑)。ああいった報じられ方に最初のうちは違和感があったんです。でも、ああいったことが報道のたびに言われてたっていうのは、政治活動なんだけれども、だけどそれだけじゃない、『文化の発信』の側面を表現するのには、ああいう風にしか言えなかったんじゃないかなって」

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