年末特別企画 リテラの2015年振り返り

安倍、橋下、憲法がタブーに…リテラが選ぶメディアタブー大賞2015 第5位〜第2位、そして大賞発表!

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★メディアタブー大賞 「憲法を守る」がタブーになるという異常な状況! 安倍政権による憲法攻撃は来年、さらに激化する!

 安倍政権がメディアに睨みをきかせ、放送法や訴訟をちらつかせつづけた結果、信じがたい異常な事態が生み出されてしまった。それは、「憲法を守ろう」という法治国家の大原則の声すらタブー化してしまう、というとんでもない状態だ。
 昨年も、NHKが天皇・皇后による「平和と民主主義を、守るべき大切なもの」という発言をカットするという事件があり、憲法タブーが3位にランクインしたが、今年はこれが文句なしの第1位、「メディアタブー大賞」だ。
 何しろ、「憲法九条を守ろう」という集会を開こうとしただけで公共施設が「政治的な主張の集会には会場は貸せない」と拒否する事例が相次いだり、東京都日野市の市役所は封筒に印刷された「日本国憲法の理念を守ろう」という文言を黒いフェルトペンで塗りつぶだれていたり、とまるで戦前のような光景が繰り広げられているのだ。
 あらためて言うまでもないが、「憲法を守る」ことは公務員や政治家にとって義務だ。しかし、第二次安倍政権が地道に憲法問題をタブー化してきた結果、「憲法を守る=政治発言」という風潮がすっかり根付いてしまったのである。
 それはメディアも同じだ。本サイトでも詳しく報じたが(過去記事参照)、例年なら憲法記念日前後にテレビのニュース番組では憲法特集を行ったり、全国で開かれた憲法イベントを詳しく紹介するはずだが、今年は『サンデーモーニング』や『NEWS23』(ともにTBS)などのごく一部の番組を除いて、ほとんどすべての番組がストレートニュースとして紹介。とくにフジテレビはストレートでも取り上げることはなく、憲法のケの字すら出てこない始末だった。
 つまり、護憲か改憲かではなく「憲法問題にふれる」こと自体が禁忌になりつつある状況下で審議されたのが安保法制だったのだ。たしかにこんな状態では、いくら根本的な問題として「安保法制は違憲」「立憲主義に反している」と声が湧き上がっても、一部メディアを除いてまともに取り上げられることはなかったわけだ。
 しかも、もっと恐ろしいのは、「憲法を守れ」という当然の声が、警備や警察の取り締まり対象になりつつあるという現実である。こちらも本サイトで詳しく紹介したが(過去記事参照)、「No.9(憲法9条)」と書かれた缶バッチを身につけているだけで国会本館や議員会館では警備員に入館を制止されたり、国会周辺で「平和がだいじ」と書かれた絵本袋を持っているだけで職務質問を受けるという事例が発生。音楽評論家でラジオパーソナリティであるピーター・バラカン氏も、「9条のTシャツを着ているから」という理由だけで警官に呼び止められたエピソードを自身のラジオ番組で明かしていた。

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