久米宏が安保法制強行採決に激怒! 安倍首相を「セコい」「独裁者」と批判

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 日本に民主主義の精神が根付いているかはさておいても、仮にも民主主義国家の建前を崩さないのならば、なぜ、主権者である国民を無視して、首相の一存で事実上の改憲ができるのか。解散して国民に信を問うのが当たり前ではないのか。そう久米は言っているのである。

「こないだの去年の12月には、一応、アベノミクスというなんだかわけのわからないものを争点にして、衆議院の解散総選挙をやったんです。これは、最低限、国会議員というのは国民の代表ですから、そういう民主主義システムに日本はなっているわけですから、どうも、かなりの国民が疑問をもっているような法案を成立させようという場合には、これを争点にして衆議院の解散総選挙をするのが常道だと思うんです。(しかし安倍首相は)それはする気がない。でも、国立競技場は見直すというね。このわけのわからない考え方がね、納得できないんです」

 久米の主張は至極まっとうだろう。安倍首相は今年5月の会見で、「先の総選挙においては、昨年7月1日の閣議決定に基づいて、平和安全法制を速やかに整備することを明確に公約として掲げ、国民の審判を受けました」とうそぶいたが、昨年の衆院解散時の会見では冒頭ではっきりと「この解散は『アベノミクス解散』であります。アベノミクスを前に進めるのか、それとも止めてしまうのか。それを問う選挙であります」と明言していた。事実、安倍首相はメディア出演時に“安保のアの字”も言わなかったではないか。にもかかわらず、先の選挙で信を得たなどと言い張るのはまったくの詐欺である。

 久米は、番組でこの点を強調し、さらに安倍首相を強い言葉で弾劾する。

「つまり、衆院の解散をしないで、総選挙でこの法案の是非を問わないってことは、はっきり言って、こんなこと言うのもなんですけど、独裁者ですから。完全に。民主主義国家のリーダーは独裁者になってはいけないんです」

 安倍晋三は独裁者である──久米がそう評すのは、いま、世論ははっきりと“戦争法案にNO”を示しているのに、民主主義国家の宰相であるはずの人間が、まったく聞く耳をもたないからだ。レトリックでもレッテル貼りでもない、論理的で説得力のある説明だが、続けて久米は、安保法案の本質と、安倍首相の性質について、こう述べるのである。

「たぶん、将来子どもたちが、戦場で戦死する可能性が減りはしないんです、この法案ができると。減りはしない、どちらかといえば増える方向にいくのは間違いないんですけど、なんでこんな法案を安倍さんは通すのかというと、一部の人は、『そりゃあれだよ、安倍ってのは子どもがいないからさ』って言っているぐらいのレベルになっている。あれは子どもがいないからね、子どものことなんか考えていないんだから、だからああいう法案をつくるんだ、という噂が出るほど評判が落ちているってことを、安倍さんは考え直したほうがいいですよね」

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