在特会公式チャンネル閉鎖をスクープしたリテラ記事にも「的外れ」と…

ニコ動“在特会切り”でドワンゴ川上量生が「しばき隊のせい」「総会屋」と八つ当たり

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 たしかに本サイトも速報記事で書いたように、「ニコニコ動画」の公式チャンネルは、希望者が自由に開設できるものではなく、ドワンゴ側がアクセス数を見込んで営業をかけるものと言われている。

 在特会公式チャンネルの開設は昨年12月。マスメディアの“ヘイトスピーチ特集”は最盛期と言っていい状況だった。安倍首相、山谷えり子参議院議員ら多数の国会議員に、在特会あるいはその流れを汲むヘイターたちとの関係が報じられ、もはやその存在は“差別を憎む社会には相容れないもの”として確立されていた。

 そんな状況下で「ニコ動」は公式に在特会側へ情報発信の場を供給したのである。もちろん反発は強く、「ニコ動」全体をボイコットしようという動きを見せる利用者たちもいた。おそらく社内にも「やめたほうがいい」という声もあったはずだ。にもかかわらず、ドワンゴはいまのいままで公式チャンネルを放置してきた。

 それも、桜井氏がいうような経緯があったのなら、納得がいく。自分たちから「頭を下げて」頼んでおきながら、「あ、やっぱり反発スゴイんでこの話はなかったことに」とはなかなか言えないのだろう。

 では、その川上氏とドワンゴがなぜいまになって、突然、“在特会切り”をおこなったのか。理由はふたつ考えられる。

 ひとつは、具体的に在特会の「投稿規約違反」に触れると、これまで自分たちが“差別コンテンツ”を野放しにし、今でも野放しにしていることを掘り返されるからだ。

「ニコ動」の「投稿規約」では、〈他の利用者への中傷、脅迫、いやがらせに該当する行為〉〈差別につながる民族・宗教・人種・性別・年齢等に関する表現行為〉などが禁じられている。もし、ある具体的な文言がこれに抵触したがゆえに在特会公式チャンネルを閉鎖したことを認めれば、現存する人種差別デモや極右排外主義的主張をする動画コンテンツを一斉に削除せねばならない。だから「具体的な規約違反」の文言について説明できないのではないか。

 ふたつめは、やはりKADOKAWAと合併をしたという社内事情が関係しているという見方だ。本サイトは関係者からこんな情報を得ている。

「今回の決定の背景には、KADOKAWA側の役員から強い申し入れがあったと聞いています。理由は株主総会で問題になる可能性があること、それから、KADOKAWAのアニメ、マンガコンテンツが海外市場進出をにらんでいるため、国際社会で批判されるような問題を取り除いておきたいということだったようです」(KADOKAWA・DWANGO関係者)

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ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力 (文春新書 1027)

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