ミスチルの新曲は「決裂した小林武史への憎悪がすごい」と話題に

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〈コレ粘着質の度合いかなり高し! な詞作ですな(笑)。ザクっと聴いているとこの中身、契約書がどうのとか、無理矢理決められた道を歩かされるのはもうゴメンだとか、そんなこれまで自由を歌ってきたロックバンドのゴタゴタとはまさか思われぬ、ちょっと前のKPOP界の芸能スキャンダルって感じだもん。だから、オレなんかみたいなミスチル知らずは、小林武史搾取してたんだぁ! ってこれ聴きゃ思っちゃうよね。そのぐらい桜井という人の歌唱には、リアリティーというか、説得力がある〉

 たしかに、近田氏のいうようによく歌詞をかみ砕いてみると、ある意味で、示唆に富んでいることがわかる。

 まず、もっとも象徴的なのは、近田氏もツッコんでいる1番のBメロにある〈舗道された道を選んで歩いていくだけ/そんな日々〉というフレーズだ。そして、桜井はつづいて〈だけど/もうやめたいんだ〉と切実な言葉を口にする。〈やめたいんだ〉とは、ずいぶん直截的な表現である。このBメロ歌詞を見れば、たしかに小林によってつくりあげられてきた整えられたサウンドを捨てたいと言っているようにも思える。

 また、〈もう怖がんないで/怯まないで/失敗なんかしたっていい〉や〈拒まないで/歪めないで/巻き起こってる/すべてのことを真っ直ぐに受け止めたい〉という部分は、今後、自分たちの力で歩んでいく現実を直視した決意表明のようにも捉えられるし、何よりサビの〈今という時代は/言うほど悪くはない〉という歌詞は、もちろん主題歌としてドラマの設定を意識しているものだろうが、現状の音楽業界のことを評しているようにも見える。

 そして、最後の〈この足音を聞いてる/誰かがきっといる〉という、ファンを意識したようなフレーズ。デビュー時から支えられてきた“親元”を離れても、自分たちの音楽を聴いてくれるリスナーはいるはず──そう、桜井が自分を励ましている言葉のようにも響くのだ。

 はっきりとした“独立宣言”とも受け取れるこの歌。実際、桜井は数年ぶりの雑誌出演となる「ローリングストーン日本版」(セブン&アイ出版)のインタビューで、このように語っている。

「ドラマの主題歌っていうことが大前提としてあって。と、もうひとつ、今、新しいMr.Childrenというものを模索中で。ずっと小林さんと一緒にやってきたんだけど、もう1回、自分たちで自分の音楽をプロデュースするっていうか作っていくことをやってみたいなと思ってて」
「(新しい一歩でありタイアップというプレッシャーの)その孤独感みたいなものにすごく包まれた時に、そう思ってやっている作業でも、メンバーやスタッフが見ててくれるんじゃないかっていう信頼感みたいなものが、そのまま言葉になってますね」

 はからずも、小林はミスチルとの別れと同時期に、一青窈とも同棲を解消し、その一青は小林を振り切るように「他人の関係」をカバーした。さらに今年は前妻・akkoも5歳年下のアパレルブランド代表と再婚している。──多方面から「あなたがいなくてもやっていける」と突きつけられた格好の小林だが、果たしてそんなメッセージにあふれたミスチルのシングルを、小林はどんな思いで聴いているのだろうか。
(サニーうどん)

最終更新:2018.10.18 04:07

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