日テレ元局員が告発!テレビ局が行っている安倍政権PRの“偏向報道と印象操作”

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 しかも、同番組の印象操作はこれだけではなかった。同番組では自民党幹部や共産党、社民党の党首が憲法について主張したが、もう一人ある人物の発言が取り上げられていたのだ。それが「安倍首相と親交の深い小説家・百田尚樹氏の言葉」だった。

「日本テレビが報じた百田氏の発言は『日本も世界も大きく激変したにもかかわらず、憲法を67年間一度も変えないのはありえない』というものだった。百田氏はこのニュースで政治家以外に日本テレビが声を伝えた唯一の有識者である。
 彼のような改憲派の有識者の発言を入れるならば、違う立場の発言も入れるのが報道のセオリーだが、それもなかった。これでは日本テレビに世論を誘導する意図があったのでは、と勘ぐられても仕方ない」

 百田は安倍首相に親しいだけでなくNHKの経営委員でもある。また日テレは改憲を主張するナベツネ・読売グループの一員だ。まさに日テレは安倍首相が盛んに批判する“偏向”とは全く逆のベクトルの“偏向”報道を行っていたことになる。

 また、同書は本サイトが指摘した安倍首相のテレビ局への単独出演にも言及している。水島が問題にしているのは、13年4月に安倍首相が出演した日本テレビ系『スッキリ!!』、TBS系『情報7daysニュースキャスター』。

 これらの番組内容は「憲法改正などの難しい話には触れずに人柄や私生活に焦点を当て」「安倍首相の『ソフトさ』『ヒューマンさ』といった人格の良さばかりを強調する」もので、「ジャーナリズムの役割は皆無だった」という。

 総理のテレビ番組の単独出演は、安倍政権以前は「政治的な公平をそこねる」として自粛されていた。本サイトでは、その禁を安倍首相が破って、各ニュース番組に出演した事を批判したが、それどころではなかったのだ。安倍首相は、批判的な視点の一切ないバラエティや情報番組などを自分のイメージ操作に利用してきたのである。

 ところが、当のテレビ局ではその政治PRに協力していることの罪深さを全く感じていないようだ。それどころか、各番組とも「時の首相が独占的な出演に応じてくれた興奮を隠しきれない」「嬉々とした様子」だったという。

 これでは、今回の選挙報道でテレビ局がいとも簡単に安倍政権の圧力に屈するのも当然だろう。水島による “権力と報道”への視線は辛辣だ。

「本来テレビ報道は、われわれの知る権利に応えるジャーナリズムの一翼を担っている。にもかかわらず、今やその機能はどんどん衰えている」

 権力の介入にやすやすと屈服するメディアと、メディアに介入と圧力を強め続ける安倍政権。内部告発ともいえる本書だが、残念ながらこうした事実はほとんど国民に知られていない。安倍政権下のこの国から言論の自由、そして民主主義はどんどん遠ざかっていく。
(田部祥太)

最終更新:2014.12.15 09:02

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

内側から見たテレビ やらせ・捏造・情報操作の構造 (朝日新書)

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

日テレ元局員が告発!テレビ局が行っている安倍政権PRの“偏向報道と印象操作”のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。マスコミ安倍晋三田部祥太の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

1 山里亮太が国会前デモを捻じ曲げ解説し批判殺到
2 “男系男子皇位継承”は日本の伝統じゃない!旧皇室典範制定時に「男を尊び女を卑む」と
3 『クロ現』降板の国谷裕子が圧力を語る
4 葵つかさが「松潤とは終わった」と
5 山里亮太が『銀河の一票』を賞賛し批判を受けた理由
6 中傷動画作成者が“顔出し”証言も「面識なし」と言い張る高市首相の論理破綻
7 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
8 りえママ、娘にたけしとの不倫を強要!?
9 市川沙耶と熱愛・野島アナに二股の過去
10 キティ、マイメロが戦争反対を訴え!
11 吉高由里子が元カレに言った一言
12 幹部から新人までほとんどが商売右翼
13 「自衛隊は経済的に厳しい子が」は事実 貧困層を標的にした隊員募集
14 キンコメ高橋が法廷で母親の自殺を告白
15 「ほんこんおもんない」に法的措置ちらつかせ批判殺到…極右芸人・ほんこんがやらかしたもうひとつの言論弾圧と在日ヘイト誘発
16 統一教会と自民党の関係をごまかすメディア…民放は有田芳生に発言自粛を要求
17 三笠宮家に夫妻、母娘の断絶が!
18 田宮二郎自殺の真相を夫人が告白!
19 りゅうちぇるの意見が真っ当すぎる!
20 香取慎吾隠し子報道はジャニーズのせい
マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄