ツイッター社でドロドロ内紛劇! 謀略、追放、クーデターにCEOは嘔吐

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
Twitter_140922.jpg
『ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り』(ニック・ビルトン/伏見威蕃・訳/日本経済新聞出版社)

 一文無しの野宿者がわずかな時間で億万長者となることも夢ではないベンチャービジネス。しかし、その偉大なる創業者たちが、内部抗争の結果、追放されたり隔絶させられたりすることも珍しくない。Appleのスティーブ・ジョブズや、Facebookのエドゥアルド・サベリンなどが有名所だが、あのTwitterでも内紛による追放劇があったのをご存知だろうか。

 その知られざる内幕が、関係者への数百時間にも及ぶインタビューなどから構成されたノンフィクション小説『ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り』(ニック・ビルトン/伏見威蕃・訳/日本経済新聞出版社)のなかで明かされている。

 本書には4人の「共同創業者」が登場するが、Twitterの「創業者」としてもっとも広く知られているのは、ジョブズ2世とも称されるジャック・ドーシーだろう。ビートルズを聴き、ガンジーを語り、毎日同じ服を着る習慣を身につけたシリコンバレーの寵児(すべてジョブズの真似である)。だが28歳のころの彼は、ただの田舎出身のプログラマーだった。サンフランシスコのコーヒーショップで、ある男を偶然見かけ、履歴書を送ったところから、彼の運命は大きく変わることになる。

 その男こそ、エバン・“エブ”・ウィリアムズ、ツイッターの共同創業者のひとりであり、2代目CEOだ。ブログの流行を創り出したBloggerの生みの親で、ポッドキャスト会社Odeoの設立者(事実上、この会社がTwitterの前身だ)。このとき、エブはすでにIT業界で名の売れた人物であり、投資家でもあった。

 ジャックはOdeoの社員になった。エブとは被雇用者と雇用主という関係だったが、友情を交わし、ともにTwitterを立ち上げた。まもなくしてジャックが初代CEOに就任すると、最大の投資家で取締役会会長のエブとの雇用関係が逆転した。CEOジャックの働き方に、形式上は部下であるエブが不満を持つようになった。サーバ・ダウン。彼らのプロダクトはまだ産まれたてで、恐ろしい頻度で沈黙した。それは問題だった。

 ジャックは(ジョブズ崇拝からも分かるように)ビビッドなカリスマリーダーを目指していた。一方、内気なエブは“成功者”や“自由人”を演じることよりも、もっと着実に、堅実な手段でプロジェクトを拡大しようとしていた。「彼は働き足りない」。エブからしてみれば、そう見えた。社内のエンジニアたちもこう言った。「ジャックはすごいやつだし、いい友だちだ。楽しいボスだ。でも自分の能力を超える仕事にはまり込んでいる」「大統領になった庭師だ」。

 上層部を巻き込んだ謀略の結果、エブは2代目CEOに就任することに成功した。ジャックをCEOから引きずりおろし、“活動しない会長”という椅子に座らせたのだ。完膚なきまでに会社から締め出すことをしなかったのは「道義上の理由」からだ。だが、この判断がエブにとって命取りになる。

 共同創業者のひとり、クリストファー・“ビズ”・ストーンは、2人の権力闘争の際、最後まで両方の肩を持とうとした。飛行機恐怖症だが人懐っこいビズは、ムードメーカーであり、仕事の面でも優秀で、社内闘争によって人間関係の崩壊していない唯一の共同創業者だ。彼は、3代目CEO着任のときを静かに見届け、そして会社を辞めた。

“その発表”の45分前、エブはゴミ箱に吐いていた。それが2代目CEOとしての最後の仕事だった。取締役会のクーデター。裏で糸を引いたのは、秘密裏に決定された3代目CEO──“Twitterの真の発明者”“ジョブズの再来”“シリコンバレーのニュースター”。マスコミを使ったブランディングに成功したジャック・ドーシーが、再び頂点に返り咲いた瞬間だった。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

ツイッター社でドロドロ内紛劇! 謀略、追放、クーデターにCEOは嘔吐のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。スマホ携帯都築光太郎の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 池袋暴走事故の容疑者逮捕なしに批判、元検察幹部も
2 萩生田発言が大阪12区補選に影響!安倍首相が窮地に
3 週刊誌の秋篠宮バッシングは官邸が発信源か?
4 ウーマン村本がよしもと社長からの圧力を激白!
5 ブラックホール会見でNHK記者“日本スゴイ”質問に世界が失笑
6 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
7 橋下徹に恫喝された女子高生が告白!
8 橋下徹が岩上安身リツイート裁判で矛盾を追及され逆ギレ!
9 萩生田光一の問題は消費税延期論でなく「ワイルド改憲」発言
10 上野千鶴子「東大祝辞」へのワイドショーコメントが酷い!
11 松尾貴史「日本を壊しているのは安倍さん」
12 維新応援団・野村弁護士が懲戒、橋下徹にも請求が
13 マツコ「安倍首相は馬鹿」にネトウヨが
14 安倍首相の改憲キャンペーンに松本人志、小藪千豊らが協力?
15 東電が福島原発の廃炉作業を外国人労働者に押しつけ
16 ゴーン逮捕“国策捜査説”を裏付ける経産省メール
17 ピエール瀧逮捕でワイドショーが石野卓球に「謝れ」攻撃の異常
18 秋元康の東京五輪に椎名林檎が危機感
19 吉本興業が社をあげて法務省PR!
20 秋篠宮が「大嘗祭」には秘密の儀式が
1国民健康保険料が大幅値上げ、年間10万円増額も
2安倍首相と省庁幹部の面談記録ゼロ!安倍政権“公文書破壊”の実態
3石野卓球がワイドショーに勝利した理由
4忖度道路めぐり安倍の直接指示の新事実が
5安倍首相が「桜を見る会」に『虎ノ門ニュース』一行を堂々招待
6安倍が“忖度道路”の要望書を提出、山陰自動車道でも利益誘導
7上野千鶴子「東大祝辞」へのワイドショーコメントが酷い!
8 塚田「忖度」発言は事実! 麻生利益誘導の疑惑
9イチローに国民栄誉賞を断られ安倍政権が赤っ恥
10野党議員をデマ攻撃「政治知新」の兄・自民党県議を直撃!
11NHKで国谷裕子を降板に追い込んだ人物が専務理事に復帰
12維新勝利で橋下徹が「反対した年配の人が死んじゃった」
13中村文則が安倍政権批判に踏み込む理由
14 『あさイチ』の「中高生に韓国が人気」企画炎上の異常
15 安倍首相「桜を見る会」招待状が8万円で売買との報道!
16菅官房長官「令和おじさん」人気の正体!
17ゴーン逮捕“国策捜査説”を裏付ける経産省メール
18「あつまれ!げんしりょくむら」以外も…原子力ムラの醜悪SNS戦略
19衆院補選で安倍自民党が大惨敗の予想が!
20 ピエール瀧出演の『麻雀放浪記2020』に“安倍政権への皮肉”

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄