選挙特番で最悪はフジの橋下徹・宮根誠司コンビ! 一方、TBS太田光は高市早苗を公文書改ざんで追及し絶句させる奮闘

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太田が出演したTBS特番(TBSHPより)


 自民党の地滑り勝利と、日本維新の会の大躍進に終わった衆院選。この国の地獄はまだまだ続く、その絶望感に拍車をかけたのが、いつものことながら、テレビ各局の選挙特番だった。

 自民党の岸田文雄首相や高市早苗政調会長、維新・松井一郎代表には何もつっこめずに媚びへつらう一方で、立憲民主党の枝野幸男代表や日本共産党の志位和夫委員長、れいわ新選組の山本太郎代表にだけ、いちゃもんのような質問を浴びせかける……。

 とくにひどかったのが、フジテレビ『Live選挙サンデー』の橋下徹・宮根誠司のコンビだ。橋下は維新応援団の本音がダダ漏れだったのはもちろん、維新に批判的な立憲、共産党に無理やり絡んだあげく、山本太郎を「詐欺師」呼ばわり。宮根もその橋下の尻馬に乗って、維新アゲと立憲、共産叩きを繰り広げた。

 こういう連中がワイドショーを牛耳っているのだから、そりゃあ、大阪でいくら医療崩壊が起きても、維新人気が高まるはずである。

 そんな選挙特番のなかで、唯一、評価できたのが、TBSでMCを務めた爆笑問題・太田光だ。太田については、ネット上で「失礼だ」などと非難が殺到しているが、そんなことはない。

 政治家から話を引き出さないといけない立場で、自分の考えを長々と喋っていた点はどうかと思ったが、自民党の甘利明幹事長に「戦犯」と迫ったり口利き賄賂問題の説明責任をしつこく追及したり、二階俊博・前幹事長に「いつまで政治家やるのか」と詰め寄りキレさせたのは あっぱれ、というべきだろう。

公文書改ざんで高市早苗の言い逃れを許さず、たたみかけた太田光

 なかでも出色だったのは、高市早苗政調会長との対決だった。このくだりについては、なぜかネットニュースもほとんどふれていないが、太田は高市に対して、森友公文書改ざん問題を徹底的に追及したのだ。

 高市が登場すると、いきなり「1個だけ僕が個人的に聞きたいのは、森友学園についてなんですけれども。高市さんは、公文書改ざんについては遺族の方がいま訴え中だからコメントは控えるって言ってたんですけど、それどういう意味ですかね」と切り出した太田。

 高市は「やっぱり民事訴訟になっていることですから、私が軽々に口にすべきことじゃないと」とよくある回答で逃げようとするのだが、太田は追及をゆるめず、こう更問いをする。

「それは司法に任せるってことですか?」「でも日本て三権分立じゃないですか。つまり司法は司法、行政は行政、っていうことですよね。それ、責任逃れじゃないですかね」

 高市は「これは、役所のなかで調査をされて、それで報告書が出ている。そして司法の調査も入っている。それに対して、役所はしっかりと応じている。そしてなおかつ、いま訴訟が起きている、というなかで、介入すべきことではないと思っています」などと言い逃れを続けるが、太田は許さない。

「そんなことないじゃない。たとえばね、国会で安倍さんが自分が関係していたら政治家を辞めるって言ったのは(森友問題の)前半の部分なんだけど。後半、公文書改ざんに関していえば、昭恵夫人の名前を消したわけだから、安倍さんは完全に関係しているわけじゃないですか。あの、ようするに、政府と官僚がどういう力関係があったのか。これ、再発防止って言うけど、そこを解明しないことには、再発防止なんかできるわけないわけで。いまどき、民間企業だってパワハラに関していろいろ責任を取らされるわけですよ。だから、国がまず見本を見せないと、国民は納得しないんじゃないですかね」

追い詰められて10秒ほど絶句してしまった高市早苗 政治記者は太田光を見習え

 ここまでで、かなり苦し紛れの答えを繰り返していた高市だが、さらに太田が、「そこには、必ず力関係、パワーバランスがあったわけでしょ。それがどういうパワーバランスだったのか、我々は知りたいわけですよ」と言うと、高市はとうとう答えられなくなって、10秒間ほど言葉に詰まり、目を瞬かせながら絶句してしまった。総裁選でメディアに頻繁に出ていた高市だが、ここまで追い詰められたのははじめてではないだろうか。

 しかも、太田はそれでも追及をやめず、「高市さんの政治信条である「公僕は国民に忠誠を誓う」「主権者の代表である政治家は公僕にちゃんときちんとした仕事をしてもらう」っていうのを、踏みにじった行為が起きたわけじゃないですか」「わかります? 言ってること。高市さんから聞いた話なんですよ」「自分で立ち上がってそれを調査するってするべきだと思うんですけど、どうでしょう?」と、時間切れになるまで問い続けた。

 かつての憲法9条や戦後民主主義を擁護していた面影はめっきり薄くなり、近年、『サンデージャポン』(TBS)などで政権批判を封じるような発言が目立つようになっていた太田だが、今回、公文書改ざんという民主主義の根幹を揺るがす犯罪をめぐって、その元凶とも言える安倍元首相の子飼いの自民党幹部に対して、通り一遍の逃げ口上を許さず、不正の問題をしつこいまでに問いかけ続けたことは評価に値する。
 
 少なくとも、政治家に質問している政治記者や情報番組のMCが、今回の太田の追及の10分の1でもやれるようになれば、この国の政治はもう少しマシなものになるだろう。まあ、無理だとは思うが……。

最終更新:2021.11.01 11:01

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