安倍首相の思想は“戦争しないと”丸山穂高と変わらない! 過去に「日本人も血を流せ」「尖閣は外交でなく物理的な力で」発言

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
安倍首相の思想は戦争しないと丸山穂高と変わらない! 過去に「日本人も血を流せ」「尖閣は外交でなく物理的な力で」発言の画像1
丸山穂高twitterより


 維新・丸山穂高議員による「戦争しないとどうしようもなくないですか」発言。維新は火消しに躍起で丸山議員を除名処分にしたが、しかし、今回の問題、跳ね上がり議員が酒の勢いで口を滑らせた、ということで終わらせてはいけない。

 なぜなら、あの発言の根っこにあるネトウヨ丸出しの浅薄な“戦争扇動”思想は丸山議員にかぎったものではないからだ。歴史修正によって過去の侵略戦争を美化し、国民が国を守るために命をかけることを迫り、日本人が血を流す未来の戦争を煽る──。こうした姿勢の議員は政権与党である自民党にこそ、やまほどいる。

 そして、この頂点にいるのがほかでもない、総理大臣である安倍晋三だ。たとえば、安倍は2012年の総理に返り咲く数カ月前、こんな物騒なことを堂々と口にしていた。

「わが国の領土と領海は私たち自身が血を流してでも護り抜くという決意を示さなければなりません。そのためには尖閣諸島に日本人の誰かが住まなければならない。誰が住むか。海上保安庁にしろ自衛隊にしろ誰かが住む」
「まず日本人が命をかけなければ、若い米軍の兵士の命もかけてくれません」(「ジャパニズム」青林堂、2012年5月号での田久保忠衛・日本会議会長との対談)

 国民が血を流してでも国の領土を守らなくてはならない……こんな発言が野放しになり、再び総理に登り詰めたことには戦慄を覚えずにはいられないが、著書『美しい国へ』(文藝春秋)のなかではさらにこうも明言している。

〈尖閣問題について、よく「外交交渉で解決していく」という人がいますが、この問題に外交交渉の余地などありません。尖閣海域で求められているのは、交渉ではなく、誤解を恐れずにいえば物理的な力です。〉

 外交努力を放棄して物理的な軍事力でどうにかするしかないなどと主張するとは自分が政治家として無能だと曝け出しているに等しい。実際、安倍外交はものの見事に失敗しつづけているわけだが、その上、同書ではこんな危機煽動までおこなっている。

〈たとえば日本を攻撃するために、東京湾に、大量破壊兵器を積んだテロリストの工作船がやってきても、向こうから何らかの攻撃がないかぎり、こちらから武力を行使して、相手を排除することはできないのだ。〉

 東京湾に工作船がやってきたら、日本の領海なのだから攻撃されずとも当然、海上保安庁が排除に乗り出す。「相手を排除できない」などというのはあからさまな嘘だ。結局、安倍首相というのはこうやって危機を煽っては武力に物言わせるような強いポーズをとり、ネトウヨの支持を取り付けてきたのである。

 こうした攻撃的な発言はまだまだある。2003年には「兵器が進歩していく中で戦術も戦略も変わってきていますから、打撃力をすべてアメリカ任せというやりかたでいいのかどうか」(「諸君!」文藝春秋/休刊、2003年9月号)と述べて“打撃力=他国への攻撃能力”の見直しを訴えたかと思えば、「兵器がどんどん進歩し戦術・戦略が変わっていく中で、今までの専守防衛の範囲でいいのか」(2003年5月12日、読売国際会議の基調講演)と専守防衛にまで疑義を御呈したのだ。

 そして極めつきが、「核武装肯定」論だろう。2002年、早稲田大学で開かれた田原総一朗氏との対話のなかで安倍氏は「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」と発言(「サンデー毎日」02年6月2日号/毎日新聞出版)。第一次政権時の2006年には「核兵器であっても、自衛のための必要最小限度にとどまれば、保有は必ずしも憲法の禁止するところではない」と答弁書に記したのである。

先制攻撃、核武装…安倍首相の“ネトウヨ脳”が自民党に拡散

“まずはこっちから撃ってしまえ”と専守防衛を無視した先制攻撃論から核兵器保持まで……。先の戦争の反省などまるでなし。むしろ安倍首相は「あの時には、あの時のわが国の主張があった」(『「保守革命」宣言 アンチ・リベラルへの選択』現代書林/栗本慎一郎、衛藤晟一との共著/1996年)などと正当化、好戦的な発言を繰り返してここまで登り詰めたのだ。

 無論、こうした安倍首相の“ネトウヨDNA”は第二次政権下で爆発的に自民党内に蔓延。その筆頭こそ、安倍首相自らが政治家へと一本釣りし、寵愛してきた稲田朋美・元防衛相だ。現に、稲田議員は安倍首相とそっくりの発言を連発してきた。

「国民の一人ひとり、みなさん方一人ひとりが、自分の国は自分で守る。そして自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」(2010年に開催された集会での発言)
「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」(「WiLL」2006年9月号/ワック)

 また、安倍首相の“極右の盟友”のひとりで「自民党ネットサポーターズクラブ」(J-NSC)の初代代表である新藤義孝・元総務相も、「自分たちの国を自分たちで守る」ことを主張し、「いま、奪われている領土、取り戻しましょうよ。北方領土、竹島、しっかりとこれを主張するだけではなく行動しなければいけない」と訴えている(2012年、創生「日本」東京研修会での発言)。

 自分で自分の国を守る、そのためには血を流す覚悟をもて。安倍首相とそのエピゴーネン議員たちがこぞって唱えるこれらの主張の行き着く先、それこそが憲法改正だ。

安倍一派が目指す憲法改正の真の目的は「日本人が血を流すこと」

 象徴的な出来事がある。それは2018年1月に櫻井よしこ氏が理事長を務めるシンクタンク「国家基本問題研究所」が開催した月例研究会でのこと。「憲法改正を阻むものは何か」をテーマに、櫻井氏のほか安倍応援団の長谷川三千子氏や産経新聞の田北真樹子氏、そして当時財務副大臣だった自民党の木原稔・衆院議員が登場。木原議員といえば、言論弾圧発言が飛び出し問題となった自民党の「文化芸術懇談会」代表で、2017年には“「子供たちを戦場に送るな」と主張することは偏向教育、特定のイデオロギーだ”と糾弾、自民党HP上にそうした学校や教員の情報を投稿できる“密告フォーム”の設置を実施していた人物である。

 この場で櫻井氏は、こんな訴えをおこなった。

「明治維新のとき、日本人は、今のような生ぬるい議論をしていたのではなかったはずです。多くの人が殺されて、切り合って、議論をして、血を流して、自分の命を犠牲にして、日本国が列強諸国に飲み込まれないために戦ったのです。そして、日本国を守り通した。その発想が、今こそ必要なのです」

 揃いも揃って「血を流せ」などという言葉を平気で口にできるものかと唖然とさせられるが、問題はこのあと。櫻井氏の発言に呼応するように、木原議員は「本当に憲法、特に九条を改正しないと、国家の危機に直結します」と発言。そして、「安倍さんが『ここ一番、今だ、行くぞ』と言われたときが、『いざ鎌倉』、必ず立ち上がります。そして大きな国民運動のうねりの先頭に立って戦う。これが自民党の議員です」と宣言したのだった。

 国民が命を犠牲にする国に戻すため、憲法を改正する──。実際、安倍首相は今年の憲法記念日に「新憲法の2020年施行を目指す」と宣言したばかりだが、その本質は安倍首相やその取り巻きたちの発言が指し示すとおり、“戦争ができる国”“国民が血を流す国”づくりを推進させるためのものなのである。

「戦争しないとどうしようもない」という発言がワイドショーを含めこれだけ問題視される一方、好戦的であることを隠さず、国民の命を虫けら同然に扱うことをシラフで堂々と述べ、そのための憲法改正に本格的に乗り出そうとしていることへの危険性がまったく問題にならない現状。メディアは丸山議員だけでなく、安倍首相をはじめとする自民党の極右改憲派議員たちにも共通する根っこがあることきちんと指摘し、批判すべきではないのか。

最終更新:2019.05.15 11:09

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

安倍首相の思想は“戦争しないと”丸山穂高と変わらない! 過去に「日本人も血を流せ」「尖閣は外交でなく物理的な力で」発言のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。丸山穂高北方領土安倍晋三憲法編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 検察が河井陣営への“安倍マネー1億5千万円”で自民党本部関係者を聴取
2 恩知らずはメリー! 飯島マネの功績
3 テラハ木村花さんの死を政権批判封じに利用する政治家と安倍応援団
4 つるの剛士「安倍首相にお疲れ様を言いませんか?」の的外れ擁護
5 検察庁法案改正賛成でわかった維新と吉村洋文知事の正体!
6 橋下が「人格障害」名誉毀損裁判で敗訴
7 新国立競技場はザハ案のパクリだった!
8 木村花さんの死の責任はSNS 以前にフジ『テラスハウス』にある!
9 安倍首相が「日本のコロナ対策が世界をリード」と自慢するトンデモ!
10 宮台真司「ネトウヨは感情の劣化」
11 安倍首相「黒川検事長の“訓告”は検事総長の判断」はやはり嘘だった
12 葵つかさが「松潤とは終わった」と
13 河井克行前法相は東京の“緊急事態宣言解除”の直後に「逮捕許諾請求」
14 田崎史郎が河井案里問題で“安倍首相は無関係”を主張も自滅
15 未成年飲酒疑惑の手越が日テレW杯番組に
16 松本人志が「黒川検事長は新聞記者にハメられた」と陰謀論で擁護!
17 石原都知事時代の贅沢三昧は舛添以上
18 内閣支持率「27%」だけじゃない、安倍政権の危機を表すデータ
19 自民党がネトサポに他党叩きを指南
20 官邸が黒川検事長の“賭け麻雀”を悪用、稲田検事総長に「辞職」圧力
1 官邸が黒川検事長の“賭け麻雀”を悪用、稲田検事総長に「辞職」圧力
2 検察庁法案改正賛成でわかった維新と吉村洋文知事の正体!
3 窮地の安倍首相が櫻井よしこの「言論テレビ」に逃げ込み嘘八百!
4 松本人志が「黒川検事長は新聞記者にハメられた」と陰謀論で擁護!
5 安倍首相が「日本のコロナ対策が世界をリード」と自慢するトンデモ!
6 検察庁法改正で松尾元検事総長が安倍首相を「中世の亡霊」と批判!
7 安倍首相「黒川検事長の“訓告”は検事総長の判断」はやはり嘘だった
8 つるの剛士「安倍首相にお疲れ様を言いませんか?」の的外れ擁護
9 黒川検事長と賭け麻雀、産経記者が書いていた黒川定年延長の擁護記事
10 検察OB意見書にあったロックの言葉を訳した安倍の大学時代の教授が
11 内閣支持率「27%」だけじゃない、安倍政権の危機を表すデータ
12 河井克行前法相は東京の“緊急事態宣言解除”の直後に「逮捕許諾請求」
13 田崎史郎が“黒川検事長と賭けマージャン”を正当化!
14 テラハ木村花さんの死を政権批判封じに利用する政治家と安倍応援団
15 検察が河井陣営への“安倍マネー1億5千万円”で自民党本部関係者を聴取
16 百田尚樹と対照的! 橋本愛が「文化・芸術は死んだ心を生き返らせる」
17 検察庁法改正でダダ漏れ指原莉乃の政権批判を封じたい本音
18 木村花さんの死の責任はSNS 以前にフジ『テラスハウス』にある!
19 岡村隆史問題で松本人志の逃げ方、古市憲寿のスリカエがひどい
20 箕輪のセクハラを告発した女性が暴露したエイベックス松浦の疑惑
マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄