仏司法当局が東京五輪誘致汚職で竹田恒和JOC会長を捜査開始! ゴーンの報復じゃない、マスコミが報じなかった黒い疑惑

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
仏司法当局が東京五輪誘致汚職で竹田恒和JOC会長を捜査開始! ゴーンの報復じゃない、マスコミが報じなかった黒い疑惑の画像1
捜査開始が報じられた竹田氏(日本オリンピック委員会・JOC公式サイト)


 ついにあの問題に司法のメスが入った。本日、フランスのル・モンド紙が本日、竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長に対し、2020年東京五輪・パラリンピック招致に絡む汚職にかかわった容疑でフランス当局が捜査を開始したと報じたのだ(一部報道では、訴訟手続きが開始されたとの情報もある)。ル・モンドによると、2018年12月10日、竹田JOC会長に対して取り調べがおこなわれたという。フランス当局は、日本が五輪招致に成功した要因であるアフリカ票の獲得が、不可解な交渉によるものとみているとされる。竹田JOC会長は取材に対し聴取に応じたことは明かしたが、汚職は否定している。

 日本国内では、日産自動車のゴーン前会長逮捕への報復だという声が上がっているようだが、しかし、日本国内ではあまり報じられていないものの、海外メディアではかなり以前から東京五輪招致をめぐって賄賂疑惑が報じられてきた。

 この賄賂疑惑はもともと、2016年にイギリスのガーディアン紙がスクープ。あらためて説明すると、日本の五輪招致委員会が、国際陸上競技連盟(IAAF)のラミン・ディアク元会長の息子であるパパマッサタ・ディアク氏が関係するシンガポールの会社「ブラックタイディングス社」(BT社)の口座に、招致決定前後の2013年7月と10月の2回に分けて合計約2億3000万円を振り込んでいたというもの。ディアク親子は五輪開催地の投票に強い影響力をもつ人物であり、この金が賄賂=裏金だったとの疑惑だった。

 実際、ブラジル、そしてフランスの検察当局は捜査に着手、また日本の国会でも取り上げられたが、招致委員会の理事長だった竹田JOC会長らは、BT社への巨額の振り込みは正当な「コンサルタント料」だったとして疑惑を否定した。

 しかし、BT社への支払いは2013年7月に9500万円、同年10月に1億3500万円と2回に分けておこなわれ、そのうち10月の支払いは IOCの総会で東京での五輪開催が決まった後のこと。どう考えてもコンサル料ではなく“招致買収活動”の成功報酬だろう。実際、2017年9月には、ガーディアン紙が「日本の五輪招致委員会からIOC関係者への送金は“買収目的の意図があった”とブラジル検察当局が結論づけた」と報じた。

 そして、今回のフランス司法当局による竹田JOC会長の捜査開始の報道──。もし東京五輪の買収が決定的だったとなれば、東京五輪開催の是非にもかかわるが、問題は、メディアがどこまでこの問題を追及するか、だ。

 現に、2017年9月にガーディアンがIOC関係者への送金をブラジル検察当局が買収目的の意図があったと結論づけたと報じた際も、東京新聞は掘り下げて記事にしたが、あとは共同通信、朝日新聞などがガーディアンの記事を引くかたちで短く報じたくらいだった。

 いや、それ以前も、日本のマスコミは五輪裏金問題をまったく追及してこなかった。その理由のひとつは、大手広告代理店・電通の存在である。

 電通といえば、招致活動から東京五輪に食い込み、招致決定後は東京五輪のマーケティング専任代理店として、あらゆるマーケティングや広告利権を一手に掌握すべく動いていたことは周知のとおりだが、この裏金問題でも中心的役割を果たしたのが電通だったのだ。

 実際、竹田会長自身、「電通さんにその実績を確認しましたところ、(BT社は)十分に業務ができる、実績があるということを伺い、事務局で判断したという報告を受けています」と国会で電通の関与を証言。さらに、BT社の代表はラミン・ディアク氏が会長を務めていたIAAFの商標権の配分などを行う電通の関連会社「アスレチック・マネージメント&サービシズ」のコンサルタントだったことも判明している。

電通タブーと五輪利権で裏金問題を追及しなかった日本マスコミ

 しかし、国内メディアはこの裏金疑惑について、そして電通の関与について、ほとんどまともに報じてこなかった。

 その理由は、言うまでもなく電通がマスコミ最大のタブーだからである。広告収入に大きく依存するテレビ局はもちろん、新聞、雑誌などあらゆるメディアにとってアンタッチャブルな存在であることは説明するまでもないだろう。実際、2016年5月の時点で、ガーディアンが電通の名前を出した上でその関与を指摘しているが、テレビや新聞は電通の名前さえ出すことに尻込み、またワイドショーもこの問題をほぼスルーした。せいぜい「週刊文春」(文藝春秋)が電通側のキーマンを名指しし、疑惑を追及する動きを見せたくらいだ。

 さらに新聞各紙がこの五輪裏金問題に踏み込まない理由がもうひとつある。それが大手主要新聞社である読売、朝日、毎日、日経の4社が東京オリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナーに、産経がオフィシャルサポーターになっていることだ。しかも「一業種一社」を原則とするスポンサー契約だが、今回は国際オリンピック委員会と協議し、複数の新聞社の契約を“特例”として認めてもらったという経緯、恩義もある。本来、新聞各社はオリンピックの問題点や不祥事を批判・検証するべき立場にあるはずだが、検証どころか自ら尻尾をふって五輪利権共同体の一部と化してしまっているのだ。

 事実、大手新聞各社がオフィシャルパートナーのスポンサー契約に動きはじめた2015年の時点で、それまで新国立競技場問題など不祥事報道をおこなってきた新聞各紙の報道は明らかにトーンダウン。大手新聞4社が正式契約した2016年1月以降、その傾向はさらに強まっている。そして莫大な額に膨れ上がった開催関連費用をはじめ、五輪施設工事での過労死や酷暑対応、強制的なボランティア参加などさまざまな問題が噴出する一方、「もう決まったこと」だとして“五輪に協力しなければ国賊”などという空気が蔓延してきた。

 果たして、このようななかでメディアは、フランス当局による竹田JOC会長の捜査開始をどこまで追及して報じるのか。「オリンピックのため」という大義名分のもと、問題が覆い隠されてしまうのか。しかし、招致委員会の理事長だった人物が開催前に汚職関与で捜査が開始されるという異常事態は、もはや“黒いオリンピック”となることが決定づけられたようなもの。こんな五輪の開催には、反対の声をあげるほかないだろう。

最終更新:2019.01.11 09:19

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

仏司法当局が東京五輪誘致汚職で竹田恒和JOC会長を捜査開始! ゴーンの報復じゃない、マスコミが報じなかった黒い疑惑のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。JOC東京五輪竹田恒和編集部電通の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 「#GoToキャンペーンを中止してください」ツイート25万超
2 松本人志「好きな人ができると女はだめになる」に指原莉乃が鋭すぎる反論
3 「医療逼迫していない」は嘘だった!なのにGoToキャンペーン前倒し強行
4 GoTo強行の安倍政権、専門家の感染拡大予測メールを破棄した東京都
5 首相官邸のSNSはやはり電通が仕切っていた! 高橋まつりさんも母親に
6 村上春樹が『猫を棄てる』で歴史修正主義と対決、父親の凄惨な戦中体験を
7 葵つかさが「松潤とは終わった」と
8 電通社員自殺でも弘兼憲史が宴会芸賛美
9 GoToキャンペーンは、 “影の総理”今井補佐官と菊池桃子の夫が経産省の利権に
10 辛坊治郎が新宿区のコロナ見舞金を「ホストが10万円狙いで感染」とデマ
11 木下優樹菜の「新しい不倫相手」は本当に存在するのか?
12 安倍政権がまた「災害ないがしろ」!被災地に耐久性不十分の段ボールベッド
13 東京の感染者は7月1日から100人超、発表67人を139人に修正
14 東京女子医大がボーナスゼロで400人の看護師が退職希望も、安倍政権は
15 『進撃の巨人』のシキシマはリヴァイ?
16 公安庁が沖縄めぐりネトウヨ並み報告書
17 渡部建の「不倫相手」の女性たちをバッシングする人びとの差別性
18 森友公文書改ざんで安倍首相を守った太田充主計局長が財務省トップに
19 伊坂幸太郎が直木賞にブチキレ!
20 「東京でコロナ感染224人」は本当に検査を増やしたせいだけなのか
1 東京の感染者は7月1日から100人超、発表67人を139人に修正
2 年金積立金が1~3月期で18兆円マイナス! 国民の年金を溶かした安倍政権の責任
3 小池百合子都知事が東京アラート解除のため陽性者数を操作していた疑惑
4 「医療逼迫していない」は嘘だった!なのにGoToキャンペーン前倒し強行
5 安倍政権がまた「災害ないがしろ」!被災地に耐久性不十分の段ボールベッド
6 GoToキャンペーンは、 “影の総理”今井補佐官と菊池桃子の夫が経産省の利権に
7 森友公文書改ざんで安倍首相を守った太田充主計局長が財務省トップに
8 首相官邸のSNSはやはり電通が仕切っていた! 高橋まつりさんも母親に
9 「#GoToキャンペーンを中止してください」ツイート25万超
10 大谷医師が明かしたネトウヨの電凸攻撃!「反日」と怒鳴り込まれたことも
11 河井克行の買収に安倍事務所が関与の新証言!現金渡した相手を首相秘書が訪問
12 安倍政権がコロナ増税の動き! 新会議に震災で復興税導入を主張した経済学者
13 東京女子医大がボーナスゼロで400人の看護師が退職希望も、安倍政権は
14 吉村洋文知事がコロナワクチン開発でもペテン手口!
15 東京都の感染者100人超で小池知事、加藤厚労相、安倍首相の仰天言動
16 GoTo強行の安倍政権、専門家の感染拡大予測メールを破棄した東京都
17 「桜を見る会」で昭恵夫人、菅官房長官と写真の“大物半グレ”が逮捕
18 「東京でコロナ感染224人」は本当に検査を増やしたせいだけなのか
19 辛坊治郎が新宿区のコロナ見舞金を「ホストが10万円狙いで感染」とデマ
20 香港問題で安倍首相と自民党の二枚舌

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄