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昭恵夫人が心酔、大分旅行にも同行の“スピ系医師”が著書で「コロナは心配する人が罹る」、外出控える人を逆に「ウイルスまみれ」「低次元」と攻撃
安倍昭恵Facebookより
あの安倍昭恵夫人がまたぞろやらかした。昨日発売の「週刊文春」(文藝春秋)4月23日号が報じているが、新型コロナウイルスで外出自粛が求められているなか、昭恵夫人は我関せずと大分県へ旅行。総勢約50人の団体ツアーとともに宇佐神宮を参拝していたというのである。
「週刊文春」によれば、昭恵夫人ご一行が宇佐神宮を参拝したのは3月15日。その前日には改正新型インフルエンザ等対策特措法が施行され、安倍首相が記者会見で「現状は依然として警戒を緩めることはできません」などと呼び掛けたばかり。まさに国民の神経を逆撫でするノー天気ぶりだ。大多数が普段と異なる生活を強いられ、多くの人々の家計を直撃している“コロナ自粛”のなかで、あろうことか総理大臣夫人が遊びに出かけていたとは……。呆れてものも言えないとはこのことだろう。
詳しくは発売中の「週刊文春」をお読みいただきたいが、昭恵夫人に「どうかしている」と言いたくなるのは、立場を弁えずに旅行へ行ったことだけではない。もっと驚くのは、昭恵夫人が大分旅行に行くきっかけをつくり、一緒に宇佐神宮を参拝していた人物の正体だ。
それは、「ドクタードルフィン」を名乗る松久正氏という人物。鎌倉市で診療所を経営し、講演なども行っている「医師」である。「週刊文春」の直撃に松久氏が答えているように、松久氏の著書を読んで感銘を受けた昭恵夫人が食事会に誘うなどしており、昭恵夫人にとっては友人どころか“心の師”とでもいうべき存在らしい。
今回の大分旅行も、昭恵夫人が「コロナで予定が全部なくなっちゃったので、どこかへ行こうと思っていたんです」などと松久氏に連絡、松久氏主催のツアーに組み込まれていた宇佐神宮参拝に合流したということのようだ。
ところが、この松久氏、〈自分自身で人生や身体の問題を修復する力を最大限に発揮させる「超次元・超時空間松果体覚醒医学」を提唱〉(HP)などと謳っており、スピリチュアル系の書籍を多数出版。昭恵夫人が「面白い本ですよね」などと称賛しているのだという。
昭恵夫人のスピ好き、オカルト好きは今に始まったことではないが、この松久氏はこれまでとはレベルが違う。何しろ、新型コロナウイルスについても、感染を拡大させかねないトンデモ理論を主張しているのだ。
ここに、松久氏が3月末に「緊急重要出版」した『ウィルスの愛と人類の進化』(ヒカルランド)なる単行本がある。表紙には〈88次元 Fa-A ドクタードルフィンが微生物の想いを代弁する超高次元の書!〉という文言に加え、〈コロナ567は、ミロク369だった!〉なる意味不明な語呂合わせ。早くも濃密なスメルがプンプンしてくるが、さらに表紙を開いた“ソデ”には堂々とこう記されていた。
〈567(コロナ)と365(ミロク)の超融合
コロナウイルスは、意識する人、
罹ることを心配する人、
が、罹ります。
意識しない人には、
存在しないのと、同じことなのです。〉
ヤバい。ヤバすぎる。この本が新型コロナウイルスに便乗して出版されたのは明らかだが、いままさに多くの人が感染症に苦しみ、亡くなる人も増えているなか、「コロナウイルスは意識する人や心配する人が罹る」「意識しない人には存在しないのと同じ」などと宣うって……。しかもこの人、診療所を持つ「医師」なのである。いくら明らかな“スピリチュアル本”だとしても、こんなのってアリなのだろうか?
松久医師は最新の著作で「コロナはミロク」「コロナは天照大御神と卑弥呼」「コロナに愛と感謝を」の謎理論
表紙やソデだけでなく、中身もすごい。松久氏は〈すべての神と宇宙存在を超える88次元意識エネルギーを有する88次元Fa-Aドクタードルフィン〉〈神々を修正する神ドクター〉を称し、自分にしか〈いまの人類と地球を救うことはできないのです〉と謳う。そして〈コロナウイルスの出現はUFO(神出鬼没)の原理と同じである!〉との謎理論を展開するのだ。
〈コロナウィルスには、ミロク(369)の世を生み出すお役割があります。
コロナ(567)は、ミロクをあらわしています。
弥勒菩薩は釈迦の入滅後、56億7000万年後にあらわれると言われているからです。
『日月神示』でも、五六七をミロクと読ませています。
また、コロナとは、太陽の周囲をとりまく光のエネルギー輪のことを指し、世を輝かせる天照大御神と卑弥呼エネルギーでもあり、新しい人類と地球の誕生を意味しています。〉
いや、これって完全に……。すでにこの時点で、普通の読者には“電波系”としか思えないだろうが、さらに、松久氏は「コロナウィルス」をこう讃えてみせる。
〈そもそも、高次元でみれば、
コロナウィルス自体は、
人類と地球を次元上昇させるために、
人間に学ばせてくれる、
愛と感謝を送るべき存在です。〉
昭恵夫人が松久氏と知り合ったのは今から2年ほど前らしいが、こうした“スピっぷり”が夫人の琴線に触れたことは想像に難くない。
しかし、松久氏の著書『ウィルスの愛と人類の進化』が問題なのは、非科学的な主張によって感染拡大を招きそうな“トンデモ”がオンパレードなことだ。
〈咳をしたからウィルスが飛んでいくとか、握手したからとか、ドアノブにさわったからウィルスがうつったとか、いつまでそんな低次元に生きているのですか。〉
〈地球の皆さん、今メディアや学識者が言うコロナウィルスに対する考え方と対処法は、全く正しくありません。それらは3次元の思考です。真理の高次元思考では、ウィルスは、私たち地球人に大事なことを教えています。〉
〈ウィルスにも、意識があるのです。ですから、愛と感謝で彼らウィルスを受けとめるのです。ありがとうと伝えるのです。〉
〈不安と恐怖によって、彼らは目の前にパッとあらわれて、ふえるのです。今クルーズ船は、メディアが不安と恐怖でたたいているから、ウィルスがふえるのは当たり前です。ホワイトホールから無限にコロナウィルスが誕生します。伝播でも伝染でもありません。〉
〈ウィルスは伝播するのではありません。マスクはもちろん通ってしまいます。隔離された部屋の中で、何もないところに、または、口の中で急にウィルスが生まれます。「100匹目のサル」現象と同じです。地球の裏側でも同時発生します。これを知らないのは低次元過ぎます。〉
〈ウィルスは、不安と恐怖が増強させる波動生命体です。ただただ、彼らに愛を送ればよいのです。〉
ちなみに、松久氏は〈コロナウィルスの集合意識と宇宙の高次元意識にアクセスしました〉〈コロナウィルスと私がしゃべったのです〉などと言い出し、〈コロナウィルスを愛する人間が、ウィルスを消し去り、笑う。これが、真理です〉などと断じている。
外出自粛を「愚か」と攻撃するスピ系医師に総理大臣夫人が心酔、ってありなのか
ここまでくれば、もう十分ヤバさがおわかりいただけただろう。が、最後にひとつだけ、もっととんでもない記述を紹介しておかなければならない。松久氏はこの著書で、コロナ感染拡大で外出を自粛し、自身の診療に来なくなった患者たちにこんな「恫喝」をしていたのだ。
〈私の診療所には全国各地から、海外からも患者さんが来ますが、コロナウィルスにかかりたくない、外に出たくないから行きませんという人が何人もいます。
私は残念に思い、「愚かな人たちよ、あなたこそ、ウィルスのターゲット」と言っているのです。
そんな低次元の人間を患者にしている自分が悲しくなります。
「おまえが地球を低次元にしているんだ。おまえがウィルスを生んで、おまえがウィルスを広げているんだ。ウィルスまみれで抹殺されろ」と人類に活を入れたいのです。〉
「ウイルスまみれで抹殺されろ」って、もはや“スピリチュアル本”とか“オカルト本”のレベルを超えて、「医師」としてどうかしているとしか思えない。
しかし、問題は昭恵夫人だ。前述したように、昭恵夫人はこうした松久氏の著書を「面白い本ですよね」などと称賛、自ら食事に誘い、コロナ感染拡大の最中にツアーに参加しているのだ。
新型コロナウイルスで日本中、いや、世界中の人々が苦しみ、外出を控えているなか、総理大臣夫人が外出自粛者に「ウィルスまみれで抹殺されろ」などと言っている人とつるんでいるなんて、大丈夫なのか?
森友事件が示したように、昭恵夫人は単なる「政治家の妻」ではない。そのトンデモ人脈は安倍首相を通じて行政や政治を歪め、市民生活に多大な悪影響を及ぼすことだってあるのだ。
とにかくこの夫妻には一刻も早く、権力の座から降りてもらうしかない。
(編集部)
最終更新:2020.04.19 11:56
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