安倍首相がこの緊急時に今度は百田尚樹、有本香と会食! 専門家や現場の声を聞くより批判始めた極右応援団のご機嫌取り優先

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首相官邸ホームページより


 新型コロナ対応から逃げ続けたあげく、支援策なしの丸投げ休校要請で国民にさらなる混乱とパニックを引き起こしている安倍首相だが、ようやく本日、会見を開くらしい。今度こそ国民の不安を取り除く具体的な政策を発表してほしいものだが、しかし、安倍首相が昨夜とった行動をみるかぎり、それは期待できそうにない。

〈午後8時1分、官邸発。同2分、公邸着。作家の百田尚樹氏、ジャーナリストの有本香氏と会食。〉(28日「時事通信」首相動静より)

 普通なら、場当たり対応でこれだけ社会を混乱させているのだから、会見の前くらいは感染症の専門家からレクチャーを受けたり、教育現場の生の声を聞こうとするものだが、安倍首相はなんと、百田尚樹と有本香と会食していたのである。こんな重要な時期に、声だけがでかい無教養なネトウヨ論客に会って、何が得られるというのか。

 しかし、少なくとも安倍首相には百田に会わなければいけない理由があったらしい。周知のように、百田尚樹は安倍応援団の筆頭格ともいえる存在だが、新型コロナ騒動勃発以降、安倍政権の対応に怒り、政権批判を強めていた。

 といっても、動機は排外主義、中国ヘイトで、中国人の入国拒否をしないことに噛み付いているだけなのだが、百田の政権批判は日に日にエスカレート。〈安倍総理はこれまでいいこともたくさんやってきた。しかし、新型肺炎の対応で、それらの功績はすべて吹き飛んだ。もし、私が想像する最悪の事態になれば、後年、「鳩山由紀夫・菅直人以上に無能な首相」の烙印を押されるかもしれない…厳しい言い方をするが、政治は結果〉などとツイートしていた。

 また、政策批判だけでなく、『月刊Hanada』(飛鳥新社)4月号の対談では「安倍総理は、私がメールするとたいがいすぐに返事を返してくれるのですが、今回は返事が来ませんでした」と嫌味を言っていた。

 ようするに、この日の会食は、極右仲間の離反に慌てた安倍首相が、ご機嫌とりのために行ったということらしい。百田は会食当日、〈安倍総理と対決してくるわ。と言うても別にケンカするわけやない。至誠天に通ずるか!〉とツイートしていたが、「対決」どころか「手打ち」会食だったのである。

 案の定、百田は会食後、安倍政権批判をツイートしなくなり、逆に会食の言い訳を延々展開している。

〈総理が私とメシ食ったということで、大騒ぎしてるバカがようけ湧いている。 毎日新聞は「身内とメシ食ってる」といういやらしい書き方。誰が身内やねん!友人と身内は違うやろ! 仮に同じやとしても、友人とメシ食って、何が悪いねん。プライベートで、誰とメシ食おうと勝手やないか。〉
〈首相動静にも載ったことだから言いますが、今夜、有本香さんと一緒に、安倍総理と会談しました。 会話の内容はプライベートなことなので公にできませんが、私と有本さんは、言うべきことは言い、伝えたいことは伝えました。 いい会談だったと思います。〉
〈そもそもメシがメインやないが、これを批判する奴は、総理のメシの同席者まで、自分たちに決める権利があると思ってるのか! 総理が自分らの気に入らん人間とメシ食べるのが、発狂するほど悔しいって、どうかしてるで。〉
〈それにしても、私が総理とメシを食っただけで、サヨクも捕手も大騒ぎ。土曜の朝から、メシくらいでわめくなよ。〉

「メシくらいで」すっかり安倍首相に丸め込まれてしまったのは百田のほうではないか。というか、そもそも政権批判を口にしたのだって、文句を言ったら安倍首相に無視をされたんで、ちょっとすねただけだったんだろう。

会食三昧で対応放置も安倍は金美齢との会食追及に「どこがいけないのか」

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一般ツイッターユーザーからの指摘に対し本性を現す百田氏(加工は編集部による)


 しかしまあ、百田センセイのインチキと露骨さはいつものことなのでどうでもいい。問題は安倍首相だ。繰り返すが、安倍首相はこの緊急時に、政府内で具体的な対応策を練ったり、自ら専門家の話や現場の生の声を聞くでもなく、お仲間極右論客のご機嫌取りをしていたのだ。

 しかも、安倍首相はこの日の国会で、「ダイヤモンド・プリンセス」号からはじめて2名の死亡者を出してしまった20日夜に、熱狂的な安倍支持者である評論家の金美齢氏らと会食したことを追及され、「台湾の総統選の後の状況を聞いた。これがいけないことなのか」と無茶苦茶な開き直りしたばかり。その直後に、また極右仲間と会食とは……。

 ようするに、この総理大臣は、国民の健康や生命を守ることより、お仲間との会食や自分の政治性アピールのほうがずっと大事なのである。 

 実際、安倍首相は最初からそうだった。国内初の感染者が確認されても、対策本部も専門家会議も設置しないでさっさと私邸に帰り、死亡者が出ても、支援者の宴会に出席し、国内感染が広がりを見せても、身内の子飼い議員、メディア幹部らと会食を繰り返し続けてきた。

 安倍首相は「これがいけないことなのか」というが、「いけない」に決まっている。

 国内初の感染者が確認された1月中旬から国内での感染拡大に備えて対策を練り、検査体制の整備はもちろん、地域の感染確認などに合わせた学校の対応や大規模イベント対応、満員電車対策、その補償などを事前に取りまとめておく時間は十分にあった。だが、そんな重要なときに、安倍首相は何の関係もないお仲間との会食ざんまいで、専門家からも話を聞かず、自ら対策を打ち出すでもなく、こういった課題を放置し続けたのだ。

 そしていまも、ここまで事態が混乱しているのに、まだ、政策は官僚に丸投げして、自分は極右仲間と食事会を開いているのである。

 これなら、3.11のときの菅直人首相や枝野幸男官房長官のほうが必死に対応しようとしていただけ、何倍もマシだろう。

 いまも安倍政権を支持している右派のみなさんに問いたい。自らを愛国者と称しているあんたたちは、こんな総理大臣を支持して本当に恥ずかしくないのか。

最終更新:2020.02.29 02:48

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