維新・吉村代表が立花孝志に情報提供の県議を「思いはわかる」とかばうのはなぜか? 改めて問われる阪神オリ優勝パレードの疑惑

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陰謀論や誹謗中傷を助長し死者まで出ているのに「思いはわかる」と維新県議をかばう吉村知事の異常

 岸口・増山氏という維新の県議ふたりが立花氏を介して県知事選を歪め、百条委の価値を大きく毀損したというのに、それを「ルール違反」と矮小化すること自体、認識が甘すぎる。だが、耳を疑ったのは「本人たちの思いはわかる」という一言だ。死者を出すまでの誹謗中傷や、告発をおこなった元県民局長を貶めるデマや陰謀論が飛び交う元凶をつくったにもかかわらず、あたかもその行為に理があるかのように語るとは、代表としてあるまじき暴言ではないか。

 しかし、吉村知事の「思いはわかる」という発言は、まさしく本心から出た言葉だったのだろう。斎藤知事の再選、あるいは百条委を瓦解させたい──それは吉村知事も共有する思いだったはずだ。なぜなら、元県民局長の告発文書の“本丸”は、斎藤知事のパワハラ疑惑などではなく、吉村知事が言い出しっぺである「阪神・オリックス優勝パレード」をめぐる補助金キックバック疑惑にほかならないからだ。

 ご存知のとおり、吉村知事は2023年、斎藤知事らとともに、大阪万博の機運醸成を狙って阪神タイガースとオリックス・バッファローズの「優勝パレード」の開催をぶち上げた。その際、開催にかかる資金に公費は投入しないとし、資金確保のためクラウドファンディングで5億円を集めることを目標に掲げたが、集まった金額は1億円程度。最終的に大阪府と兵庫県が地元企業から約5億円の協賛金を集めて賄った。

 だが、告発文書では、その裏側でとんでもない協賛金集めがおこなわれていたと記されていた。

〈信用金庫への県補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせることで補った。幹事社は但陽信用金庫。具体の司令塔は片山副知事、実行者は産業労働部地域経済課。その他、■■バスなどからも便宜供与の見返りとしての寄附集めをした。パレードを担当した課長はこの一連の不正行為と大阪府との難しい調整に精神が持たず、うつ病を発症し、現在、病気療養中。〉(編集部注:伏せ字部分は原文では実名)

 県が補助金を増額し、それを協賛金としてキックバックさせていた──。これがもし事実であれば違法性が問われる公費の不正支出だが、この告発文書をきっかけに、疑惑がさらに深まる事実が次々に判明していったのだ。

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