維新・吉村代表が立花孝志に情報提供の県議を「思いはわかる」とかばうのはなぜか? 改めて問われる阪神オリ優勝パレードの疑惑

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優勝パレードをめぐる疑惑は斎藤知事だけでなく、維新の責任も

 さらに、協賛金を取りまとめた但陽信用金庫の桑田理事長は「片山さんからキックバックの計画を持ちかけられたことも、具体的な金額の提示を受けたこともない」と反論しているが(前述・「現代ビジネス」内「週刊現代」記事)、「AERA.dot」(2024年9月25日付け)の取材に対し補助金との関係は否定しつつも片山副知事が同金庫を訪れ寄付を依頼したことが寄付増額につながったことは認めている。また、寄付をした金融機関のひとつに勤務する人物は、片山氏が信用保証協会の理事長を務めていたことを指摘したうえで、「保証協会理事長という以前の肩書をいかして、金融機関を直接、訪問するなど無言の圧力で寄付を募ったのです」「県の幹部は、斎藤知事の騒動前は『キックバックがあったから寄付した』『片山氏のメンツを立ててやった』と公然と言っていました。今はヤバいと思って口をつぐんでいますがね」と証言している(「現代ビジネス」1月23日付)。

 このように、「優勝パレード」をめぐる問題は疑惑が深まる一方なのだが、重大なのは、告発文書で「病気療養中」とされていた課長についてだ。このパレード担当の課長は、昨年4月20日に急死。斎藤知事の疑惑追及が強まったあとの同年7月23日になってようやく死亡が公表され、元局長と同じく自殺とみられているが、見過ごせないのは告発文書において「大阪府との難しい調整に精神が持たず」と言及されていること。いずれにしても、優勝パレードの問題と維新や大阪府は切り離せないことは確かだろう。

 吉村知事といえば、斎藤知事が再選した際、「別にやめろという趣旨ではないが、知事に不信任決議を出した議会が、百条委を継続する正当性はあるのか」「百条委員会やってる最中で不信任決議を出して、斎藤さんを完全否定したわけでしょ」などと述べ、必死になって百条委叩きをおこなっていた。もしかすると、その理由は、吉村知事が大阪万博のPRのためにぶち上げた「優勝パレード」の補助金キックバック疑惑への追及をやめさせたかったからではないのか。だからこそ、怪文書や音声データを立花氏に提供した維新県議ふたりに対し、「思いはわかる」などという発言が飛び出したようにも思えるのだ。

「優勝パレード」をめぐる補助金キックバック疑惑については、すでに兵庫県警も告発状を受理し、捜査が進められていると思われるが、兵庫県政の混乱には維新の反社会的かつ無責任な体質も大きくかかわっている。斎藤知事に対する追及のみならず、「優勝パレード」疑惑の真相究明、そして維新の責任についても厳しく問わなくてはならないだろう。

最終更新:2025.02.22 10:04

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