中曽根首相「1億円合同葬」強行、しかも教育現場に弔意強要 菅政権は「前例踏襲」と説明するが、明らかに特別扱いが…

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首相官邸HPより


 きょう17日、中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬が強行される。この合同葬については今年度予算の予備費から約9643万円を支出することを閣議決定したことに、批判が殺到していたが、15日にはあらたに政府が全国の国立大や都道府県教育委員会など、教育現場に弔旗の掲揚や黙とうでの弔意の表明を求める通知を出したことが明らかになった。

 菅政権は、日本学術会議の任命拒否問題で「学問の自由」を踏みにじる姿勢があらわになっているが、この弔意強要もまた、「内心の自由」や「学問の自由」を侵す思想統制といっていいだろう。

 批判の声に対して、加藤勝信官房長官も「協力を求める趣旨で、強制を伴うものではない」と火消しに躍起だが、ごまかしにすぎない。安倍政権が教育現場に様々な形で圧力をかけてきた経緯を考えれば、この通知が事実上の強制になることは必至で、教育基本法や国家公務員法に抵触する可能性もある。

 また、政府関係者や御用メディア、御用ジャーナリズムは「前例を踏襲しただけなのに、なぜ中曽根首相のケースだけ問題になるのか」などと反論しているが、いちばん最近のケースである2007年の宮澤喜一元首相の合同葬では、弔意を求める通知は出していない。ちなみに、この宮沢元首相の合同葬は第一次安倍政権下でおこなわれたものだ。

 というか、そもそも菅首相は政権発足時、「前例主義を打破する」などとぶちあげていたのではなかったか。なぜ、こういう悪しき「前例」だけを踏襲するのか。

 しかも、中曽根首相の合同葬については、「前例の踏襲」どころの話ではない。

御用メディアや御用ジャーナリストたちは、合同葬に1億円の予算がかけられることが批判された際にも、「1年以上の首相経験者については、合同葬が行われている」と前例の踏襲であることを強調していたが、1 億円の予算などというのは前例がないのだ。

菅政権がなぜ中曽根元首相の合同葬で、弔意の強要を復活させ、異例の予算をかけたのか。その内実と背景を分析したリテラの記事を再録するので、ぜひ読んでほしい。
(編集部)

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