相模原障害者殺傷事件で死刑判決──植松被告の思想と、安倍自民党の障害者切り捨て・差別排外主義との関係を改めて問う

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
相模原障害者殺傷事件で死刑判決──植松被告の思想と、安倍自民党の障害者切り捨て・差別排外主義との関係を改めて問うの画像1
相模原殺傷事件から1年を伝える新聞各紙(毎日、日経、読売)


 神奈川県相模原市の障がい者福祉施設「津久井やまゆり園」での入所者19人が殺害された事件。2016年7月に起きた同事件で、殺人及び殺人未遂で起訴された元職員の植松聖被告に、本日3月16日横浜地裁で、死刑判決が言い渡された。本サイトでは事件当時から度々指摘してきたように、この事件は障害者差別に基づいたヘイトクライムだ。裁判では、この事件の本質である植松被告の差別思想がいかにして生まれたかなど、十分解明されたとは言えない。

 ひとつだけ改めて指摘しておかなければいけないのは、この相模原事件がいまの安倍政権の障がい者切り捨て政策や排外主義と差別を丸出しにする社会状況とけっして無関係ではないということだ。

 植松被告は事件前、衆院議長公邸に「私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活および社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」といった手紙を届け、「(障がい者)ひとりにつき税金がこれだけ使われている」「何人殺せばいくら税金が浮く」などと語っていたことがわかっていた。

 また、逮捕後も「障害者なんていなくなればいい」と供述し、事件から1年経ったころ、時事通信社の取材に手紙で応じ、「不幸がまん延している世界を変えることができればと考えた」と記したうえで、「意思疎通ができない重度障害者は不幸をばらまく存在で、安楽死させるべきだ」と主張していたという。その後の様々なメディアやジャーナリストなどの取材に対しても、また裁判を通じても、植松被告は同様の差別的主張を繰り返していた。

 しかし、こうした思想をもっているのは植松被告だけではない。そもそも、小泉政権と安倍政権は障がい者に税金を投入するのは無駄とばかりに、障がい者とその家族に負担増を強いる法改悪を行っているし、石原慎太郎や息子の石原伸晃、安倍政権の重鎮である麻生太郎、安倍政権のブレーンである曽野綾子は、「安楽死させたほうがいい」「いつまで生きているんだ」「税金を使っているのを申し訳なく思え」などと、障がい者や老人に対して信じられないような攻撃を、口にしてきた。

 植松被告のツイッターには、安倍晋三、百田尚樹、橋下徹、中山成彬、テキサス親父日本事務局、ケント・ギルバート、上念司、西村幸祐、つるの剛士、高須克弥、村西とおると、ネトウヨが好みそうな極右政治家、文化人がすらりと並んでいたが、こうした思想に大きな影響を受けたのは間違いないだろう。

 いや、植松被告だけではない。事件後、安倍政権を盲信するネトウヨたちの間では、〈そうやってみんなすぐ植松容疑者が異常だと言い張るけど行動がよくなかっただけで言ってることは正論だと思う〉〈植松の言ってることはこれからの日本を考えるとあながち間違ってはいない〉〈穀潰しして連中に使われる予定だった税金を節約して、国の役にたったよ彼は。弱いものって誰? 精神障害者はどんなに暴力や暴言はいても罪に問われない無敵の強者だよ?〉といった、植松被告の考え方に賛同する声があふれた。

 さらに、自民党のネット応援部隊であるJ-NSC会員(=ネトサポ)がブログで、「植松が言うように障害者はいなくなるべき」と全面的な賛同を示し、障がい者の子どもがいる野田聖子衆議院議員にまで「自民党の改憲案との矛盾をなくすために障害者の子ども殺せ」と迫っていたことも発覚した。

 本サイトは、相模原事件は、2000年代から始まった、弱肉強食の新自由主義政策と安倍政権下でエスカレートする排外差別主義が合体した結果であり、起こるべくして起きた事件だと考えている。

 そのことを確認するために、事件が発生したあと、本サイトが掲載した検証記事を再録するので、ぜひ読んでほしい。
(編集部)

「障がい者を殺せば税金が浮く」植松容疑者の狂気は自民党政権の障がい者切り捨て、新自由主主義政策と地続きだ

自民党のネット応援部隊が「植松容疑者の主張は間違ってない」「障がい者は死んだほうがいい」と障がい者ヘイト!

最終更新:2021.07.20 04:51

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

相模原障害者殺傷事件で死刑判決──植松被告の思想と、安倍自民党の障害者切り捨て・差別排外主義との関係を改めて問うのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ヘイト安倍政権植松聖死刑津久井やまゆり園相模原事件石原慎太郎編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 桜前夜祭で安倍事務所が有権者に大量の酒、サントリーが無償提供
2 極右ヘイトの企業経営者総まくり(後)
3 不正入札、リニア新幹線はアベ友利権だ
4 れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性!
5 泉ピン子“五輪聖火リレー検討委”の裏
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 極右ヘイトの企業経営者総まくり(前)
8 吉村知事への批判がテレビでも…北村教授、日本城タクシー社長、小木博明も
9 維新に反省なし!女性蔑視の石井議員は開き直り、松井代表は経歴詐称を擁護
10 自公維の「国民投票法改正案」に批判の声!小泉今日子も反対表明
11 古市憲寿が政府のコロナ対策を検証する「有識者会議」入りで疑問の声
12 『女が嫌いな女』アンケートの噓を暴く
13 町山、ロマン、水道橋、春日、豪の論戦
14 「報道の自由度ランキング」下落報道でNHKが政権忖度し削除した文言
15 川島なお美が近藤誠の診断を告発
16 ICANノーベル賞授賞式を日本マスコミが無視
17 安倍晋三「桜前夜祭」事件で秘書が「違法性を認識していた」と供述!
18 痴漢しても中島裕翔のドラマは放送開始
19 大阪カジノ構想に誘致否決の「和歌山以上」の問題が!カジノ業者言いなりの実態 
20 乃木坂46橋本奈々未が背負った貧困
1桜前夜祭で安倍事務所が有権者に大量の酒、サントリーが無償提供
2自公維の「国民投票法改正案」に批判の声!小泉今日子も反対表明
3維新に反省なし!女性蔑視の石井議員は開き直り、松井代表は経歴詐称を擁護
4 れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性!
マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄