稲垣吾郎を百田尚樹が「頭の悪いタレント」と攻撃!「ネット右翼」発言めぐり佐藤浩市のときと同じ文脈無視の過剰反応

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
100punde-01-200109.jpg
稲垣吾郎が出演したNHKの『100分de ナショナリズム』(公式HPより)


 百田尚樹がツイッターで稲垣吾郎をディスっている。

〈頭の悪いタレントが、リベラル的なこと言えば受けるかもと考えて発言したんだろうね。 マジレスすると、「大きなもの」とは何かも定義せず、「自信がないとそれに頼る」という仮説の前提の上に、抽象的な結論を導き出したバカ発言。〉

 百田だけではない、安倍応援団仲間の経済学者・上念司もこうツイートしていきりたっている。

〈自信がないと、大きなものがあるとなんか頼りたくなる。大きな事務所を辞めた人たちもそうかもしれません。
だから、「アベガー!」「ネトウヨがー!」に便乗してみました。情弱でテレビしか見てないもんで。な、ゴローちゃん。〉

 いったい連中は何にいきりたっているのか。百田のツイートには、ネトウヨ系サイト「Share News Japan」の「稲垣吾郎さん「自信がないと、大きなものがあるとなんか頼りたくなる。ネット右翼の人たちもそうかもしれません」」という記事のリツイートがそえられている。

 実は、この「Share News Japan」の記事は、本サイト「リテラ」が先日配信した、稲垣吾郎がMCを務めたNHKの『100分de ナショナリズム』についての記事(「稲垣吾郎MC のNHK番組が日本の五輪ナショナリズムやヘイト、排外主義を批判! 稲垣は「ネット右翼」にも言及」)から稲垣の該当の発言部分を抜き出し、それに対するネット上の感想をいくつか付した、いわゆるまとめ記事。つまり、百田や上念は稲垣が番組で「自信がないと、大きなものがあるとなんか頼りたくなる。ネット右翼の人たちもそうかもしれません」と語ったことが気に入らず、顔を真っ赤にして稲垣を攻撃し始めたということらしい。

 しかし、「リテラ」の記事を読んでもらえばわかるが(というか該当発言だけ読んでもわかるが)、この稲垣の発言はネット右翼やナショナリズムを非難したわけではない。上念は「アベガー!」などとわめいているが、稲垣は安倍首相の名前なんて一切出していない。稲垣は、社会的背景を分析する議論からごく穏当な分析的コメントをしたにすぎず、その分析も社会学研究などでもごく普通に語られていることだ。

 それを「バカ発言」とか「情弱」とかいったい何を言っているのか。もしかして連中は例の佐藤浩市を攻撃した時と同じで、稲垣がどういう文脈や趣旨でこの発言をしたのか、番組が何を議論していたのか理解しないまま、稲垣をディスっているんじゃないのか。

 ならば、それこそ「頭の悪い」「情弱」の安倍応援団2人のために、番組と稲垣の発言をもう一度振り返っておく必要があるだろう。

 元旦に放送された『100分de ナショナリズム』は、社会学者の大澤真幸氏、作家の島田雅彦氏、政治学者の中島岳志氏、漫画家のヤマザキマリ氏をスタジオに迎え、ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』や、『昭和維新論』(橋川文三)、『君主論』(マキャベリ)、『方舟さくら丸』(安部公房)といった名著をテキストに、ナショナリズムについて、その起源からさかのぼり、負の側面だけでなく、多角的に考察するものだった。

 百田らがいきり立っている稲垣の発言は番組後半に出てきたもの。番組では、NHK放送文化研究所が5年ごとに行なっている「日本人の意識」調査で、「日本は一流国だ」「日本人は、他の国民に比べて、きわめてすぐれた素質をもっている」という意識がバブル前夜の1983年調査をピークに下落し、1998年と2003年を底として上昇傾向になっていることを指摘。大澤真幸、島田雅彦が分析を語った。

 大澤「ボトムになるのが世紀の転換期で、またリバウンドしてるんですよ。これね、また自信を取り戻してきてよかったですね、とか言いたくなるんですけどね、あまりにも根拠がないじゃないですか。はっきり言うとね、自信がない人って、かえって自信があるように振舞うんですよ。自信たっぷりなような顔して虚勢を張る。2000年くらいから、日本人はついに自信がないということを言う余裕すら失ってしまった。それであまりにも足元に余裕がないときに、自信が上がっているように見えるときはかえって危ないぞっていう」
 島田「中国の台頭が確かに著しいことがあり、アジアの盟主を気取っていたけれど、もう抜かれたという怨嗟もあるし、バブルの夢をもう一度といっても、奇跡は2度は起きないので、同じ場所で。その怨嗟を手っ取り早く解消するには、近場の国を貶めるとかね。コンプレックスを隠すための見栄を張る」

 この2人の分析・考察を受けて、稲垣吾郎が件の発言をしたのだ。

「自信がないとなると、大きなものがあるとなんか頼りたくなるというか。ネット右翼の人たちもそうかもしれませんし」

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

稲垣吾郎を百田尚樹が「頭の悪いタレント」と攻撃!「ネット右翼」発言めぐり佐藤浩市のときと同じ文脈無視の過剰反応のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。100分de ナショナリズムTwitterネトウヨ上念司百田尚樹稲垣吾郎編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 クルーズ船死亡者「コロナ感染者かどうかも言えない」は安倍政権の失態隠しか
2 『スシローと不愉快な仲間たち』9 新型コロナであのコピーライターが
3 安倍政権がクルーズ船の厚労省職員を「感染者が増えるのは嫌」と検査せず
4 田崎史郎がコロナ問題で「町医者は検査しろ」「熱が出て旅行いくな」
5 岩田教授に対する政府の反論は嘘! 橋本岳副大臣の投稿写真にも証拠
6 進次郎よりひどい、安倍首相はクルーズ船乗客に死者が出た日も宴会
7 自民党コロナ対策本部がヤバイ、青山繁晴らネトウヨがズラリ、陰謀論も
8 葵つかさが「松潤とは終わった」と
9 クルーズ船乗客の死亡は安倍政権の人災だ!無意味な船内監禁、検査の遅れ 
10 安倍政権の酷すぎる新型コロナ対応!「金がかかる」と検査キットを導入せず
11 “番犬”黒川検事長の定年延長で安倍政権がやった犯罪行為を検証
12 報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
13 田崎とケントに自民党からカネが!
14 『モーニングショー』「緊急事態」を特集で羽鳥が田崎をツッコミ
15 感染症専門家・岩田教授をクルーズ船から追い出したのは、橋本岳・厚労副大臣
16 安倍政権のコロナ対応の遅さに非難殺到! 14 日まで感染症専門家会議設置せず
17 『報ステ』政権忖度で首を切られたスタッフたちに支援の動き!
18 フジ『バイキング』で金美齢が部落差別
19 ANAホテルが安倍首相の答弁を「申し上げた事実ない」と全面否定
20 倒産したジャパンライフと安倍側近
1久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

カテゴリ別ランキング


マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄