テレビに関する話題……本と雑誌のニュースサイト/リテラ
NHK紅白歌合戦でMISIAがレインボーフラッグ掲げ性の多様性を訴え、稲垣吾郎MC新番組では局内の性的マイノリティの声を紹介

MISIAがLGBTQをフィーチャーし話題を呼んだ紅白歌合戦(番組HPより)
大晦日の『NHK紅白歌合戦』に出場した歌手のMISIAが話題を呼んでいる。紅組のトリを務めたMISIAは「アイノカタチメドレー」と題し、圧倒的な歌唱力でスペシャルメドレーを披露したのだが、そのバックにはLGBTQを象徴するレインボーフラッグが大きく掲げられ、ステージではドラァグクイーンたちがコーラスを担当。明らかに性的マイノリティと日本社会へのメッセージを『紅白』のステージで表現したのだ。
その流れは、司会の綾瀬はるかが紅組トリを告げるマイクから始まっていた。綾瀬は「2020年に向けて、年齢も性別も、国境さえも、愛の力と音楽で越えていきたい。そんなMISIAさんの熱い思いが詰まったステージです。様々な愛のカタチに素晴らしい未来が訪れることを祈って、紅組、最後の曲です」と紹介した。
そして、MISIAが暗転したステージでラブバラード「アイノカタチ」をしっとりと歌い上げると、続いて、DJ EMMAと台湾出身のDJ noodleが奏でるハイテンポなトラックに合わせて「INTO THE LIGHT」を力強く披露。代表曲「Everything」に入っていくのだが、ここでMISIAのバックに大きなレインボーフラッグが掲げられ、ダンスやコーラスにドラァグクイーンが登場したのだ。
もともとMISIAは、音楽を通じたアフリカへの教育支援など、社会活動にも取り組んでいるアーティストだ。2017年に台湾で行われたアジア最大級のLGBTQパレードにもゲストとして参加。属性や性的指向による差別・偏見の解消を訴えており、今回の『紅白』以前から自身のステージにドラァグクイーンを起用してきた。最近も、「週刊東洋経済」(東洋経済新報社)2019年12月28日号のインタビューでは、アフリカへの思いを語るなかで性的マイノリティについてもこう言及していた。
「私は国境を取っ払って、世界の子どもをみんなで育てるような気持ちで、社会の問題を見つめられないかなと思うんです。アフリカに限らず、もっと多様な文化を受け入れられる世界になってほしい。人種、LGBT……。人って多様なんです。日本人もそのことをもっと深く理解するべきなのです」
人種やセクシュアリティにかかわらず、多様な文化を受け入れる社会にしたい。MISIAはその思いを今回、『紅白歌合戦』という舞台で表現しようと試みたのだ。
MISIAが言葉としてわかりやすいメッセージを発したわけではないことから、一部では「中途半端」「レインボーフラッグの収奪」などと批判する声もあがっているが、“国民的番組”と呼ばれる『紅白歌合戦』は、その視聴率の高さだけでなく、様々な年齢層、様々な属性を持つ人々の目に触れ、広く話題になる。そんな場所ではっきりと、“様々なセクシュアリティと多様性を認める社会”=“自分らしく生きられる社会”というメッセージを込めたことには、やはり社会的に大きな意義があったというべきだろう。
それは、MISIAの意志を尊重し、歌唱中、ドラァグクイーンや、他の赤白両組の出演者一同のレインボーフラッグの手旗を振る様子をクローズアップするなど、カメラワークや演出によって、LGBTQ解放のメッセージを際立たせようとしていたNHKも同様だ。
そもそも『紅白歌合戦』は「紅組=女性」と「白組=男性」が競い合うという番組のコンセプト自体に、ジェンダーの固定化、性的マイノリティの排除が内包されている。
実際、出演者たちからも、2012年に美輪明宏が「私は紅組と白組の間の桃組で出ます」と発言したり、2018年には星野源が「紅白もこれからね、紅組も白組も性別関係なく、混合チームでいけばいいと思う」と発言するなど、「紅白」の「男女」という枠組に疑問を投げかけられてきた。
こうした疑問に答えるように、過去には実際に「もも組」が登場したこともあったが、「色物」「異物」扱いを抜け出すものとは言えなかった。今回も紅白の枠組みを崩したわけではないが、MISIAがもっとストレートに多様性へのメッセージを演出に込めたということは大きな進歩と言えるだろう。
しかも今回は、MISIAだけでなく氷川きよしが、『紅白』に「赤」と「白」を交えた着物で登場。バックスクリーンには「赤の着物姿」と「白の着物姿」の氷川が大きく映し出され、演歌「大丈夫」を歌ったあと、漆黒の衣装にチェンジ。激しいロック調の楽曲「限界突破×サバイバー」を熱唱するという「紅白限界突破スペシャルメドレー」で話題になった。
これは少なくともNHKのなかにも、LGBTQに偏見を持たず、むしろ差別や多様で自由な性の実現に向けて努力しようとしている人たちがということだ。
関連記事
新着 | 芸能・エンタメ | スキャンダル | ビジネス | 社会 | カルチャー | くらし |
橋下徹の「政治と金」めぐる“維新アゲ”発言の「デマ」に抗議殺到、『めざまし8』が謝罪! 語られなかった維新の金まみれ実態
維新ゴリ押し 万博&カジノにかかる金はインフラ整備を含めると8000億円以上だった! 大半が国と大阪市の負担、巨額の税金も投入
安倍首相が「官房機密費あるから、いくらでも出す」…馳浩の五輪招致買収工作発言で改めて注目される「官房機密費」の不正な使われ方
大阪で府立学校に「阪神優勝パレードへの寄付」周知通達! 府職員の”タダ働き動員”に続きパレードを万博宣伝に利用する吉村維新の横暴
原発廃液飛散で東電が飛散量を数十分の1に矮小化も、東電の隠蔽・無責任体質を批判しないマスコミ 一方、復活する電力広告
「大阪万博」建設費が倍増2350億円で批判殺到も吉村知事は逆に被害者ヅラ!「空飛ぶクルマ」難航もマスコミ批判でゴマカシ
ネトウヨアカ「Dappi」敗訴判決で自民党の関与が濃厚に! 野党へのデマ投稿を指示した「会社社長」と自民党事務総長の深い関係
ジャニーズ会見で井ノ原の「ルール守って」発言賞賛と記者批判はありえない! 性加害企業が一方的に作ったルールに従うマスコミの醜悪
吉村洋文・大阪府知事が阪神とオリックスの優勝パレードを“横取り”してボロボロ万博のPR に政治利用 ネットで非難が殺到!
岸田内閣改造で統一教会癒着政治家が入閣! 文科大臣は統一教会との関係隠し、教科書問題で灘校に圧力の盛山正仁
ジャニーズ会見で井ノ原の「ルール守って」発言賞賛と記者批判はありえない! 性加害企業が一方的に作ったルールに従うマスコミの醜悪
ジャニーズ性加害でジュリー社長辞任もテレビ局は検証放棄! 局内での行為が疑われるテレ朝とNHKの無責任な姿勢
ジャニーズ性加害問題で露わになったテレビ局の共犯性! ジュニアの練習場を提供したテレビ朝日はジュリーの謝罪後も批判なし
坂本龍一が最後まで中止を訴えた「神宮外苑森林伐採・再開発」の元凶は森喜朗! 萩生田光一も暗躍、五輪利権にもつながる疑惑
れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性! 維新・松井だけでなく自民党も批判封じ込めで訴訟乱発
自公維新が提出「国民投票法改正案」にネットで批判の声広がる! 小泉今日子も〈#国民投票法改正案に反対します〉と投稿
三浦瑠麗が「医者はワイドショー見てコロナ怖がりすぎ」と医療従事者を嘲笑! 専門家から反論されると半笑いで「私、医者じゃないんで」
Netflix版『新聞記者』の踏み込みがすごい! 綾野剛が森友問題キーマン官僚に、安倍御用ジャーナリストはあの人が…
NHK捏造・虚偽放送問題で河瀬直美監督のコメントが無責任すぎる!ドラマの デモ描写に異議唱えた『相棒』脚本家と大違い
NHKで河瀬直美監督「五輪を招致し喜んだのは私たち」発言に批判殺到! 番組は「五輪反対デモは金で動員」と印象操作
大阪で府立学校に「阪神優勝パレードへの寄付」周知通達! 府職員の”タダ働き動員”に続きパレードを万博宣伝に利用する吉村維新の横暴
「大阪万博」建設費が倍増2350億円で批判殺到も吉村知事は逆に被害者ヅラ!「空飛ぶクルマ」難航もマスコミ批判でゴマカシ
ネトウヨアカ「Dappi」敗訴判決で自民党の関与が濃厚に! 野党へのデマ投稿を指示した「会社社長」と自民党事務総長の深い関係
吉村洋文・大阪府知事が阪神とオリックスの優勝パレードを“横取り”してボロボロ万博のPR に政治利用 ネットで非難が殺到!
河井元法相選挙買収事件で検察が安倍の資金提供示す証拠を押収!?「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」のメモ
維新・馬場代表の「福祉法人乗っ取り疑惑」報道に「法的手段とる」と息巻いた維新幹部が弱腰に!「政治と金」報道にもゴマカシ反論
維新・馬場代表の「社会福祉法人乗っ取り疑惑」を報じた文春に維新幹部が「人権侵害」「法的措置をとる」と的外れな報道圧力発言!
ビッグモーター追及に便乗した吉村知事「街路樹は公共物」発言にツッコミ殺到! 大阪の街路樹を伐採しまくる維新行政
「松井橋下アソシエイツ」が“口利きビジネス”と批判を浴び頓挫! 橋下徹は逆ギレして、スリカエと八つ当たり反論!
大阪万博の建設遅れでさらなる公的負担か?「カジノ用地賃料談合」でも大阪市の組織的隠蔽が発覚! 維新行政のボロが次々と
維新ゴリ押し 万博&カジノにかかる金はインフラ整備を含めると8000億円以上だった! 大半が国と大阪市の負担、巨額の税金も投入
防衛費増額の財源で「法人税」を削除し「国民全体の負担」だけにした政府有識者会議は読売社長、日経元会長、朝日元主筆がメンバー
菅首相の追加経済対策の内訳に唖然! 医療支援や感染対策おざなりでGoToに追加1兆円以上、マイナンバー普及に1300億円
菅首相のコロナ経済支援打ち切りの狙いは中小企業の淘汰! ブレーンの「中小は消えてもらうしかない」発言を現実化
菅首相の追加経済対策が“自助”丸出し! コロナ感染対策は10分の1以下、大半が新自由主義経済政策に…坂上忍も「バランスおかしい」
悪評「マイナポイント」事業の広報費は54億円、1カ月で半分を浪費! 事務局事業も電通がトンネル法人通じて140億円
三浦瑠麗のアマプラCMは削除されたが…amazonもうひとつの気になるCM! 物流センター潜入取材ルポが暴いた実態とは大違い
安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか
正気か? 安倍首相の諮問機関「政府税調」がコロナ対策の財源確保と称し「消費税増税」を検討! 世界各国は減税に舵を切っているのに
東京女子医大がボーナスゼロで400人の看護師が退職希望! コロナで病院経営悪化も安倍政権は対策打たず加藤厚労相は “融資でしのげ”
橋下徹の「政治と金」めぐる“維新アゲ”発言の「デマ」に抗議殺到、『めざまし8』が謝罪! 語られなかった維新の金まみれ実態
安倍首相が「官房機密費あるから、いくらでも出す」…馳浩の五輪招致買収工作発言で改めて注目される「官房機密費」の不正な使われ方
原発廃液飛散で東電が飛散量を数十分の1に矮小化も、東電の隠蔽・無責任体質を批判しないマスコミ 一方、復活する電力広告
岸田内閣改造で統一教会癒着政治家が入閣! 文科大臣は統一教会との関係隠し、教科書問題で灘校に圧力の盛山正仁
ジャニーズ謝罪会見で御用マスコミが変わらぬ忖度! スポニチは社名継続を前打ち、テレ朝と日テレの唖然とする会見報道
岸田政権でも「関東大震災 朝鮮人虐殺はなかった」デマ! 松野官房長官は「記録ない」と大嘘、小池都知事は朝鮮人ヘイト集会許可
麻生副総裁「戦う覚悟」発言は岸田首相と打ち合わせた“政府の代弁”だった! 終戦記念日も反省なし、戦争を着々準備する岸田政権
原爆を「試練」扱いして非難殺到 岸田首相の「長崎原爆の日」メッセージは3年前の安倍元首相のほぼ「完コピ」だった!
安倍元首相銃撃から1年 権勢振るう統一教会と癒着した自民党“壺”政治家たち! 萩生田、下村、細田…山際は次期衆院選で公認へ
青木理「戦後最悪の国会」発言にSNSで同意の声殺到! 防衛費増額、入管法改悪、LGBT法…日本の未来を歪める決定の数々
瀬戸内寂聴が生前、語っていた護憲と反戦…「美しい憲法を汚した安倍政権は世界の恥」と語り、ネトウヨから攻撃も
「BTSグラミー賞逃す」報道に「韓国人のニュースいらない」「日本人の受賞を報じろ」と炎上攻撃が! 日本スゴイの精神的鎖国
ぼうごなつこ『100日で崩壊する政権』を読めば、安倍首相が病気で辞任ししたのでなく国民が声をあげ追い詰めたことがよくわかる
百田尚樹が「安倍総理にお疲れ様とメールしても返信なし、知人には返信があったのに」とすねると、2日後に「安倍総理から電話きた」
村上春樹が長編小説『騎士団長殺し』とエッセイ『猫を棄てる』に込めた歴史修正主義との対決姿勢! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
村上春樹がエッセイ『猫を棄てる』を書いたのは歴史修正主義と対決するためだった! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
安倍首相に利用された星野源がエッセイに書いていた“音楽が政治に利用される危険性” 「X JAPANを使った小泉純一郎のように」
“宇予くん”で改憲煽動のJCと手を組んだTwitter Japanはやっぱり右が大好きだった! 代表は自民党で講演、役員はケントに“いいね”
ウィーン芸術展公認取り消しを会田誠、Chim↑Pomらが批判! あいトリ以降相次ぐ“検閲”はネトウヨ・極右政治家の共犯だ
「ノーベル賞は日本人ではありませんでした」報道で露呈した日本の“精神的鎖国” 文化も科学もスポーツも「日本スゴイ」に回収
幸福の科学出家騒動は清水富美加個人の責任なのか? カルト宗教信者の子どもたちが抱える問題
話題の本『夫のちんぽが入らない』のタイトルに込められた深い意味…しかし一方では広告掲載拒否の動きが
福島の子ども甲状腺がん検診「縮小」にノーベル賞の益川教授らが怒りの反論! 一方、縮小派のバックには日本財団
介護殺人に追い込まれた家族の壮絶な告白! 施設に預ける費用もなく介護疲れの果てにタオルで最愛の人の首を…
宇多田ヒカル「東京はなんて子育てしにくそう」発言は正しい! 英国と日本で育児への社会的ケアはこんなに違う
今もやまぬ人工透析自己責任論の嘘を改めて指摘! 糖尿病の原因は体質遺伝、そして貧困と労働環境の悪化だった
『最貧困女子』著者が脳機能障害に! 自分が障害をもってわかった生活保護の手続もできない貧困女性の苦しみ
雨宮塔子が「子ども捨てた」バッシングに反論! 日本の異常な母性神話とフランスの自立した親子関係の差が
『NEWS23』に抜擢された雨宮塔子に「離婚した元夫に子供押しつけ」と理不尽バッシング! なぜ母親だけが責任を問われるのか
小島慶子が専業主夫の夫に「あなたは仕事してないから」と口にした過去を懺悔!“男は仕事すべき”価値観の呪縛の強さ
人気記事ランキング
カテゴリ別ランキング
社会
ビジネス
カルチャー
人気連載
アベを倒したい!
ブラ弁は見た!
ニッポン抑圧と腐敗の現場
メディア定点観測
ネット右翼の15年
左巻き書店の「いまこそ左翼入門」
政治からテレビを守れ!
「売れてる本」の取扱説明書