即位礼に天皇の「安倍首相への抵抗」を示す招待客…「平和の詩」朗読した沖縄の高校生とICANサーロー節子さんが

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
即位礼に天皇の「安倍首相への抵抗」を示す招待客…「平和の詩」朗読した沖縄の高校生とICANサーロー節子さんがの画像1
首相官邸ホームページより


 本日、皇居・宮殿で「即位礼正殿の儀」がおこなわれ、5月に即位した徳仁天皇が三権の長らを前に高御座の台座で「おことば」を述べ、安倍首相は祝いのことばである「寿詞」を読み上げたあと、万歳三唱をおこなった。

 そもそも即位礼自体が、宗教色も強く、政教分離違反、憲法違反の儀式だが、アジア諸国の植民地支配という歴史を正当化しつづけている安倍首相が「天皇陛下、万歳!」と声を張り上げ、自衛隊の礼砲が発射されるさまは、まるで戦時下の再現のようなおぞましささえ漂っていた。

 また、天皇による「おことば」も、平成の即位の礼に比べると、後退した感は否めなかった。

「国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います」

 明仁上皇は即位の際、「常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法を遵守し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たす」と述べていたが、一方、徳仁天皇は「日本国憲法」をたんに「憲法」と省略した。5月におこなわれた「即位後朝見の儀」での「おことば」でも同様だったが、その際に指摘したように(過去記事参照)、これは官邸からの働きかけに屈し、安倍政権に配慮して必要最小限の表現にとどめたものと思われる。

 天皇が皇太子だった今年3月、安倍首相が「令和」を含む新元号候補である6案を事前に説明していたと報じられたが、安倍首相による天皇の取り込み工作は目に余るばかり。今後、どうなっていくのか気がかりだが、しかし今回の即位の礼には、救いというべき出来事もあった。

 というのも、本日の「即位礼正殿の儀」には、各国要人や各界の代表らとともに、あるひとりの高校生も招待されていたからだ。

 それは、2018年の沖縄全戦没者追悼式で「平和の詩」を朗読し、大きな反響を巻き起こした当時中学生の相良倫子さん(現在高校1年生)だ。

 相良さんの「平和の詩」では、沖縄の豊かな自然とそのなかで実感する生きることの素晴らしさを伝えたあと、その地で繰り広げられた壮絶な沖縄戦で命を奪われた人びとに心を寄せ、平和に対する決意をこう述べた。

〈みんな、生きていたのだ。私と何も変わらない、懸命に生きる命だったのだ。彼らの人生を、それぞれの未来を。疑うことなく、思い描いていたんだ。家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。仕事があった。生きがいがあった。日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。それなのに。壊されて、奪われた。生きた時代が違う。ただ、それだけで。無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。私は手を強く握り、誓う。奪われた命に想いを馳せて、心から、誓う。
 私が生きている限り、こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。もう二度と過去を未来にしないこと。全ての人間が、国境を越え、人種を越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。生きる事、命を大切にできることを、誰からも侵されない世界を創ること。平和を創造する努力を、厭わないことを。〉

 じつに6分半にわたる朗読だったが、相良さんは原稿に目を落とすこともなく、顔を上げて見事に暗唱。その情感に溢れた朗読は、すぐさま大きな話題になった。たとえば、ウーマンラッシュアワーの村本大輔がツイートに動画のリンクを貼って〈今日はどのニュース番組もこれをどんどん取り扱って欲しい。すごい〉と興奮。ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文も〈とてもいい。僕はこういう詩にこそ「愛国」を感じる。郷土への愛と、未来に手渡すべきもの〉と称賛した。

 その相良さんが今回、「即位礼正殿の儀」に招待された──。この事実がもつ意味はとても大きい。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

即位礼に天皇の「安倍首相への抵抗」を示す招待客…「平和の詩」朗読した沖縄の高校生とICANサーロー節子さんがのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ノーベル平和賞万歳三唱即位礼正殿の儀安倍晋三平和の詩沖縄編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 大坂なおみを賞賛し黒人差別に抗議した自民党議員がツイートを削除し謝罪
2 ジャパンライフ山口会長逮捕 焦点は消費者庁の立入検査中止問題だ
3 河野太郎のパフォーマンスがひどい! 行政改革目安箱を私物化
4 安倍政権が消費者庁のジャパンライフ立入検査ツブシ、内部文書が
5 止まらない岡田晴恵バッシング!「週刊新潮」が「予言外れた」と的外れ批判
6 自民党のネット誹謗中傷対策メンバーの平井卓也が女性蔑視書き込み
7 デジタル担当相・平井卓也は電通と組んでネット情報操作を始めた張本人
8 安倍晋太郎が山口会長に「金儲けの秘訣を教えて」と懇願した夜
9 靖国神社が天皇に参拝を要請する前代未聞の傲慢行動
10 ジャパンライフの広告塔に田崎とNHK島田も
11 菅政権で「公費不倫」の和泉洋人首相補佐官が“再任、官邸官僚のトップに
12 三原じゅん子が「政権を握っているのは総理大臣だけ」と無知発言
13 『バイキング』坂上忍パワハラ報道は政権批判潰しだった!
14 香港の国家安全法制報道で安倍応援団の「デマ認定」フェイクに本田圭佑が
15 区立中学の性教育に自民党が圧力!
16 小籔だけじゃない、おかずクラブや尼神インターも政府PR
17 「桜を見る会」ジャパンライフ招待問題にマスコミが消極的な理由
18 田崎史郎のいない素晴らしい世界
19 葵つかさが「松潤とは終わった」と
20 倒産したジャパンライフと安倍側近
1菅政権で「公費不倫」の和泉洋人首相補佐官が“再任、官邸官僚のトップに
2菅官房長官がテレビでもポンコツ露呈!『報ステ』では徳永有美に陰険クレーム
3 菅官房長官のトークのポンコツぶりが話題に!
4安倍首相は本当に病気だったのか? 辞任表明以降一度も病院に行かず
5つるの剛士が畑泥棒を「近くの工場で働いてる外国人」「あそこ怪しすぎる」
6デジタル担当相・平井卓也は電通と組んでネット情報操作を始めた張本人
7安倍首相が昨晩、フルコースを完食しワイン、ゴルフの約束まで! 
8菅政権の官房長官に決定 加藤勝信厚労相がコロナ対応で見せた無能
9ジャパンライフ山口会長逮捕 焦点は消費者庁の立入検査中止問題だ
10菅義偉“総理”誕生で権力のために不正を働く「忖度官僚」だらけに
11総裁選で自民党がまた新聞社に圧力文書!
12大坂なおみの黒人差別抗議マスクに冷ややかなマスコミとスポンサー
13台風を理由にテレビ討論欠席も菅官房長官は“災害対応おざなり”の常習犯!
14大坂なおみを賞賛し黒人差別に抗議した自民党議員がツイートを削除し謝罪
15小泉今日子が怒りの反論「共産党から出馬」ガセ情報は内調の仕掛けか
16菅内閣が「第三次安倍政権」化! 6月の時点で密約説
17日産への政府保証1300億円は「半沢直樹」のモデル日本航空の倍!
18三浦瑠麗が特別講師「N高政治部」で麻生太郎が民主主義否定の暴言
19『バイキング』坂上忍パワハラ報道は政権批判潰しだった!
20百田尚樹が「安倍総理にメールしても返信なし」とすねると2日後に…

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄