ジャニーズの圧力いまだ健在! 稲垣吾郎最後のテレビ出演で沢木耕太郎が「分の悪い戦いには加勢したい」とエール

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「犬は吠える、がキャラバンは進む」に込められた稲垣吾郎の強い気持ち

 以前、同番組に作家の燃え殻が出演した際に、稲垣が「小沢健二さん大好きです。フリッパーズ(ギター)も大好きでした。環境は違っていたけど、サブカルっていうのかな、そっちに対する憧れが……すごいメジャーななかにいたからこそ、そういうものに逆に憧れてました」と語っていたことを考えると、稲垣の頭にはオザケンのアルバムのこともあったのではないか。独立後の稲垣の生き生きとした活動ぶりの背景には、こうしたメジャー芸能界とはちがうオルタナティブな世界への理解と憧れがあったことも関係しているだろう。

 いずれにしても、この日稲垣が朗読した「犬は吠える、がキャラバンは進む」には、SMAPおよびジャニーズ事務所から離れ、古巣の事務所やその意向に怯える芸能メディアから陰に陽に妨害を受けながらも、それでも進もうとする稲垣の強い気持ちが込められていたことは間違いない。

 新しい地図の3人に対してのジャニーズ事務所からの「圧力」、および、メディア側からの「忖度」がほのめかされる報道は後を絶たない。

 たとえば、「週刊文春」(文藝春秋)2019年1月31日号では、新しい地図の3人を主役にした番組企画がNHKで進んでいたのにも関わらず、東京オリンピックをテーマにした特番に嵐を起用したいと考えるNHK 上層部がジャニーズ事務所に忖度し、決まりかけていた企画が白紙になったと伝えられている。

 新しい地図メンバー最後の地上波レギュラーであった『ゴロウ・デラックス』終了も、ジャニーズ事務所への忖度による既定路線だったといわれる。

 そんななか、希望を感じさせる動きも起きている。公正取引委員会がジャニーズ事務所に対して本格的な調査に乗り出す可能性があるのだ。

 本サイトでは以前も取り上げているが(https://lite-ra.com/2018/01/post-3745.html)、2018年に公正取引委員会は、タレントやスポーツ選手などフリーランスの働き方をする人に対し、雇い主が移籍制限などの不当な契約を強いることは独占禁止法違反にあたる恐れがあると結論づけている。

 これに関する調査は前年から始まっており、その際は委員会内に設置されているCPRC(競争政策研究センター)で、『芸能人はなぜ干されるのか?』(鹿砦社)の著者である星野陽平氏を呼んで勉強会も行っていた。そのレポート「独占禁止法をめぐる芸能界の諸問題」には、SMAPに関する嫌がらせの事例も紹介されている。

「週刊文春」2019年3月14日号によれば、2019年に入ってから各テレビ局に対して圧力の実態などを調査する動きが始まっており、ジャニーズ事務所に対しても直々に調査が入る予定だという。

 これが事実であれば、芸能界におけるジャニーズ事務所の圧力はかなり効力を失うことになる。

 新しい地図の3人を地上波のテレビ番組で見ることができる日はそう遠くないかもしれない。

最終更新:2019.04.11 12:24

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