宇多田ヒカル「音楽に責任はありません」にSKY-HIが異論!「この国の問題に目を塞いでいてはいけない」「大人の責務」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

SKY-HI「この国の問題に目を塞いでいてはいけない」「大人の責務」

 そう。SKY-HIは日本の音楽界では宇多田ヒカル的なスタンスのほうが評価されることをわかったうえで、その風潮自体が不自然であり、社会にコミットすること、日本の問題点を指摘することは「大人の責務」だと言い切っているのだ。こんなまっとうな覚悟を表明したアーティストがこれまでいただろうか。

 しかも、SKY-HIがすごいのは、たんに「批判する」「コミットする」だけでなく、その問題意識がどうやったら、より広く届けられるかを考えていることだ。SKY—HIは「批判的メッセージがエンターテインメントになっていくところまで押し上げていかなきゃいけない」と考えており、そのために常に試行錯誤を繰り返している。

 たとえば、今年6月、SKY-HIは「The Story of“J”」という楽曲をYouTube上に投稿した。その楽曲は、日本、アメリカ、北朝鮮の関係を、それぞれ、J、メアリー、コディと擬人化させ、二人の男と一人の女の人間関係を描きながら、ペリー来航から、太平洋戦争を経て、先日の米朝首脳会談までの歴史に例えるという、いわゆる「ストーリーテリング」ものの楽曲だ。

 この曲は前述した「キョウボウザイ」への反省にもとづいて制作された、とSKY-HIは「ユリイカ」のインタビューで語っている。「キョウボウザイ」は左右それぞれの立場から賛否両論を巻き起こしたが、その一方で、あまりに直接的過ぎるため、社会的な事象に関心のない「中間層」にはまったく届かなかった。そういった層に届かせるために採ったアプローチが、「The Story of“J”」で採用された擬人化やストーリーテリングで、よりエンターテインメントとして練られたものにしようと試みた、というのだ。

 しかし、「The Story of“J”」でもやはり反省点はある。5分足らずの尺なので仕方のない部分があるとはいえ、「The Story of“J”」は歴史を描くには、あまりにもざっくりとし過ぎていると批判する声もあった。たとえば、韓国で生まれ育ち兵役経験もあり、大阪大学に留学し現在は大阪を拠点にラッパーとして活動するMOMENT JOONによる指摘は参考になったと語る。

「The Story of“J”」が発表された直後、MOMENT JOONはツイッターに〈SKY-HIさんの歩み、ずっとずっと応援してるけど、あれほどの影響力を持ってるからこそ、もっと慎重になってほしい。特に彼個人と直接関係していないトピックで、皆の注意を喚起する目的の時事的な曲であればあるほど〉といった文章を投稿。その後、SKY-HIとMOMENT JOONの間でメールのやり取りがあった。そこで学んだことを彼はこのように語っている。

「ほとんどの韓国人が生まれたときからずっと戦争を意識せざるを得ない状況にあることを、身をもって知っている。そして、日本はその原因を作った国の一つですよね。だから戦争を終わらせようとしている韓国人の平和意識と、日本人の持っている平和意識は、根本的に違うと彼は言っていて。その点に関して、俺はそれの平和意識の違いについては知らなかったし、知らなかったことは恥ずかしい(中略)俺たちは自分の意識を変えなければならない、間違った意識を根付かせてはならないと、反省も含めて思ったんです」

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

宇多田ヒカル「音楽に責任はありません」にSKY-HIが異論!「この国の問題に目を塞いでいてはいけない」「大人の責務」のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。AAASKY-HIキョウボウザイユリイカ宇多田ヒカル編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 菅政権「成長戦略会議」恐怖の顔ぶれ! 竹中平蔵、三浦瑠璃、アトキンソンも
2 欠陥だらけ GoToイートの背景に菅首相と「ぐるなび」会長の特別な関係か
3 二階幹事長はリアル『半沢直樹』? 日本航空がらみの土地取引疑惑も
4 甘利明、下村博文、高橋洋一、橋下徹も……日本学術会議攻撃のフェイク
5 杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口!
6 大阪都構想住民投票に58億円 吉村知事「イソジン会見」の裏側も発覚
7 中曽根首相「1億円合同葬」強行、教育現場に弔意強要 「前例踏襲」の嘘
8 ホリエモン擁護のロンブー淳が「切り取り」反論も…発言はもっと一方的
9 通販生活が「左翼だ」攻撃を一蹴!
10 「日本学術会議」任命拒否問題で平井文夫、志らく、橋下徹、八代英輝が…
11 竹中平蔵が「収入が上がらない」という悩みに童貞差別的説教
12 菅首相が山口敬之氏への資金援助を親密企業「ぐるなび」会長に依頼か
13 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
14 菅首相は消費増税をするつもりだ!内閣官房参与に増税主張エコノミストを抜擢
15 橋下徹が都構想で使った詐術を検証!
16 中曽根康弘「慰安所つくった」証言と「土人女を集め慰安所開設」文書
17 エイベックス松浦会長が「安倍さんでなくて菅さん」
18 自殺した赤木さんの妻が『バイキング』生放送中にLINEで…
19 菅政権で「公費不倫」の和泉洋人首相補佐官が“再任、官邸官僚のトップに
20 デジタル担当相・平井卓也は電通と組んでネット情報操作を始めた張本人
1杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口!
2欠陥だらけ GoToイートの背景に菅首相と「ぐるなび」会長の特別な関係か
3「日本学術会議」菅首相が会見を開かずグループインタビューで批判封じ
4菅首相は消費増税をするつもりだ!内閣官房参与に増税主張エコノミストを抜擢
5大阪都構想住民投票に58億円 吉村知事「イソジン会見」の裏側も発覚
6 中曽根首相「1億円合同葬」強行、教育現場に弔意強要 「前例踏襲」の嘘
7甘利明、下村博文、高橋洋一、橋下徹も……日本学術会議攻撃のフェイク
8「日本学術会議」任命拒否問題で平井文夫、志らく、橋下徹、八代英輝が…
9日本学術会議への不当人事介入は安倍政権時代から始まっていた
10菅首相 学術会議の推薦名簿を「自分は見ていない」とトンデモ発言
11菅首相と河野太郎行革相が学術会議を「行革対象」にして違法人事介入を正当化
12菅政権「成長戦略会議」恐怖の顔ぶれ! 竹中平蔵、三浦瑠璃、アトキンソンも
13二階幹事長はリアル『半沢直樹』? 日本航空がらみの土地取引疑惑も
14ホリエモン擁護のロンブー淳が「切り取り」反論も…発言はもっと一方的
15田崎史郎が『ひるおび』共演・柿崎首相補佐官就任で不機嫌に!

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄