「森友・加計は朝日の捏造」と断定し朝日から抗議を受けた小川榮太郎の安倍擁護本を自民党が大量購入!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

陰謀論と妄想で森友・加計問題にフタをしようとする小川榮太郎

 その理由は、『徹底検証「森友・加計事件」』は“報道検証本”などではなく、明らかに安倍応援団が疑惑ツブシの目的で仕掛けた極めて政治的な本だからだ。

 そのことは、一読するだけでもよくわかる。まず、同書はいきなりこんな書き出しから始まる。

〈安倍晋三は「報道犯罪」の被害者である。
 半年以上、まるで「安倍疑惑」であるかのような攻撃が執拗に続いた森友学園問題、加計学園問題は、いずれも安倍とは何ら全く関係のない事案だった。
 森友問題は、(略)国政案件とさえ言えない。利権がその背景にあるわけでもない。
 加計学園問題に至っては「問題」すら存在しない。〉

 そして、いきなりこう断言するのだ。

〈「もり・かけ」疑惑とは国を巻き込んでの「冤罪事件」だったのである。〉
〈加害側には冤罪事件を計画、実行した「主犯」が存在するのである。
 いずれの案件も、朝日新聞である。〉
〈何よりも衝撃的なのは、仕掛けた朝日新聞自身が、どちらも安倍の関与などないことを知りながらひたすら「安倍叩き」のみを目的として、疑惑を「創作」したことだ。〉

 なんともすごい断定ぶりだが、しかし、いったいなにを根拠に、と読み進めても、説得力のある記述は何ひとつ出てこない。具体的な根拠はほとんどなく、陰謀論的分析をただただ書き連ねているだけなのだ。

 たとえば、その典型が加計学園問題に火をつけた文科省の「官邸の最高レベルが言っていること」文書報道をめぐる記述だ。この文書は朝日新聞が5月17日朝刊でスクープするのだが、実はその前夜、16日午後11時に、NHKが『ニュースチェック11』で類似の文書を肝心の「官邸の最高レベル」という記述を黒塗りする形で報道していた。

 すると、小川氏はその一事をもって、こうまくしたてるのである。

〈違う人物から、似た内容の別文書AとBが、NHKと朝日新聞に持ち込まれ、夜十一時のスクープと翌朝朝刊のスクープが偶然にも重なる──そんなことがあるはずがない。
 では、同一人物が、NHKには文書Aだけを持ち込み、朝日新聞には文書群Bだけを持ち込んだのか。それもありそうにない。情報を持ち込む人物は、情報の素人だ。手持ちの情報は全部見せ、報道する側の選択に委ねるのが普通だろう。
 すると、ある人物が朝日新聞とNHKの人間と一堂に会し、相談の結果、NHKが文書Aを夜のニュースで、朝日新聞が翌朝文書群Bを報道することを共謀したとみる他ないのではあるまいか。〉

 この人はいったいなにを言っているのだろう。そもそも「夜11時のスクープと翌朝朝刊のスクープが偶然にも重なることがあるはずがない」という前提が間違っている。朝刊の最終版締め切りは午前1時から1時30分。夜11時台のテレビのニュースが出た後、新聞が翌日朝刊でそれを後追いしたり、記事を修正したりなんてことはしょっちゅう起きている。実際、このときも朝日が一連の「総理のご意向」文書を報じているのは最終版のみ。朝日はNHKが文書の存在を報道したのを知って、入手していた別の文書を報道したにすぎない。

 それを「ある人物が朝日新聞とNHKの人間と一堂に会し、共謀したとみる他ない」というところまで話を飛躍させるのだから、頭がクラクラしてくる。「創作」しているのはそれこそ小川氏のほうではないか。

 そのほかの記述も同様だ。〈単純な事件報道ではなく、最初から情報操作しなければ「事件」にならない案件〉という“論点先取”や、〈上層部から使嗾があった上で現場が前川に取材しているのであれば、スクープの判断が同時に可能になるだろう〉という“後件肯定の誤謬”、〈朝日新聞が明確に司令塔の役割を演じ、全てを手の内に入れながら、確信をもって誤報、虚報の山を築き続けてゆく〉とか〈加計問題は比喩的な意味でなく実際に朝日新聞演出、前川喜平独演による創作劇だったのである〉といった妄想の書きなぐり……。

 しかも、この妄想攻撃の標的は、前川喜平文科前次官のインタビューを掲載した「週刊文春」にまで及んでいた。加計報道を〈昨年就任した現社長の松井清人による社命なのではないか〉としたうえで、〈文藝春秋の社長も、本来、保守の牙城だった文藝春秋を会社丸ごと簒奪し、社員もまた、編集権の独立を放棄し、政治プロパガンダに同誌のブランド名を悪用しているのではないか〉などと、陰謀論丸出しの攻撃を展開するのだ。

 小川氏は「文芸評論家」を名乗っているが、文芸誌でまったく名前が聞かれないのはその“独創的すぎる読解力”がゆえなのではないか。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

「森友・加計は朝日の捏造」と断定し朝日から抗議を受けた小川榮太郎の安倍擁護本を自民党が大量購入!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。Hanada小川榮太郎朝日新聞編集部自民党花田紀凱の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 「安倍がトランプをノーベル賞に推薦」を海外メディアが
2 “安倍チル魔の3回生”田畑毅議員を被害女性が刑事告訴!
3 橋本聖子が池江選手の病を利用しスポーツ界の不祥事放置を宣言
4 安倍首相が統計不正に「選挙5回勝ってる」とヤジ
5 安倍が拉致被害者に「北朝鮮に戻れ」と
6 「憲法9条を守れ」と主張する芸能人
7 フィフィの蓮舫デマに新聞が丸乗り! 背景に安倍忖度と女性蔑視
8 安倍政権が拉致被害者の生存情報を隠し
9 ウーマン村本が朝鮮学校差別を煽る政治とメディアを痛烈批判
10 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
11 渡辺謙が東京五輪の東北無視を批判!五輪の人命軽視がひどい
12 安倍首相にマッチョ批判
13 自民党・田畑毅議員の離党は女性への暴行が原因か
14 どの口で?田母神らが「左翼は金で動員」
15 データ不正、元厚労次官の村木厚子が「何かの圧力」発言
16 KAT-TUNの恋愛を側近が暴露
17 フィフィが水原希子に狡猾なヘイト攻撃
18 片山さつきが坂上忍に批判された
19 ネトウヨ局アナがテレ朝のお昼の顔に
20 嵐・大野智に決意させた同棲謝罪会見強要
1 安倍首相が統計不正に「選挙5回勝ってる」とヤジ
2嫌韓批判で炎上も…石田純一はブレない
3渡辺謙が東京五輪の東北無視を批判!五輪の人命軽視がひどい
4安倍政権が拉致被害者の生存情報を隠し
5玉川徹が中国人のマナーをあげつらう自番組を批判!
6勤労統計不正で厚労省委員が官邸と菅長官の圧力を証言
7安倍首相「自衛隊募集に6割以上の自治体が協力拒否」は嘘だった
8小川彩佳アナが『NEWS23』キャスター就任か!
10青山繁晴議員が「僕と握手したらガンが治った」と吹聴
11 厚労省に圧力をかけた首相秘書官は安倍首相の子飼い官僚
12統計不正は安倍政権ぐるみの偽装だった証拠が!安倍に合わせ…
13安倍「私は森羅万象を担当」発言の背景
14北方領土の日、「日本固有の領土」の主張が消えた! 
15首相官邸の望月記者排除に新聞労連が抗議声明
16小川彩佳アナ退社の要因はテレビ朝日の安倍政権忖度か
17ウーマン村本が朝鮮学校差別を煽る政治とメディアを痛烈批判
18フィフィの蓮舫デマに新聞が丸乗り! 背景に安倍忖度と女性蔑視
19安倍がトランプ「ノーベル賞に推薦された」で世界に恥
20辻元清美の外国人献金に大騒ぎする夕刊フジの愚劣

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄