『ユニクロ潜入一年』横田増生インタビュー

離婚で姓を変えバイトに潜入…ユニクロと闘うジャーナリストが語った巨大企業のブラック体質と柳井社長の洗脳

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妻と離婚して姓を変え、ユニクロにバイトとして潜入


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ユニクロのパーカー姿の著者・横田氏

──裁判は最高裁まで持ち越され、2014年にユニクロ敗訴、文春側が全面勝訴で終わっています。にもかかわらず、さらに第二弾を書いた動機は何だったのでしょう。

横田 はっきり言って、怒り、激怒です。前著が出た2011年以降、ユニクロの決算会見は出入り禁止の状態でした。「裁判で係争中」という納得しがたい理由でしたが、裁判に悪影響が出ることも考え自粛していた。ですから裁判が終わった2015年4月の中間決算会見に、これからは出席できると思ったら、拒否されて。理由を聞いても「柳井からお断りするように」とも言われました。きっと他の人間をそうして黙らせてきたのでしょう。でも私は地団駄を踏むほど悔しかったんです。メディアは自分の思い通りにいく、そんなユニクロの姿勢が嫌だった。

──しかも、その柳井氏からバイトへの“招待状”があった。

横田 そうなんですよ。15年の決算締め出しの少し前、柳井社長がビジネス誌の「プレジデント」でこんな発言をしているのを見つけちゃったんです。「悪口を言っているのは僕と会ったことがない人がほとんど」「社員やアルバイトとしてうちの会社で働いてもらって、どういう企業なのかをぜひ体験してもらいたいですね」。これはまさしく自分への“招待状”、“お誘い”だと思いましたね。

──しかし、驚いたのは名前を変えて潜入したという手法です。「文春」では具体的に明かされていませんでしたが、どんな方法だったのでしょう。

横田 「文春」記事で詳細を明かさないのは、まだ潜入を続行するつもりだったからです。結局は解雇されましたが。ですから「文春」の阿川佐和子さんの対談でも少し話しましたが、妻と離婚し、再婚して妻の姓にしたんです。いくらアルバイトでも“横田”の名前では面接で調べられたら潜入できませんし、偽名では犯罪になる可能性もある。手続きは結構煩雑で、1カ月ほどかかりました、免許証やら銀行やらの名義変更などです。

──ご家族、特に妻は反対しなかったんですか?

横田 妻も面白がってくれましたよ。妻の家族も全然問題ないと。あ、私の父親は知らないかも。言ってないかもしれない(笑)。でも私自身、戸籍上のことだけですから、全然抵抗はありませんでしたし、特に問題はなかった。

──横田さんはこれまでにもアマゾン、ヤマト運輸、佐川急便に潜入取材をしていますが、今回のユニクロ潜入での違いや特徴などは?

横田 一番大きかったのは、期間が長かったことです。これまでは長くても数カ月でしたから。それと3店舗という複数の現場を見たことですね。さらに大きかったのが毎週の「部長会議ニュース」の存在です。全スタッフが必ず読み、判子を押すことが義務づけられている文書ですが、その冒頭は必ず、柳井さんの叱咤激励で始まる。つまり、私にとっては柳井さんのインタビューが毎週読めるということです。内容は柳井さんの言いたい放題で、突っ込みどころも満載でしたが。

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