C.R.A.C野間易通インタビュー(前編)

反ヘイト集団“しばき隊”は正義なのか? 首謀者・野間易通に直撃!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
noma_012_140904.jpg
対レイシスト行動集団「C.R.A.C」(旧「レイシストをしばき隊」)の野間易通氏

 都内某所、約束の場所に現れたその男は、開口一番、こう言った。

「あなたが去年取材した排外デモの記事を読みました。あの結論はくだらないね。記事の終わりに、カウンターがレイシストに対して『帰れ!』と言っていたのを『それもまた、排他の一種ではないだろうか』って書いてましたよね。まず、そこからして間違ってる」

「反日朝鮮人は半島へ帰れ!」「在日は日本から出ていけ!」などと叫びながら東京・新大久保などを練り歩く、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)らの排外デモ。沿道には、排外デモのヘイトスピーチを糾弾する、“カウンター”と呼ばれる人々が陣取る。筆者は昨年4月、新大久保排外デモを取材し、そのルポをネットメディアへ寄稿した。

「帰れや! クズ! ボケ! カス!」
「お前らが新大久保から出てけよ! ゴキブリレイシストども!」
「これじゃオリンピックできねぇだろ! 日本人として恥ずかしいわ! アホ!」

 中指をつき立て、排外デモに罵声を浴びせる“反ヘイト集団”。その象徴的存在である「C.R.A.C」(旧「レイシストをしばき隊」)を主宰する野間易通にインタビューを申し込んだ──。

「“カウンターの『帰れ』も排除の一種”というあなたの記事の結論は、価値相対主義の悪い例。その前提には『どんな理由があるにせよ排除はよくない』という考え方がありますよね。僕らは、これにもアンチテーゼを唱えている。あの場でのカウンター側の『帰れ』は、『デモやめて家に帰れ』という意味であって、『外国人は国へ帰れ』という排外主義者の主張とは意味がぜんぜん違う。我々は『レイシストはここにくるな』『この場から排除する』とはっきりと言う。それを意識的にやることに、意味があると思ってる。『レイシストは町から出て行け』というスローガンは世界標準ですよ」

 小柄だが、独特の風格のあるその男、野間易通が反ヘイト活動を始めたのは今から5年前、2009年のことだ。当時は抗議集会などに参加しており、現在のように怒声をくりだすことはなかった。

「たとえば抗議集会に行くと、それは左翼・市民運動っぽいの人たちの集会なんですよ。今のカウンターみたいなガラの悪い人は僕と数人ぐらいしかいないわけ」

 野間いわく、当時存在した抗議活動というのは、「反植民地主義とか反帝国主義とかを前面に出していたから、そうした主張に賛同できる人以外が参画できない」という風潮があった。とはいえ、集団的でない個別のカウンター活動の規模は微小であり、野間も「何していいのか分からないから、見てるだけみたいな感じだった」という。「沿道からプラカードを上げるだけで彼らが大騒ぎして、こっちが悪者になってしまうみたいなことが何回かありました」

 2010年、野間は、在特会に対して独自にカウンターを行う高校生と中学生のグループに出くわしたことがあった。デモ終点の集会へ乗り込み、直接文句を言いに行くという。野間は「危ないからいっしょに行くよ」と、彼らに帯同した。

「僕らは、その高校生たち含めて10人いるかいないかだった。在特会側は200人くらいいるわけですよ。そしたら、むこうのやつらが騒ぎだして、高校生は200人に取り囲まれてしまった。そのとき催涙スプレーを吹き付けちゃって。彼は逮捕され、退学になってしまったんです。暴力を受けて反撃したら逮捕されてしまう。でも、反撃しないと身の危険がある。ジレンマですね」

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

金曜官邸前抗議 デモの声が政治を変える

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

反ヘイト集団“しばき隊”は正義なのか? 首謀者・野間易通に直撃!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。インタビューネトウヨ吉岡命嫌韓の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 安倍前首相はやはり仮病だった!読売のインタビューでケロッと「もう大丈夫」
2 菅首相の叫ぶ「規制緩和」は30年前の流行語
3 東京五輪招致をめぐるICC買収に新証拠! 菅首相も賄賂に関与か
4 菅義偉首相が使った官房機密費の“ヤミ金”は合計78億円!
5 山口達也の事件をNHKが隠蔽していた
6 大坂なおみを賞賛し黒人差別に抗議した自民党議員がツイートを削除し謝罪
7 山口敬之氏が詩織さんに卑劣すぎる反論
8 釜山総領事更迭の裏に官僚監視秘密警察
9 デジタル担当相・平井卓也は電通と組んでネット情報操作を始めた張本人
10 ジャパンライフ山口会長逮捕 焦点は消費者庁の立入検査中止問題だ
11 河野太郎のパフォーマンスがひどい! 行政改革目安箱を私物化
12 安倍首相が隠した原発事故の責任
13 ジャパンライフの広告塔に田崎とNHK島田も
14 葵つかさが「松潤とは終わった」と
15 俳優・伊勢谷友介が自殺した近畿財務局職員の手記を読み危機感表明
16 安倍政権が消費者庁のジャパンライフ立入検査ツブシ、内部文書が
17 自民党のネット誹謗中傷対策メンバーの平井卓也が女性蔑視書き込み
18 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
19 区立中学の性教育に自民党が圧力!
20 「桜を見る会」ジャパンライフ招待問題にマスコミが消極的な理由
1菅政権で「公費不倫」の和泉洋人首相補佐官が“再任、官邸官僚のトップに
2菅義偉首相が使った官房機密費の“ヤミ金”は合計78億円!
3菅官房長官がテレビでもポンコツ露呈!『報ステ』では徳永有美に陰険クレーム
4 安倍前首相はやはり仮病だった!読売のインタビューでケロッと「もう大丈夫」
5安倍首相は本当に病気だったのか? 辞任表明以降一度も病院に行かず
6デジタル担当相・平井卓也は電通と組んでネット情報操作を始めた張本人
7ジャパンライフ山口会長逮捕 焦点は消費者庁の立入検査中止問題だ
8安倍首相が昨晩、フルコースを完食しワイン、ゴルフの約束まで! 
9東京五輪招致をめぐるICC買収に新証拠! 菅首相も賄賂に関与か
10菅首相の叫ぶ「規制緩和」は30年前の流行語
11菅政権の官房長官に決定 加藤勝信厚労相がコロナ対応で見せた無能
12菅義偉“総理”誕生で権力のために不正を働く「忖度官僚」だらけに
13総裁選で自民党がまた新聞社に圧力文書!
14大坂なおみを賞賛し黒人差別に抗議した自民党議員がツイートを削除し謝罪
15大坂なおみの黒人差別抗議マスクに冷ややかなマスコミとスポンサー
16菅内閣が「第三次安倍政権」化! 6月の時点で密約説
17河野太郎のパフォーマンスがひどい! 行政改革目安箱を私物化
18三浦瑠麗が特別講師「N高政治部」で麻生太郎が民主主義否定の暴言
19『バイキング』坂上忍パワハラ報道は政権批判潰しだった!
20乃木坂46歌唱で『セーラー服を脱がさないで』歌詞の女性蔑視に非難殺到!

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄