退位法成立も女性宮家問題は無視! 安倍首相“女性天皇反対”の背景に極右オカルト思想、首相ブレーンは「神武天皇のY染色体を…」と

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

「皇室の安定」を叫ぶ一方、「皇族の人権」を蔑ろにする議論

 結局のところ、あくまで「皇室の安定」を第一に考えるのであれば、論理的には女性宮家創設と女系天皇を認める以外になく、繰り返すが、男系血統主義はただのカルトでしかない。

 しかし、女性宮家・女系天皇を単に認めれば皇室は安泰、メデタシメデタシかというと、それも違うだろう。たとえば、男女同権の立場から女系天皇でなぜいけないのかと素朴に疑義を呈す向きがある。「女性だからダメなのだ!」は明白な男尊女卑の性差別だからもっともだ。ただこの点に関しては、あえて竹田の弁を引いておきたい。

〈女性の権利を理由に女性天皇の正当性を主張する論もある。だが、皇族には、民間人に保障されている人権はほとんどない。選挙権・被選挙権がないことは当然としても、皇族には旅行の自由・住居移転の自由・職業選択の自由・宗教の自由がないばかりか、学問の自由・表現の自由・結婚の自由なども著しく制限される。このような人権がほとんどない世界に、女性の権利など別の人権を持ち込むことに何の意味があるというのだろう。〉(前述「Voice」)

 まあ、竹田は男系血統の歴史の前には人権など無効だと主張したいわけだが、逆に言えば、天皇や皇族は誰がどうみても人間である。そして、ある人がこれだけの権利を奪われているのならば、もう「女系」とか「男系」とか言っている場合ではなく、まして「皇室の安定」を案ずるなど本末転倒だろう。

 女性宮家・女系天皇をめぐる議論では「私が一番皇室のことを考えているのだ!」と言わんばかりの“臣民”らが声を大きくする。安倍首相もそのひとりだ。しかし、なぜか彼・彼女らの不自由については踏み込まない。それは、眞子内親王の結婚内定を伝えるマスコミも同じだ。

最終更新:2017.12.05 01:07

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

退位法成立も女性宮家問題は無視! 安倍首相“女性天皇反対”の背景に極右オカルト思想、首相ブレーンは「神武天皇のY染色体を…」とのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。天皇安倍晋三宮島みつや生前退位皇室の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄