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墜落したオスプレイ「極秘フライトマニュアル」が沖縄沿岸に漂着! 中には大惨事の可能性認める衝撃の記述が
今後の新藤氏および「週刊金曜日」のレポートに期待したいが、いずれにしても、給油時に墜落の「大惨事」につながる問題点があることをマニュアルが認めていたというのは、きわめて重大な事実だ。しかも、オスプレイの危険性を物語る事実はこれだけではない。
昨年には、4月にモロッコで、6月に米フロリダ州で墜落事故が起きている。米国防総省はこの2件ともに人為的ミスで機体そのものには問題はないとしているが、果たして公式発表を信頼できるものなのか。今年に入ってからも、1月31日にイエメン中部で事故を起こし、3人の負傷者が出たと国防総省の報道官が明らかにしたが、発表では「ハードランディング(激しい衝撃を伴う着陸)」との表現にとどまり、詳細は明らかにされていない。
また、最近になって、普天間基地の返還を明記した1996年12月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告について、米側が内部資料でオスプレイの危険性について触れていながら、その直後にオスプレイの表記を削除していたことも判明している。当時、オスプレイは開発段階で、91年6月に試作機が墜落、92年7月には着陸直前に落下し7人が死亡していた(毎日新聞1月30日付)。
記事によれば、米軍が作成し防衛庁と交わした96年11月27日付の文書「防衛施設局のための沖縄県及び地域社会説明の想定問答集」のなかには、「オスプレイの構造は既存のヘリコプターより複雑」「飛行試験中に事故が報告され、開発計画は一時中止されかけた」などと言及されていた。一方「既存のヘリと比べ安全か?」とする想定質問には回答はなかった。この想定問答集のなかで米側は「防衛庁の望ましい回答」としてオスプレイに直接触れないことを「模範解答」としていたという。
そうしたなか、同年12月2日のSACOの最終報告では、「海上施設はヘリコプターとオスプレイ部隊の駐留を支援するよう設計される」と明記されていた「草案」(同年11月22日作成)から一転、「オスプレイ」の文言が削られていた。ここからは、米側と日本政府が普天間のオスプレイ配備計画について、機体の危険性を認識しながら、反発を恐れてSACO最終報告からその存在を抹消したという経緯が見て取れる。
昨年の墜落事故時、安倍政権はかたくなに「不時着水」と言い張って「墜落」を否定したことも同様だが、結局のところオスプレイをめぐっては、その危険性やネガティブなイメージを徹底して排除しようとの意向が日米間で働いている。あらためて問いたいのは、いったい何のための配備なのか、ということだ。安倍政権のいう「国防」の概念が完全に「対米従属」の言い換えであることはいまさら強調するまでもないが、オスプレイを仰ぎ見る国民の命と生活を軽視してまで、アメリカに売り渡したいものなど、本来、あるはずがない。
繰り返すが、「週刊金曜日」がスクープしたフライトマニュアルをみても、オスプレイが危険機種であり、このままでは再び墜落事故をまねくのは火を見るより明らか。惨劇を呼び起こさないため、オスプレイの飛行禁止と配備撤回にむけて、いっそう声を大きくし続ける必要がある。
(宮島みつや)
最終更新:2017.11.16 12:18
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