川島なお美の手術が遅れたのは「がんと闘うな」近藤誠医師の診断のせいだった? がん専門医からも誤診との批判が

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 しかし、この近藤医師のセカンドオピニオンにはがん治療業界から猛反発。なかでも、大場大医師(15年3月まで東大医学部附属病院の肝胆膵外科に所属していた外科医、東京オンコロジークリニック院長)は、「大場大のブログ“セカンドオピニオン”」のなかで、「事の真相は、近藤氏の意見 (オピニオン)に振り回された結果、『治るチャンスを逸してしまった』ということではないでしょうか」と憤るのだ。なお、大場医師は『がんとの賢い闘い方「近藤誠理論」徹底批判』(新潮新書)という本を出している。

「『肝内胆管がん』が厄介なのは、肝臓には豊富なリンパ流があり、そのふるまいはリンパ節転移を非常に起こしやすいということに尽きます。(略)『治癒』を目指すためには、これらリンパの流れを意識した質の高い手術が『肝内胆管がん』には求められるのです」(同ブログ)

 そのうえで、問題なのは、「低侵襲 (ストレス) だからという理由で、平然と『ラジオ波での焼却』が薦められてい」るということだ。

「リンパの流れを意識した手術をすることで、『治癒』できるかどうかが議論されるべき病気なのに、目に見える箇所をなんとなく姑息的に焼いたらいいと、個人の主観でものを言ってはいけないのです。生存利益があるという根拠がない限り、気軽にラジオ波というオプションを提示するべきではありません。放射線治療も然りです」(同ブログ)

「(川島の当初の)条件の『肝内胆管がん』に対して、がんの取り残しなく、しっかり手術を受けるとどれほどの予後が予測されるかご存知でしょうか。
質の高い手術を行うことで有名なジョンズ・ホプキンス大学 (米国)の外科医 Hyder 医師の報告によると、 514例の『肝内胆管がん』を治療した成績をふまえて提案した『ノモグラム』という予後予測解析ツールがあります。
 それを使って予測してみますと (あくまでも、記事情報のみでの予測であることはご了承ください)、近藤氏のもとに訪れた時点で『手術によって3年生存率は80%以上、5年生存率は70%以上』という結果になります。あくまでも予測ですが、診断当初はいくらでも治せるチャンスがあったと言えるでしょう。しかし、近藤氏は、手術は『合併症も含めてバタバタと亡くなっていく』、『メスを入れたところにがん細胞が集まり、急激に暴れ出すことが多々ある』危険なもの、と数字を一切示さないで誇大に恐怖を煽るだけです。それらの根拠は一体どこにあるのでしょうか」(同ブログ)

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