10分のセカンドオピニオン!? 「がんと闘うな」近藤誠医師の放置療法で被害者が続出?

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『医療否定本の嘘 ミリオンセラー近藤本に騙されないがん治療の真実』(扶桑社)

 左乳房に8センチの腫瘤を自覚した50代のとある女性。医師の診断はリンパ節転移のあるステージ3A。専門家から「乳がんのステージ3Aの場合、リンパ節転移はあるが、まだ手術は可能で、積極的治療により治癒する可能性も40~50%ある」という説明を受けるべきだった──。ところが、彼女が初診を受けたのは、ベストセラー本『患者よ、がんと闘うな』の著者・近藤誠医師。近藤医師の説明は、「がんで、余命半年から1年」「手術しても100%死ぬ」として、手術も抗がん剤も勧めず「放置療法」をとることになった。

 7カ月後、がんは10センチ大に膨れ上がり、皮膚を破り出血するほどに。近藤医師の診察を受けると「血なんて出ていない」。信じてくれないので血の付いた下着を見せると、「血ではなく汁だ」と言い、痛みを訴えても鎮痛剤さえ処方してくれない。

 別の病院で抗がん剤治療を受けてがんも6センチ大まで縮小し、手術も可能になったが、再度受診した近藤医師に手術を反対され、再びがんを放置することに。

「初診から3年半後、彼女は私の外来を受診されました。もはやがんは手術できる状態ではなくなっており、多発転移を起こしていました」「最終的に、彼女はお亡くなりになりました」「初診の段階では、手術ができたのですから、初診時に適切な診療を受けていたらと悔やまれます」。そう述べるのは、勝俣範之・日本医科大学武蔵小杉病院・腫瘍内科教授だ。

 7月に発売された勝俣医師による『医療否定本の嘘 ミリオンセラー近藤本に騙されないがん治療の真実』(扶桑社)では、「近藤誠医師は、がん医療の問題点を浮き彫りにしたことは評価できますが、すべてを否定してしまったために、かえって患者さんを惑わせ、現場によりいっそうの混乱をもたらしたことは、大きな問題である」と近藤医師批判を展開するのだ。

 近藤医師といえば、がんの放射線治療を専門とする、乳房温存療法のパイオニア。1988年に雑誌「文藝春秋」(文藝春秋)に「乳がんは切らずに治る」と題する論文を発表以来、「がんは放置せよ。抗がん剤は効かない」「手術は命を縮めるだけ」「検査も不要」と主張するとの持論を展開、マスコミの注目を集めてきた。

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