セクハラやじよりひどい! 週刊誌が塩村議員を”セカンドレイプ”

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
shiomura_140708.jpg
「塩村あやかオフィシャルWEBサイト」より


 海外メディアにも取りあげられるなど、想像以上の広がりを見せた都議会のセクハラやじ騒動。騒動は国会にも波及し、安倍政権の幹部や新聞、テレビなどの大手メディアも、鈴木章浩都議をはじめ、差別的な野次を平気で叫ぶ政治家を激しい調子で非難している。だが、その一方、雑誌ジャーナリズムの世界では奇妙な現象が起きている。鈴木議員らから「早く結婚したほうがいいんじゃないか!」「子供を産めないのか!」とのひどい野次を受けた被害者であるはずの塩村文夏議員の経歴がクローズアップされ、彼女がバッシングの対象になっているのだ。

「実は女の敵だった「美人都議」白いスネの傷」(「週刊新潮」7月3日号)
「「塩村議員」純情可憐の仮面の下」(「週刊新潮」7月10日号)
「涙のヒロイン塩村文夏「華麗なる履歴」」(「週刊文春」7 月3日号)
「塩村文夏議員 奔放すぎる水着Dカップ」(「FLASH」7月15日号)

 7月はじめに発売された主要週刊誌には鈴木議員そっちのけでこんなタイトルが躍った。タイトルから容易に想像できるように、その内容は、塩村議員の過去の経歴を暴露し、貶めるもの。塩村議員は過去にグラビアアイドルや編集者、放送作家をしており、バラエティにも出演したことがあるのだが、それが格好の材料となってしまったのだ。

 例えば「週刊新潮」では、塩村議員が08年、ジャニーズのタレントが司会するバラエティに出演していたときのエピソードを引っぱり出す。

 その際、塩村議員は「同時に何人も愛せますか?」という質問に「全然平気だと思います」と答え、また「男は信用しないの。男の言ってること、半分はウソだから」「彼氏2番手、3番手がいても演じてれば(中略)3日の旅行くらいだったら全然わからないから。バレなかったら、なかったと同じですもん」と発言したらしいのだが、「新潮」はその発言を取り上げて、こう批判するのだ。

「“男性の尊厳”を傷つける発言」「都議会で野次を飛ばしながら名乗り出ない議員連中には“バレなかったら、なかったことと同じ”と言わないのだろうか」

 そして「強い印象を与える“発信力”には感心させられるが、どうやら塩村議員にとって、それはお手の物であるらしい」と皮肉たっぷりにコメント。タレント時代のバラエティ番組でのサービストークと、議会でのセクハラ発言はまったく次元がちがう話なのに、それをわざと同一視することで問題の本質をずらし、今回の騒動を塩村議員の売名行為のごとく、ほのめかすのだ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

セクハラの誕生: 日本上陸から現在まで

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

セクハラやじよりひどい! 週刊誌が塩村議員を”セカンドレイプ”のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ハラスメント塩村文夏政治家の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄