安倍の参院選PR動画をからかうパロディ版がYouTubeにアップも自民党の要求で削除! 今度は特定秘密ver.が大人気に

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 というのも、このパロディ動画、自民党の本家動画がアップされるや否や、「この道を。力強く、前へ。」というタイトルでYouTubeに登場したのだが、速攻で消されてしまったのだ。削除後の動画には、こう説明されている。《この動画は、自由民主党からの著作権侵害の申し立てがあったため削除されました》。

 つまり、自民党は目ざとくパロディ動画を見つけると、著作権を盾に削除要請を出し、パロディ動画を葬ってしまったのだ。さすがは安倍首相の「立法府の長」発言を議事録から消してしまっただけあり、なんでも削除できると思っているのだろう。

 だが、今回の動画はたんなるパクリなどとは違う社会風刺の表現作品であり、公共性も十分にある。さらに、批評や研究、報道などの目的での著作物の引用は著作権法でも認められている。にもかかわらず、自由な批評表現に対して公的な政党が血眼になって権利侵害を申し立てるとは、まさに言論弾圧だ。

 こうした自民党の圧力体質は根っからのものではあるが、しかし、パロディ版のほうもこんなことでは挫けなかった。YouTube上には「特定秘密ver.」なる新たな動画がアップされたのだ。

 この「特定秘密ver.」は、その名の通り、安倍首相が黒で塗りつぶされており、字幕スーパーも黒塗りに。冒頭の「安倍晋三です」という名前や「自民党」の部分にはピー音が被せられている。それはまるで、先の国会で明らかになったTPP交渉過程の黒塗り文書を彷彿とさせるもので、逆に自民党の圧力・隠蔽体質をいかんなく表現してしまっているのだ。

 しかも、22日19時30分現在での「特定秘密ver.」の視聴回数は9369回。一方、先にアップされている本家のほうは3323回で、パロディ版は約3倍も上回っている。

 昨年の「あかりちゃん」動画は、視聴回数の多さやネット上での盛り上がりからニュース番組でも取り上げられ、安保法制の問題を広めることに一役買った。今回もぜひ、この「特定秘密ver.」が、参院選における自民党の「改憲」争点隠し、そして言論弾圧体質を知らしめるきっかけになることを祈りたいものだ。
(大方 草)

最終更新:2017.02.13 07:29

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