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絶対に反省しない男・安倍晋三の「北方領土で100点狙っても0点なら意味ない」「アベノミクス変えるな」発言にツッコミ殺到!
あべ晋三チャンネルより
28日、「桜を見る会」前夜祭問題について、東京地検特捜部は公選法違反と政治資金規正法違反の疑いで東京第1検察審査会が「不起訴不当」と議決した安倍晋三・元首相を再び不起訴とし、捜査が終結した。
だが、これはあまりにも手ぬるい捜査だと言わざるを得ない。公選法違反の容疑については〈食事が会費以上の寄付に当たるとの認識が参加者にあったとは立証できないと判断したとみられる〉(東京新聞28日付)というが、安倍氏側が2016〜2019年のあいだに補填した会費は707万円にものぼり、会計責任者の選任・監督を怠った政治資金規正法違反の容疑にしても前夜祭の収支を記載しなかったその額は約3000万円という巨額だ。毎日新聞29日付の記事では、元刑事裁判官である水野智幸・法政大法科大学院教授が「高級ホテルで5000円という会費は一般的には安く、参加者に補塡の認識があっても不思議ではない。いつもの特捜部の捜査と比べると追及が甘いと感じる」と指摘しているが、まったくそのとおりだろう。
しかも、捜査が終結したからといって安倍は免罪されるわけではまったくない。というのも、安倍はこの前夜祭問題について国会で118回にものぼる虚偽答弁をおこなったにもかかわらず、責任をまったくとっていないからだ。
だが、当の安倍は、自身の犯した重大な犯罪もどこ吹く風。最近では、不起訴が決定する前から頻繁にメディアに登場し、調子づいて安倍政権の失策を正当化する放言を繰り返している。
とりわけツッコミが殺到したのが、北方領土交渉にかんする発言だった。北海道新聞27日付のインタビューで、安倍元首相は2018年の日露首脳会談で、「4島返還」から「歯舞群島、色丹島の2島引き渡し」へ路線転換したことについて、こんなことを言い出したのだ。
「100点を狙って0点なら何の意味もない。到達点に至れる可能性があるものを投げかける必要があった」
開いた口が塞がらない。「50点」を狙っても結局「0点」だったお前が何を偉そうに言っているのか、という話だろう。
安倍の領土交渉は0点以下の大幅マイナス! 北方領土は返還どころかロシアの軍事拠点化
実際、安倍元首相の北方領土交渉はひどいものだった。まず、2016年のプーチン大統領の訪日し安倍の地元・山口県で首脳会談を行った際、安倍首相(当時)は北方領土返還がさも前進するかのように喧伝し、メディアも大騒ぎを繰り広げたが、結局、何も進展せずに終了。
さらに、2018年の日露首脳会談直後には、「(2島引き渡しを明記した1956年の)日ソ共同宣言が基礎」と強調。政府関係者もマスコミに対して「2島は確実に取り戻す、ということだ」と話すなど、あたかも歯舞、色丹の2島返還に向けて前進しているかのように吹聴していたが、会談翌日に当のプーチン大統領が2島について「宣言で、主権がどちらになるかは記されていない」と、引き渡しを完全否定。翌年1月におこなわれた日露外相会談後のラブロフ外相の会見でも、2島返還以前に“主権は我々にある”と念押しされた挙げ句、“北方領土と呼ぶな”とまで言われてしまった。
結局、2島返還どころか「0島返還」のまま、プーチン大統領の詐欺的手口に引っかかって、まったく割に合わない膨大な経済支援を約束させられただけで終わったのである。
しかも、ロシアはその後、択捉島と国後島に艦艇攻撃用ミサイルを配備し、択捉島には高性能な地対空ミサイルを実戦配備するなど軍事拠点化を進めている。
ところが、日本側は、韓国などに対する態度とは対照的に、ロシアのやりたい放題、言いたい放題に対抗しようとしていない。それどころか、それまで毎年、2月7日の「北方領土の日」に政府が新聞各紙に広報広告を打ち〈北方領土は日本固有の領土です〉と宣言していたのに、2019年からは「日本固有の領土」の文言を削除するところまで後退させてしまった。これももちろん、安倍首相の意向を汲んでの措置だ。
先に、安倍の北方領土交渉について「お前も0点だっただろ」とツッコミを入れたが、実際は0点どころじゃなく、マイナスの状況にまで陥らせてしまったのだ。そんな人間が平気で「100点を狙って0点なら何の意味もない」などと言い出すのだから、この男には「恥」という感覚がないのか、と疑いたくなる。
安倍政権下では実質賃金もGDP成長率も散々だったのに「アベノミクスを変えるな」
だが、これ以上にネット上でツッコミが炸裂したのは、26日放送『NIKKEI 日曜サロン』(BSテレ東)での発言だ。同番組において安倍元首相は、岸田政権が掲げる「分配」強化の経済政策について、「社会主義的になっていくのではないかと捉えられると、市場もマイナスに反応する」などと妄想としか思えないようないちゃもんをつけたうえで、こう説教したのだ。
「根本的な方向をアベノミクスから変えるべきではない。市場もそれを期待している」
たしかにツッコミどころが満載すぎだが、なかでも呆れるのは、安倍がこの期に及んでまだ「アベノミクスを変えるな」などと言い募っていることだろう。
改めて断言しておくが、アベノミクスで日本経済がよくなったなんてことは、客観的な事実としてまったくない。
たしかに株価は上がり、円安で輸出企業など一部の大企業は儲かったが、結局、富裕層の金融資産と企業が溜め込む内部留保が急増しただけ。アベノミクスの約8年間で、労働者の賃金はまったく上がらなかった。
それは、労働者の平均賃金から物価の影響を差し引いた「実質賃金」の増減を見れば明らかだ。厚労省の発表では2013年がマイナス0.7%、2014年がマイナス2.8%、2015年がマイナス0.8%、2016年がプラス0.8%、2017年がマイナス0.2%、2018 年がプラス0.2%、2019年がマイナス1.0%。第2次安倍政権のうち、コロナの影響があった2020年を除く2019年までの7年間で賃金が上昇したのは、2016 年と2018年だけ。あとは全部マイナスで、差し引きすると5%近くも減っているのだ。
しかも、2018年のプラスは、厚労省がこっそり統計手法を変更して数値をかさ上げしたアベノミクス偽装だったことが判明。以前の統計手法だと、マイナスになっていたことがわかっている。
ちなみに、民主党政権下では、2010年の実質賃金がプラス1.3%、2011年はプラス0.1%、2012年がマイナス0.9%で、トータルで0.3%プラス。統計偽装をそのまま修正しなくても「悪夢の民主党政権」よりもはるかにひどい数字ということになる。
アベノミクス下での日本の賃金の低さは、国際比較でも明らかだ。OECD(経済協力開発機構)が購買力平価ベースの各国の平均賃金を定期的に調査しているが、各国がこの10年で軒並み賃金を上昇させているのに、日本だけが横ばい。その結果、2015年には韓国にも抜かれ、2020年にはOECD35カ国中22位にまで落ち込んでいる。
岸田政権のお粗末な分配政策に「社会主義的」と誇大妄想的イチャモン
賃金がこんな状態では、当然、景気がよくなるわけがない。安倍政権の8年間では、消費支出もほとんどがマイナス。アベノミクスは物価2%アップというインフレターゲット政策をとっていたが、物価上昇率の目標は達成できないままだった。
安倍は首相在任時、GDPが成長しているとやたら吹聴していたが、第2次安倍政権が始まってからコロナ前までの7年間の平均GDP成長率を計算すると、実質でわずか0.9%でしかない。小泉政権は1.0%、民主党政権は1.5%だから、安倍政権の成長率はこの20年で最低なのだ。しかも、このGDPも安倍政権になってかさ上げ偽装していたことが発覚している。
改めて言っておくが、アベノミクスは8年間で前代未聞の規模の金融緩和をやり、マネタリーベースは4倍にまで膨れ上がらせているのだ。その結果が、数字をかさ上げしても民主党時代より低い成長率。ようするに、アベノミクスという世紀の愚策は、いくら金を市場にじゃぶじゃぶ流しても、労働者の賃金を上げない限り、景気は良くならないことを証明してしまったのである。にもかかわらず、まだ「アベノミクスを変えるな」とは……。
しかも、安倍はこのインタビューで、自分の政策を正当化するだけでなく、岸田首相に「分配」をやめるよう圧力をかけているのだから、開いた口が塞がらない。
だいたい、岸田首相が実行した分配政策は、保育や介護の職員の収入を3%程度、月9000円引き上げるという“雀の涙”に過ぎない。賃上げに積極的な企業を減税する賃上げ促進税制にしても、中小企業の7割は赤字の状況で法人税を納めていないため、専門家からもその効果を疑問視されている。
こんな「分配」とはとても言えないようなお粗末なシロモノにまで「社会主義的」などという誇大妄想的レッテルを張るとは、「金は企業と富裕層だけに回せ」「貧乏人にはビタ一文金を出すな」と言っているも同然ではないか。
もはやバカにつける薬はない、と言いたくなるような安倍元首相の傍若無人ぶり──。そういえば、今月16日には森友公文書改ざん問題で自殺に追い込まれた赤木俊夫さんをめぐる国家賠償請求訴訟で国側が認諾し、安倍官邸の関与という真相解明を税金によって蓋をするという露骨な「安倍隠し」がおこなわれたばかりだが、そんななかでも安倍元首相はクリスマスイブの24日に自身のYouTubeチャンネル「あべ晋三チャンネル」にピアノを演奏する動画を投稿する始末だった。
今回、「桜を見る会」前夜祭問題で再び不起訴となったことにより、来年は「3度目の総理返り咲き」に向けてさらに増長し、暴走が加速すると思われる安倍元首相。責任を何ひとつ取らせることなく、このまま、この男を放置していいのか。
(編集部)
最終更新:2021.12.30 04:31
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