安倍の謀略機関・内調トップの北村滋が日本版NSC責任者に! 映画で松坂桃李が演じたあの謀略が安全保障で駆使される恐怖

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国家安全保障局局長に就任する北村氏(内閣官房HPより)


 いったい何なのだ、この人事は……。今月の内閣改造で、国家安全保障局の谷内正太郎局長が退任し、その後任に、内閣情報調査室(内調)のトップ・北村滋内閣情報官が就任することが明らかになった。

 国家安全保障局の局長といえば、安全保障や防衛、外交政策の重要方針を決める国家安全保障会議(日本版NSC)の事務局トップ。防衛計画の大綱、さらには安保法制が定める武力攻撃事態や重要影響事態など、自衛隊の海外での武力行使についても、この国家安全保障会議で検討される。

 こうした国際的な重責を担う国家安全保障局長はこれまで、当然だが、外務省出身の谷内正太郎氏が務めてきた。しかし、今回、就任する北村氏は、警察庁の公安部出身、今も”日本のCIA”と呼ばれる内閣情報調査室のトップで、外交や防衛とは直接関係がない。

 こんな人物がNSCの事務方責任者に座ることになったのはもちろん、北村氏が安倍首相のお気に入りだからだ。

 安倍首相は第1次安倍政権で首相秘書官に就任した北村氏に全幅の信頼を寄せ、側近中の側近として重用してきた。とくに第2次政権で内閣調査室のトップに就任させてからは、まるで私兵のような役割を担わせてきた。内閣情報官の首相への定例報告は週1回程度だったのだが、北村氏はほぼ毎日のように首相と面会。そして、世論誘導や野党攻撃、さらには特定秘密保護法や共謀罪の成立に向けた根回しなどにも暗躍してきた。

 そういう意味では、北村氏の国家安全保障局長就任は、安倍首相お得意のお友達人事の極みというしかないが、しかし、この人事が問題なのはそれだけではない。北村氏によって、NSCが謀略情報の横行する機関となり、その結果、日本が戦争に巻き込まれる危険性さえあるのだ。

 これは、オーバーな話ではない。事実、北村氏は“官邸のアイヒマン”という異名のとおり、内調を謀略機関に変えてしまった人物なのだ。

 2カ月ほど前に公開され、大きな話題になった東京新聞・望月衣塑子記者原案の映画『新聞記者』。この映画では、松坂桃李扮する主人公の率いる内閣情報調査室が、政権のためにさまざまな謀略を仕掛けるシーンが描かれていた。たとえば、政権御用記者に性的暴行を受けたことを告発した女性があたかも野党議員と繋がっているかのようなデマチャート図を作成するシーン、政権の方針に逆らう文部官僚の女性スキャンダルを公安に調べさせ、メディアにリークするシーン、政権の秘密を知っている官僚を監視するシーン、さらには、政権が敵視する人物の悪口をネットに書き込ませたり、官邸前のデモ参加者の身元を洗い出すシーン……。
 
 恐ろしくなるような警察国家ぶりだったが、これらの大半はフィクションではなく、事実に基づいたものだ。内閣情報調査室は、もともと国家や国民のために必要な内外の情報を収集・分析する部署だったのが、北村氏が内閣情報調査官に就くと、その性格が一変。安倍政権批判へのカウンター情報や、政権と敵対する野党や官僚、メディア関係者に対してスキャンダルやデマを流すなど、安倍首相のための謀略機関としての役割がメインになったのだ。

前川喜平文科次官の「出会い系バー通い」報道も公安と内調が仕掛けたものだった

 たとえば、2014年、小渕優子衆院議員や松島みどり衆院議員など、当時の安倍政権閣僚に次々と政治資金問題が噴出した直後、民主党(当時)の枝野幸男幹事長、福山哲郎政調会長、大畠章宏前幹事長、近藤洋介衆院議員、さらには維新の党の江田憲司共同代表など、野党幹部の政治資金収支報告書記載漏れが次々と発覚し、政権の"広報紙"読売新聞や産経新聞で大きく報道された。実は、この時期、内調が全国の警察組織を動かし、野党議員の金の問題を一斉に調査。官邸に報告をあげていたことがわかっている。

 また、その翌年の2015年、沖縄の米軍基地問題で安倍官邸に抵抗している翁長雄志・沖縄県知事をめぐって、保守メディアによる「娘が中国に留学している」「人民解放軍の工作機関が沖縄入りして翁長と会った」といったデマに満ちたバッシング報道が巻き起こったが、これも官邸が内調に命じてスキャンダル探しを行い、流したものと言われている。

 ほかにも、2016年に浮上した民進党(当時)の山尾志桜里政調会長のガソリン代巨額計上問題や、民主党代表候補だった蓮舫氏の二重国籍疑惑、SEALDsをはじめとする安保反対デモ、「イスラム国」人質殺害事件での人質のネガティブ情報などにも、内調の関与がささやかれた。

 いや、野党や反対勢力だけではない。映画『新聞記者』にもあったように、北村氏率いる内調は“安倍の私兵”として、官僚や自民党員の監視も行っている。2017年には韓国・釜山総領事だった森本康敬氏が更迭されたが、これは森本氏がプライベートの席で慰安婦像をめぐる安倍政権の対応に不満を述べたことを内調がキャッチ。官邸に報告した結果だったと言われる。

 また、2017年、「総理のご意向」文書を"本物"だと証言した文科省元事務次官の前川喜平氏に対して仕掛けられた「出会い系バー通い」スキャンダルも、映画とまったく同じで、もとは公安が調査してつかんだものだった。このとき、前川氏に脅しをかけたのは、やはり公安出身の杉田和博官房副長官だったが、読売新聞や週刊誌に情報を流したのは、北村氏率いる内調だったと言われている。

 驚いたことに、内調の謀略は同じ与党の自民党議員にも向けられていた。昨年の自民党総裁選で、内調のスタッフが全国で票の動向や“演説でウケるネタ”などを探っていただけでなく、安倍首相の対立候補だった石破茂衆院議員の言動の“監視”も行ない、官邸に報告をあげていたという。

NSCの事務方トップになった北村氏は山口敬之の事件もみ消しにも関与

 さらにきわめつけは、映画のモチーフでもあった、安倍官邸御用達ジャーナリスト・山口敬之氏による伊藤詩織さんへの「性暴行」もみ消し疑惑への関与だ。

 周知のように、この問題は2017年に「週刊新潮」(新潮社)がスクープしたのだが、記事が掲載されると知った山口氏が北村内閣情報官にもみ消し相談を行なっていた疑惑が続報で暴かれてしまったのだ。

 きっかけになったのは、山口氏が「北村さま」という宛名で〈週刊新潮より質問状が来ました〉〈取り急ぎ転送します〉と書いたメールを「週刊新潮」編集部に誤送信したためだった。北村氏は「週刊新潮」の直撃に「お答えすることはない」といっただけで否定しておらず、「北村さま」が北村氏であることは間違いないだろう。

 しかも、山口氏が「週刊新潮」に誤送したメールに、なんの挨拶や前置きもなかったことなどから、山口氏と北村氏は以前から非常に近しい関係にあり、かなり前からこの問題について相談していたこともうかがえた。

 いずれにしても、北村氏は内調をこうした安倍政権や応援団を利する謀略を主任務とする「安倍様の私的諜報機関」に変えてしまったのだ。

 そして、安倍政権はそんな人物を、今回、国家安全保障局のトップにあてようというのである。

「もともと、NSCは安倍首相が第一次政権の時に立ち上げようとしたもので、その手足となって動いたのが、当時、首相秘書官だった北村氏だったのです。北村氏は当初から、国家安全保障局を公安の支配下に納めようと動いていたのですが、結局、初代局長のポストは外務省に取られてしまった。しかし、第二次政権で安倍首相に私兵として尽くした結果、めでたく、NSCを手に入れたというわけです」(官邸担当記者)

北村の謀略で、CIA偽情報でイラク戦争起こした米国と同じ事態が

 しかし、前述したように、NSCは自衛隊の海外派兵、集団的自衛権の行使容認条件などで首相が諮問にはかる組織で、国家安全保障局長はその補佐にあたる。今度は、北村氏が安全保障や集団的自衛権行使をめぐって、内調の時に駆使した謀略をはかるということなのだ。

 これは決して妄想ではない。実際、米国でブッシュ大統領がイラク戦争を引き起こした口実になったのは、CIAが「フセイン政権が大量破壊兵器を保有している」という偽情報をあげたことだった。

 同じように、日本版CIAトップだった北村氏が、自衛隊に海外で武力行使させたい安倍首相の意向を受け、NSCを舞台に武力攻撃事態や重要影響事態をめぐる恣意的な情報を出す、そんな可能性は決して低くないだろう。

 これは、まさに謀略によって、日本が戦争に巻き込まれてしまうということを意味している。いまのところマスコミはベタな伝え方しかしていないが、もっとこの人事の危険性を追及するべきではないのか。

最終更新:2019.09.09 02:29

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