見城徹社長が佐藤浩市攻撃と実売部数晒しの渦中、首相公邸で安倍首相と会食!? 見城社長の最大の問題は権力との癒着だ

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AbemaTV『徹の部屋』より


『日本国紀』(百田尚樹)を批判した作家・津原泰水氏の文庫本出版中止問題で、津原氏の実売部数を晒すなどの暴挙に出た見城徹・幻冬舎社長だが、さすがに白旗をあげざるをえなかったようだ。19日深夜にはTwitterを閉鎖。20日には、AbemaTVでもっていた冠番組『徹の部屋』で改めて津原氏に対して謝罪したうえ、同番組の終了を宣言した。見城氏としては個人的な言論活動を一旦やめることで“けじめ”を示したつもりなのだろう。

 しかし、見城氏は実売晒しについては謝罪しているが、同社が津原氏の『日本国紀』批判を抑え込もうとして、その文庫本を最終的に出版中止にした問題については、なんの謝罪もしていない。本来は、この表現の自由の侵害こそが今回の騒動の本質であるにもかかわらず、だ。

 さらに、見城氏にはもうひとつ、批判されるべき大きな問題がある。それはほかでもない、安倍首相との“癒着”だ。

 そもそも見城氏といえば、第一次政権放り出し後、野にくだった安倍氏と急接近。首相再就任にも大きな貢献をしたことで知られる。安倍氏とは行きつけのスポーツクラブで知り合ったという見城氏だが、その後、急速に親しくなり、2012年には首相に返り咲くための応援団を買って出る。そして、自民党総裁選前には『約束の日 安倍晋三試論』(小川榮太郎/2012年9月)を自社から刊行し、大々的に新聞広告を打つなどして安倍首相を援護射撃した。大規模な広告展開を仕掛け、ベストセラーに仕立てる手法は幻冬舎商法と揶揄される戦略だが、それが成果をあげたのか本はベストセラーに。安倍は首相への返り咲きに成功した。

 実際、安倍首相自身、「ここまでこれたのは見城さんのおかげだ!」と発言している。この発言は、2013年9月に見城氏が主催した若手IT経営者たちとの食事会で出たものだったが、第二次政権発足以降、この会に限らず見城氏は積極的に自分の人脈と安倍氏を引き合わせている。見城氏が安倍首相との間をとりもったひとりが、テレビ朝日の早河洋会長だ。

 さらに一方で、前述の小川榮太郎氏や百田尚樹氏、山口敬之氏ら安倍応援団の著書を節目節目で出版し安倍政権をアシストし続けてきた。今回の部数晒しツイート問題の発端になった百田氏の『日本国紀』も、その本質は安倍改憲を後押しするプロパガンダ本だ。
 
 まさに“べったり”という表現がぴったりな応援団ぶりだが、この癒着が問題なのは、見城氏がただの出版社社長ではないからだ。見城氏はテレビ朝日の放送番組審議会の委員長も務めており、同局の報道番組に睨みを利かせてきた。

 実際、見城氏は『報道ステーション』に対して審議会で「政権批判だけでなく評価もすべき」という趣旨の発言をしたと報道されたこともあるし、その後、『報ステ』や『羽鳥慎一モーニングショー』などテレビ朝日のさまざまな報道・情報番組で政権に批判的な出演者が降板させらたり、政権批判報道が減った背景にも関係していたのではないかといわれている。

 時の権力者とべったりの人物が番組審査などすれば、放送の独立、報道の自由なんて保てるはずがない。裏で特定の政治勢力とつながっている人物を「放送番組審議会委員長」の職に就かせてチェックさせるというのは、それこそ放送法違反ではないのか。

佐藤浩市を攻撃した3日後、実売部数晒しをする前日、安倍首相と?

 しかも、見城氏の安倍首相へのすりよりは、時を経るにつれてどんどん露骨になっている。2017年衆院選の際には告示日2日前、『徹の部屋』に安倍首相を生出演させ、「すごくハンサムですよ。内面が滲み出ているお顔ですよ」などと歯の浮くようなヨイショを連発。AbemaTVはテレ朝が40%を出資するネット放送局だが、見城氏は一方でテレ朝の番組審議会委員長をつとめながら、系列のネット番組で“放送法逃れ”の露骨な安倍PRをやってのけたのだ。

 また、先日、実売部数晒しの少し前には、映画『空母いぶき』で総理大臣役を演じた佐藤浩市に“安倍首相を揶揄した”と言いがかりをつけた。佐藤はこれまでの役柄や映画での役作りについて語っただけだったが、百田氏や阿比留瑠比氏ら安倍応援団とともに発言を歪曲して騒ぎ、〈最初から首相を貶める政治的な目的で首相役を演じている映画など観たくもない〉と攻撃。“安倍首相の親衛隊”ぶりを見せつけたのである。

 もっとも、この佐藤浩市への攻撃については、ネットでは「安倍応援団の誤爆、切り取り」との批判が殺到、爆笑問題などからも「またうるさいね、あの親父たちは。佐藤さんがちょこっと言ったことをヘンなふうに自分なりに解釈してさ。ギャーギャー騒ぐんだな」「安倍さんをチョットでも悪く言うとワーッみたいなね」とからかわれる始末だった。

 しかし、当の見城社長はこうした状況になんの恥も感じていなかったらしい。実はこの騒動の最中も、見城社長は安倍首相と密かに会い、会食していた可能性が高い。

 それは5月15日夜のこと。見城社長がTwitterで佐藤浩市を攻撃した3日後、津原氏の文庫本出版中止問題で批判を受けて〈訴訟するのは気が進まないが、訴訟するしかなくなる〉と強気のツイートを投稿した当日、そして、津原氏の実売部数晒しをする前日のことだ。

首相公邸から出てきた「黒いアルファード」は幻冬舎の社用車だった

 新聞各紙が報じている「首相動静」を見ると、5月15日、安倍首相は午後7時頃からの赤坂の寿司屋で秋山光人日本経済社特別顧問らと会食を早々に切り上げ、7時30分には公邸に戻った。その後には「末延吉正東海大教授らと食事」と記されている。

 ちなみに、末延氏といえば、安倍首相の地元山口の後援企業の御曹司からテレ朝の政治部長になった人物で(その後に退職)、現在もテレ朝の『大下容子ワイド!スクランブル』などでコメンテーターを務め、安倍首相を擁護しまくっている典型的なマスコミ内の政権応援団の一人だ。末延氏の会食だけでも大いに問題ありだが、この食事に、どうやら見城社長も同席していたらしいのだ。

 しかし、前述したように、首相動静には「末延氏“ら”」とあるだけで、見城氏の名前はない。全国紙の官邸詰め記者が当日の状況をこう解説する。

「首相動静は報道各社の総理番が一日中、総理に張り付いて報じるわけですが、首相官邸(公邸)には番記者たちが目視できないように首相と面会できる“ルート”が存在し、“面会はあったと思われるがそれが誰だかわからない”ということがしばしば起こる。その場合は、官邸スタッフに確認をとって、非公式に名前や素性を教えてもらうわけです。15日夜のケースもそうで、入った時はまったくわからなかった。ところが、夜10時、公邸から黒いアルファードが出てきたので“誰かと会っていたたようだ”となった。すると、一人は末延さんだと公表したんですが、もう一人については『中小企業の社長だ』としか言わず、最後まで明かそうとしなかった。周辺からは『食事会を主催したのは見城社長』という情報もあったんですが、官邸が頑として名前を明かさなかったため、活字にできなかった」

 しかし、見城氏の同席はひょんなことから確度の高い情報がとれた。それは、15日夜10時6分、首相公邸から出てきた「黒いアルファード」だ。首相番記者はこういう場合、必ず車のナンバーを控えている。そして、本サイトの記者がそのナンバーを入手し、渋谷区千駄ヶ谷にある幻冬舎本社に確認に行ったところ、駐車場にまさにそのナンバーの車が停めてあったのだ。

 「中小企業の社長」という官邸のレクチャーと考え合わせると、この日、見城社長が安倍首相との食事会に同席していたというのはほぼ間違いないだろう。

首相官邸は本サイトの直撃に「ご回答できません」の一点張り

 それにしても、首相動静から、見城氏の名前だけが隠されているのはいったいなぜなのか。当初は、佐藤浩市を安倍首相に成り代わって攻撃したことに“お褒めの言葉”でももらうための食事会だったため秘密にしたのか? と穿った見方をしたが、そういうことではなさそうだ。

 というのも、見城氏は第二次政権発足当初こそ、首相動静に名前が何度か出てきていたが、2014年7月を最後に、一切、首相動静に載らなくなったからだ。見城社長と安倍首相が会わなくなったわけではない。例の“組閣ごっこ”など、見城社長が安倍首相と頻繁に面会していることは明らかだ。にもかかわらず、首相動静には載らないのである。

 そこで、官邸に対して、15日夜に見城氏が公邸を訪問した事実の確認と、名前を伏せた理由を問いただしてみた。しかし、帰ってきた答えはこうだった。

「総理が誰と面会したなどについてはわかりません。報道の首相動静を見てもらうしかない。そもそも報道室の業務に含まれていませんので、そうした面会は記録しておらず、逐一メモにとる等も行っておりません」(官邸報道室担当者)
「総理がひとりひとり誰と面会したかということについては回答できません。なお、警備都合上、入館のための訪問予約届は管理しますが、その一日の業務が終わり次第破棄しています。また、仮に破棄前であっても、個人情報ですので入館記録についてはお答えしません」(官邸事務所担当者)

 見ての通り、「記録していない」「お答えできない」の一点張りである。言っておくが、総理大臣は一国の政治の最高権力者であり、いつ、どこで、誰と会っていたかという事柄は、当然、公共の正当な関心事であって隠されることなどあってはならない。いったい、官邸は国民の知る権利を何だと思っているのだろうか。

 しかも、この訪問者の名前を一律で明かしていないという回答は、ただの建前にすぎない。官邸担当記者が語る。

「官邸は訪問者本人、もしくは安倍首相から名前を伏せろ、という指示がない限り、訪問者の素性を教えてくれることが多い。もちろん非公式にですが。つまり、見城氏の場合は、ある時期から完全にシークレット扱いになっているということでしょう」

テレビ朝日の番組審議委員長を辞任する動きはなし!

 では、なぜ、見城氏がシークレット扱いになっているのか。それはおそらく、見城社長が前述したように、テレビ朝日の放送番組審議会の委員長を務めていることと関係があるのではないか。

 実は、安倍首相と関係の深い見城氏がテレビ朝日の番組審議委員長をやっていることに、批判の声が上がり始めたのが2014年の後半。翌年には週刊誌でも見城氏がテレビ朝日の番組審議委員会で圧力をかけたという報道がなされた。これは、首相動静に見城氏の名前が載らなくなっていった時期とほぼ一致する。

「ネットなどでも、安倍首相と会食を繰り返す応援団がテレビ朝日の番組審議委員長を務めているのはおかしいという批判が上がりました。そのため、面会の事実を伏せるようにしたんじゃないでしょうか。番組審議委員長の椅子というのは見城氏にとっても、安倍首相にとっても、世論操作のために最も利用価値のあるものですから」(週刊誌記者)

 もっとも、その後、安倍一強体制がさらにエスカレート。安倍政権の横暴やお友だち優遇がまかり通るようになるにつれ、見城社長も安倍首相との関係を隠そうとしなくなり、『徹の部屋』やTwitterで露骨に安倍首相との関係を誇示するようになった。

 今回の佐藤浩市攻撃や実売部数晒しはまさにその驕りの結果だと言えるだろう。

 見城社長は結局、その露骨な言動によって批判の集中砲火を浴び、Twitter閉鎖と『徹の部屋』の終了に追い込まれた。

 だが、だからといって、見城社長が安倍首相の“名代”として、メディアに影響力を行使する状況は変わったわけではない。Twitterと『徹の部屋』は終了するが、テレビ朝日の番組審議委員長を辞任するという動きは聞こえてこないからだ。

 これからはむしろ、安倍首相との関係は水面下に隠されるかたちで、巨大メディアに隠然とした力を発揮していくのだろう。本サイトは引き続き、幻冬舎・見城徹社長の動向を注視していくつもりだ。

最終更新:2019.05.21 11:31

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