“ショーンK経歴詐称騒動”のフジ新番組が起用したモーリー・ロバートソンはショーンよりもっとヤバい!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
seanmorley_160320.jpg
上「ショーンK公式モバイルサイト」/下モーリー・ロバートソンの公式サイト「Office Morley」より


 ショーン・マクアードル川上氏に経歴詐称が発覚し、スタート前から“メインキャスター降板”という異例の事態となった、フジテレビ夜の新情報番組『ユアタイム〜あなたの時間〜』。後任が誰になるかが注目を集めるなか、昨日3月19日、フジテレビが新たな出演者を正式発表した。

 そのひとりが、日米ハーフのラジオDJ、モーリー・ロバートソン氏(53)。ショーン氏のハーバードビジネススクールに続き、またもやハーバード大学卒業という肩書きが気になるところ。一応、2〜3日前に自身のツイッターで卒業証書をアップしているように、どうやら今度はホントに卒業しているらしい。

 それにしても、フジテレビはなぜこんなにハーバード大ブランドにメロメロなのか……とあきれるが、しかし、実はこの人選、そんなふうに笑って済ませられるものでもない。

 問題は、ロバートソン氏のスタンスだ。実はこのロバートソン氏、自分では「国際ジャーナリスト」を名乗ってはいるものの、その実体はおもにツイッターやニコニコ動画などで安倍政権への反対意見や左翼を熱心にディスりまくっているネトウヨまがいの人物なのだ。

 たとえば、昨年秋には、雑誌の連載でこんなことを語っている

〈気になるのは、安倍政権を批判する人たちの奥底に見える“リーダーアレルギー”です。〉
〈日本ではなぜリーダーや有能な専門家より「一般人」が強いのか? 確かに一般人の視点も大事ですが、いくらなんでも比重がおかしい。テレビでも、まったく政治をわかっていないタレントや文化人がリーダーを感情的に叩くことが許される。どんなに破綻した論理でも、ネット上では同じく“リーダー嫌い”な人々がそれを称賛し、拡散する。あろうことか、知識人といわれる人たちまでもがそこに迎合する。まさに衆愚です。〉(「週刊プレイボーイ」15年9月7日号/集英社)

“タレントや文化人がリーダーを感情的に叩くのが日本の特徴って、ロバートソン氏は自分の母国のアメリカのテレビや新聞を見たことがないのか、とツッコミたくなるが、それはともかく、唖然とするのは、その語り口だ。「愚民どもは安倍サマを批判するな」と公言するかのようなこの態度には、いったいお前は何様なのか、と言いたくなる。

 しかし、この“上から目線”こそがロバートソン氏の特徴なのだ。たとえば、昨夏の安保法制反対デモで注目を浴びたSEALDsに対しても、ロバートソン氏は同じ「週プレ」の連載でこんなことを語っていた。

〈「SEALDs」という政治アクション。「若い人が戦争法案に反対の声を上げた」という文脈で、メディアは好意的に取り上げてますが、率直に言って、彼らの運動には決定的に知性がかけている。反原発運動が「原発の上に成り立ってきた日本の繁栄」という苦々しい現実を無視したように、彼らは目の前にある「軍事リスク」に言及しない。〉(「週刊プレイボーイ」15年8月17日号)

 あのね、SEALDsはじめ安保法制に反対している人たちは軍事リスクに言及していないのではなく、安保法制で軍事リスクは解消できないし、むしろ高まると主張していたのだよ。しかも、日本の繁栄は原発の上に成り立ってきたとか、いったいこの人は何を見ているのだろう。こんな根拠のない妄言、短絡思考を恥ずかしげもなく開陳しておきながら、ロバートソン氏は相手に平気で「知性が欠けている」と平気で言ってしまうのだ。原発については、ロバートソン氏はこんなことも言っている。

〈「脱原発」という発想は、再生可能エネルギーですべての電力を賄うにせよ、海底ケーブルで電力を輸入するにせよ、現実的には難しいことをできるかのように思い込ませるような、一種の言葉の魔術に近い。(略)脱原発という騒動は、「脱科学」という言葉に置き換えられると思います。〉(「週刊新潮」15年7月30日号/新潮社)

 こちらも、再生可能エネルギーですべて、とか海底ケーブルで輸入だとか、誰も主張していない計画をもちだして、「現実的には難しい」とドヤ顔で語り、「脱原発」を「脱科学」だと決めつける同じパターン。しかも、この記事、電力会社の司令塔的業界団体・電気事業連合会が提供したパブ記事なのだ。自分は原子力ムラからお金をもらっておいて、「脱原発が脱科学」などとエラソーに語っているのだから、“上から目線”に加えて“恥知らず”という称号も加えてあげたくなる。

 この2つの文章からもわかるように、何か頭よさげに意味ありげなことを語っているロバートソン氏だが、実際は安全保障やエネルギー問題に具体的な知見をもっているわけではない。これは、他の発言も同様で、どれを見ても中身のある政策分析や提言などはほとんど語っておらず、ひたすら政権や体制を批判する意見を腐し、攻撃しているだけなのだ。

 きわめつけの映像がある。安保法制が国会で審議されている最中、15年7月21日放送のニコニコ生放送で、ロバートソン氏は日本共産党の「ストップ戦争法案 憲法違反は許しません」というタイトルのビラを読み上げながら、こうはしゃいでみせた。

「ひらがなで『じゅうりん』ってのが、いかにも左っぽくて最高!」
「またこの『つうじて』が(ひらがなで)、何これ? もしかして日本語があまり分からない人とか、日本で働いてる外国の人にもなんか頑張ろう!みたいな感じ? (ひらがなで)『うきぼりに』っていうのもまたすごいです(笑)」

 ここまでくると、いったい何をツッコんでいるのかさえわからない。あえてロバートソン氏風に言うなら、「共産党のビラのひらがな表記だけでここまで大はしゃぎできるなんて、いかにもネトウヨっぽくて最高!」と言うしかない。

 いや、そういう意味では、ロバートソン氏は「ネトウヨ」ですらないだろう。その根っこあるのには、特定の政治主張ではなく、「俺は頭がよくていろんなことをわかっているが、お前らはバカだ」という極度のエリート意識だ。そして、その「俺は頭がいいエリート」であることを証明するために、ひたすら左翼や反原発をバカにしてみせる。

 しかも、ロバートソン氏がトホホなのは、その「俺は頭がいいエリート」の根拠が、結局、フジテレビも飛びついた“学歴”しかないことだ。

 ロバートソン氏は自身の公式サイトのプロフィールで、自分の“華麗なる学歴”をこれ見よがしにひけらかしている。

〈1981年に東京大学とハーバード大学に同時合格する。日本語で受験したアメリカ人としてはおそらく初めての合格者。東大に加えてハーバード大学、MIT、スタンフォード大学、UCバークレー、プリンストン大学、エール大学にも同時合格。東京大学を1学期で退学し、ハーバード大学に入学。電子音楽とアニメーションを専攻。アナログ・シンセサイザーの世界的な権威に師事。1988年、ハーバード大学を卒業〉

 名だたる名門校に「合格」したのは結構なことだが、しかしいい歳こいて、“入試合格履歴”を自慢するのってどうなんだろう。そもそも、入学しただけでは評価されないアメリカの大学の合格歴を自慢すること自体、日本的な価値観丸出しで、グローバリズム感覚のなさを証明していることにならないか。というか、日本でも自分のHPに「おれは東大にも慶應にも早稲田にも受かった」なんて恥ずかしい合格自慢を書いている評論家やジャーナリストを見たことがない(唯一は、俺は朝日もNHKも受かったとか言っている池田信夫くらいか)。なんだろう、この異常なまでの学歴へのこだわりは。

 実は、ロバートソン氏がそもそも、はじめて注目を集めたのも、1981年、「東京大学とハーバード大学に同時合格した」ときのことだった。「日本語受験したアメリカ人ではじめて東大(理Ⅰ)に現役合格、さらにハーバード、MIT、イェールなど複数のアメリカの名門大学にも合格した、天才少年」として週刊誌やテレビなどを賑わせた

 しかし、そのあと、ハーバードで「アナログ・シンセサイザーの世界的な権威に師事」しなから、アメリカでアーティストとして名を上げるでもなく、日本に帰国。その後、ラジオDJをやったり、ジャーナリスト活動をやったりと「マルチ(笑)」な活躍をするようになるが、いつもついて回っていたのが、この華麗なる「学歴」と「合格歴」だ。

 たとえば、1991年に文藝春秋から出した本のタイトルは『ハーバードマン』。2001年に『情熱大陸』(TBS系)で取り上げられたときも、「1963年 ニューヨーク生まれ 父・米国人医師 母・日本人ジャーナリスト」「1981年 東京大学 ハーバード大学 MIT イェール大学 プリンストン大学 スタンフォード大学 カリフォルニア大学バークレー校 計7大学に現役合格」と、これでもかという感じでその合格歴がテロップで紹介されている。

 そして、今もあいかわらず、数十年も前の学歴を後ろ盾に、上から目線で“愚民批判”をしているというわけだ。

 そういう意味では、学歴を詐称していないというだけで、ロバートソン氏の本質は学歴で自分をコーティングし、ブランド価値を高めてきたショーンK氏と変わりがない。いや、自分のエリート主義を満たすために政治的主張をしているぶん、ショーン氏より悪質かもしれない。

 しかし、だとしたら、改めてうんざりさせられるのが、“ショーンK騒動”を引き起こしながら、“ハーバード卒”という肩書きに引っ張られてこういう人物を起用してしまうフジテレビの体質だ。しかも、このラジオDJは「愚民どもは安倍サマを批判するな」と公言する人物でもある。

 裏でコネ社員ばかり集めて政権と癒着し、番組でも政権応援と選民意識をあからさまにしようとしているテレビ局のグロテスクな姿を見ていると、絶望的な気持ちになってくるが、しかし、唯一の救いは、前述したように、この“アメリカ人エリートDJ”に知見がまったくないことだ。“ショーンK騒動”のドタバタの上に、この出演者じゃ、おそらく、放送が始まったらすぐに馬脚を現し、あっという間に視聴者に見放されるだろう。

 そういう意味では、バブルを忘れられないカンチガイ企画を連発して低視聴率にあえぐフジテレビと、今も“ハーバード卒”の華麗なる学歴にすがり続けるモーリー氏は、ぴったりの組み合わせというべきなのかもしれない。
(宮島みつや)

最終更新:2017.11.24 09:08

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

“ショーンK経歴詐称騒動”のフジ新番組が起用したモーリー・ロバートソンはショーンよりもっとヤバい!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ショーンKフジテレビモーリー・ロバートソン学歴宮島みつやの記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 岡村隆史が『PRODUCE 101』で韓国人練習生にセクハラ・差別連発!
2 英軍ラグビーチームの靖国訪問にイギリスで批判殺到、大問題に!
3 安倍首相がTwitterでも台風被害を無視しラグビーW杯に大はしゃぎ!
4 安倍内閣大臣と暴力団の密接交際発覚も不問状況にほっしゃん。が
5 千葉の復旧遅れ テレビで政府の責任追及がタブーに! 坂上忍も羽鳥慎一も
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 元AKB48大島麻衣の“嫌韓ネトウヨ”への反論がカッコいい
8 安倍官邸“望月衣塑子記者排除”をめぐり共同通信が忖度記事修正
9 橋下徹に恫喝された女子高生が告白!
10 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
11 東山紀之が『旅サラダ』で菅官房長官の名前出し神田正輝も最敬礼
12 テレ朝『ワイド!スクランブル』が「旭日旗」の極右デマ拡散
13 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
14 グッディ!土田マジギレ真の原因
15 松本人志『ドキュメンタル』のセクハラ
16 『ミヤネ屋』でフェイク 文在寅攻撃の急先鋒・武藤元韓国大使の正体!
17 上田晋也の番組で東国原英夫と千原せいじが日韓問題への無知晒す
18 ネトウヨ高須院長に息子が苦言!
19 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(後編)
20 旭日旗問題で國村隼の発言は正論だ! 
1 久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2 安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4 明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5 『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6 『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7 『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8 文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9 埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10 安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11 菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13 安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16 『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17 GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20 『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

カテゴリ別ランキング


人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄