「AKBはビジネス、ファンは可哀想」…石破茂がこのタイミングでまさかのAKB批判! 秋元康と癒着の安倍への対抗心か

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
1507231130top.jpg
石破茂オフィシャルブログより


 安保法制強行採決の結果、各メディアの世論調査で内閣不支持率が支持率よりも上回るという、第二次安倍政権はじまって以来のピンチに陥っている自民党。ふだんは芸能人ゴシップが溢れる女性週刊誌でさえ安保法制への不安が大々的に特集され、無関心層からも「さらなる議論を」と政治に注目が集まる、そんな状況のなか、あの石破茂・地方創生担当相が「文藝春秋」(文藝春秋)8月号に論文を発表した。

 こんな時勢なのだから、元防衛大臣として戦争法案という意見に反論しているのか。それとも国防の重要性でも説いているのか──。果たしてどんな論を展開しているのかと気になりページをめくると、そこにはこんなタイトルが躍っていた。

 《石破茂・地方創生担当相『キャンディーズでアイドルは終わった』》

 え? キャンディーズ? アイドルは終わった……? いま? いま、このときに?

 あまりに衝撃が大きすぎて「?」だらけになってしまったが、しかし、一行目から石破氏は本気だった。

〈既に多くの指摘があるように、戦後日本における最初の「アイドル」は南沙織である、と私も考える〉

 だから、いまそれかよ! と言わずにはおれないこの緊張感のなさ。知ってるよ、アンタが熱狂的なキャンディーズファンだったってことは。でも、いまその話する? 与党の政治家なら、もっと書かなきゃいけないことあるだろうよ……と誌面に投げかけること数分。だが、もしかすると安倍首相よろしく、キャンディーズを武力行使の新3要件に喩えちゃったりしてるかもしれない可能性もあると気を取り直し、さらに読んでみた。

〈(南沙織の)この系譜は天地真理、麻丘めぐみ、アグネス・チャン、浅田美代子と、連綿と続いていくのだが、七二年にデビューしたキャンディーズこそが、「アイドル」の一つの完成形であったと私は思っている〉
〈部屋に彼女たちのポスターを貼り、定期入れにブロマイドを入れ、日がな一日キャンディーズのことを考えていた男の子たちが大勢いた。キャンディーズが解散した七八年が、アイドル文化のひとつの頂点であった〉

 ああ、石破クンは日がな一日考えていたのね、キャンディーズのことを。でも、はっきり言ってその話、どうでもいいんですけど……。そう思っていたら、唐突にピンク・レディーを〈何か違う〉〈誰かが冷静に計算して作り出したスター〉とディスりはじめた石破氏。男性ファンがターゲットだったキャンディーズとは違い、ピンク・レディーが女性ファン層を取り込んだことに、〈男の子としては、どこか水を薄めたような物足りなさを感じた〉らしい。そして、〈“女性の生き方”を提示する存在〉となった小泉今日子の登場をもって、〈私の知っていた「アイドル」は消えた〉という。

 アイドルという存在は男の慰めものであって、女はこっちくんな、ってことか。うっかり自分のマッチョさやセクシズムを露呈させてしまっているところには失笑を禁じ得ないが、しかし、本題はここからだ。石破氏は〈今日、人気を誇っているAKB48も、ビジネス化の発展した先にあるような気がする〉と、今度はAKBに矛先を向けるのだ。

〈「会いに行けるアイドル」というコンセプトは、つまるところ、お金を出してアイドルと会って握手することができるということだ。(中略)しかし、それが社会現象化し、人気投票にすぎないはずの“総選挙”なるものがNHKニュースで報道されるようになると、もはや私の目には、「巨大ビジネス」としての仕組みしか見えなくなってしまう〉

 ここまで読んでようやく、石破氏のこの論文の目的がわかってきた。この論文、たんに精神童貞アイドル観をこじらせているだけではなく、あの人への批判として書かれているのだろう。ほかでもない、宿敵である安倍首相だ。

 いわずもがな、安倍首相は“組閣ごっこ写真”流出騒動が裏付けるように、AKBの総合プロデューサーである秋元康とはベッタリの関係。ASEAN首脳との夕食会でもAKBに踊らせるなど、さまざまな場面でAKBを政治利用してきた。AKBを批判するということは、暗に安倍首相を批判することにも繋がるのだ。

 石破氏といえば、3年前の総裁選で安倍に惨敗した過去をもち、内閣人事でも主要閣僚から外されてきた。一応、安倍支持を口にしてはいるが、今月15日の強行採決前日には「国民の理解が進んでいるとは言えない」と発言。また、同月2日には自分のグループの勉強会で、「『なんか自民、感じ悪いよね』と国民の意識が高まっていったときに危機を迎えるのが私の経験だ」と安倍首相を牽制している。いまではその「なんか自民党、感じ悪いよね」が安保法制反対運動のシュプレヒコールになっているほどで、石破氏は安倍首相の独裁にストップをかけられるかもしれない、そういった注目も集めていた。

 が、こんな肝心なときに繰り出したのが、まさかのAKB批判。国防論に一家言あるのなら正々堂々と真正面から安保法制に反論したらいいのに、それもしないとは。挙げ句、論文の最後はこう締めくくっている。

〈私たちのアイドルは、今でも心の中で、まぶしい光を放っている。今の若い人たちが二十年後、三十年後、同じような思いになるのだろうか。大きなお世話だろうが、彼らが少しかわいそうな気もするのである〉

 安倍政治のせいで、戦争したくなくてふるえてる若者が増えているというのに、この「平和ボケ」っぷり。生肉で説明できたと思っている総理に、政策で闘わない次期総裁候補……。「感じ悪い」を通り越して、「自民党って、頭悪いよね」である。
(大方 草)

最終更新:2015.07.23 11:34

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

文藝春秋 2015年8月号

  • 楽天ブックスの詳細ページへ
  • セブンネットショッピングの詳細ページへ

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

「AKBはビジネス、ファンは可哀想」…石破茂がこのタイミングでまさかのAKB批判! 秋元康と癒着の安倍への対抗心かのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。AKB48大方 草の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 田崎史郎のいない素晴らしい世界
2 徴用工問題で日本の元外務官僚が「韓国に100%の理、日本に100%の非」
3 「桜を見る会」名簿問題で菅官房長官の会見が支離滅裂!
4 ジャパンライフの広告塔に田崎とNHK島田も
5 安倍官邸が74億円の官房機密費使用!安倍応援団の手にも?
6 田崎史郎と三浦瑠麗が『朝生』で無理やりすぎる安倍政権擁護連発!
7 菅原経産相辞任で田崎史郎不在の『ひるおび!』が政権批判
8 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
9 安倍首相が「桜を見る会」国会答弁で下劣言い訳を連発
10 「桜を見る会」ジャパンライフ招待問題にマスコミが消極的な理由
11 田崎史郎が御用批判に失笑の言い訳
12 安倍晋太郎が山口会長に「金儲けの秘訣を教えて」と懇願した夜
13 安倍の成蹊時代の恩師が涙ながらに批判
14 葵つかさが「松潤とは終わった」と
15 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(後編)
16 維新応援団・野村弁護士が懲戒、橋下徹にも請求が
17 警視庁捜査、ジャパンライフと安倍政権
18 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
19 安倍首相の「嵐」政治利用にファン批判、天皇即位祭典も政権の意向か
20 休みも残業代も0!美容師のブラック労働
1 久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2 安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4 明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5 『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6 『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7 『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8 文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9 埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10 安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11 菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13 安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16 『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17 GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20 『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄